国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
〈月~金曜日(祝祭日を除く)9時~17時〉

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胎児診療科

基本情報

国立成育医療研究センターでは胎児の疾患については、専門の診療科である胎児診療科で診療を行っています。当科の使命は、子宮内の胎児に対して最善の医療を提供することで、胎児診断と胎児治療を専門に行います。胎児の疾患を的確に診断し、新生児科、小児外科、脳外科、循環器科、心臓外科、放射線科、遺伝診療科など各専門診療科と連携・協力し、最善の出生前の管理や出生後の治療を提供します。 胎児治療に精力的に取り組んでおり、出生前に治療が必要となる疾患では、最善の胎児治療(胎児手術)を提供します。

専門分野

胎児診断

  • 胎児診療科では先天的な病気を含めたあらゆる胎児疾患の診療を行っています。
  • 胎児超音波検査、MRI検査、CT検査、羊水検査、絨毛検査、臍帯血検査などを的確に用いて診断を行っています。羊水検査、絨毛検査は遺伝学的検査のため、遺伝診療科と連携して遺伝カウンセリングを行っています。
  • 出生前に、出生後の治療や診療を担当する新生児科、小児外科、脳外科、循環器科の医師から説明を行います。

胎児治療

胎児鏡や胎児超音波ガイド下の治療を積極的に行っています。

  1. 双胎間輸血症候群(TTTS)に対するレーザー手術
  2. 無心体双胎に対するラジオ波凝固術
  3. 胎児胸水やCCAMに対する胎児胸腔-羊水腔シャント術
    胎児胸水や嚢胞の大きなCCAMでは心臓の圧迫により胎児水腫になると予後不良です。その場合は胎児胸腔-羊水腔シャント術が効果的な場合があります。
  4. 先天性横隔膜ヘルニアに対する胎児鏡下気管閉塞術
    先天性横隔膜ヘルニアの生命予後は重症度によって大きな差があり、重症の場合は肺低形成によって生存率がとても低くなります。このような症例において、胎児鏡を用いてバルーンで胎児の気管を一定期間だけ閉塞させることで肺低形成の改善を促します。
  5. 胎児貧血(血液型不適合妊娠、パルボ感染)に対する胎児輸血
    血液型不適合妊娠やパルボウイルス感染(りんご病)では胎児が貧血の状態になり,胎児水腫や胎児死亡となることがあります。その場合、胎児に直接血液を注入する胎児輸血を行います。
  6. 胎児不整脈に対する母体薬物療法
    胎児の上室性頻拍や心房粗動などの頻脈、また房室ブロックや洞性徐脈などの徐脈は、循環不全による胎児水腫などを引き起こし、早産や胎内死亡の原因となります。このような症状に対して母体に薬剤を投与し、胎盤を介して胎児に治療を行います。
  7. 胎児尿路閉塞症に対するシャント術
    胎児の後部尿道弁などの下部尿路閉塞は、胎児の尿が出にくいことで膀胱が拡張し、羊水が減少してしまいます。胎児の腎不全だけでなく、早い週数の羊水過少は胎児の肺低形成を引き起こします。胎児膀胱羊水腔シャント術や胎児鏡を用いた尿道閉塞解除によって、二次的な病態を防ぎます。
  8. 胎児卵巣のう腫に対する穿刺吸引術
    胎児の卵巣嚢腫の中でもサイズが大きい場合は、捻転して片側の卵巣機能が廃絶する可能性があります。超音波ガイド下に嚢腫を穿刺して内容を吸引し、縮小させます。

診療実績

臓器 疾患名 2015 2016 2017
中枢神経 脊髄髄膜瘤、水頭症、ガレン大静脈瘤、全前脳胞症、脳梁欠損など 58 39 51
胸部 先天性横隔膜ヘルニア、CCAM、肺分画症、胸水など 41 44 29
心臓疾患 左心低形成症候群、ファロー四徴症、完全大血管転位症、内臓錯位、大動脈縮窄症、肺動脈閉鎖(狭窄)、三尖弁閉鎖、心室中隔欠損、不整脈、心臓腫瘍など 68 75 83
消化器、腹部 食道閉鎖、十二指腸・小腸閉鎖、胎便性腹膜炎、臍帯ヘルニア、腹壁破裂、総排泄腔外反、膀胱外反、腹部腫瘍など 11 12 16
泌尿器 水腎症、下部尿路閉鎖、のう胞性腎疾患など 31 27 41
多胎 双胎間輸血症候群、無心体双胎、一児発育不全など 112 80 92
その他 胎児水腫、骨系統疾患、卵巣嚢腫、口唇口蓋裂、染色体異常、多発奇形など 125 122 133
総数 446 399 445

受診方法

現在受診している医療機関の医師から医療連携室(TEL:03-5494-5486 (月~金 祝祭日を除く 9時から16時30分))へ連絡していただくようお願いします。 (患者や家族の方が直接、予約センターに連絡しないでください。)

  • 外来診療担当表は、こちらをご覧ください。
  • 受診方法については、こちらをご覧ください。

胎児診療科外来

胎児の臓器の異常など超音波検査で異常が見られた場合や双胎間輸血症候群のレーザー治療などの胎児治療を目的の場合は、胎児診療科外来を受診していただきます。

周産期遺伝外来

染色体異常の検査(羊水検査、NIPT、母体血清マーカー検査など)を希望の方は、周産期遺伝外来を受診していただきます。

スタッフ紹介

医療従事者の方へ

  • 2013年より先天性横隔膜ヘルニアに対する胎児鏡下気管閉塞術を開始しました。現在、臨床研究として行っています。
  • 重症大動脈弁狭窄に対する胎児治療は現在準備中です(2015年 開始予定)。
  • 脊髄髄膜瘤の胎児手術は未だ日本では実施されていません。万全な準備が必要だと考えています。
  • 胎児疾患の管理は新生児科など関係各科との連携が不可欠で、原則として他院からの紹介(医師から医療連携室へ受診前に情報をいただくことが極めて重要です)となっています。また、疾患により当センター以外での管理や治療が十分可能な場合は、生後の通院事情などを加味して妊娠・分娩管理する医療機関を紹介しております。
  • 日本胎児治療グループホームページに、日本で行われている胎児治療の説明が記載されていますので、参考にしてください。