代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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循環器科

基本情報

循環器科は、スタッフ4人とフェロー3人の7人体制で、胎児・新生児を含む小児期発症のあらゆる心臓病に対する診断・治療を関係各科と協力して行っています。


診療内容・業務内容

先天性心疾患、心筋炎・心筋症、不整脈など、小児の全ての心疾患に対応可能です。
先天性心疾患で手術治療が必要な患者について、当院の心臓血管外科・集中治療科・新生児科・麻酔科・胎児診療科等と密に協力し、術前検査から術後の経過観察まで、一貫した診療を行っています。
当科で診療している代表的な病気は、以下の通りです。

  • 先天性心疾患
    心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症、房室中隔欠損症、ファロー四徴症、両大血管右室起始症、完全大血管転位症、総動脈幹症、肺動脈弁閉鎖症、三尖弁閉鎖症、動脈弁狭窄症、末梢性肺動脈狭窄症、大動脈弁狭窄症、僧帽弁逆流症、エプスタイン奇形、単心室症、総肺静脈還流異常症、部分肺静脈還流異常症、左心低形成症候群、大動脈縮窄症、大動脈弓離断症、左冠動脈肺動脈起始症
  • 川崎病後冠動脈瘤
  • 不整脈
  • 特発性および続発性肺動脈性肺高血圧症
  • 心筋炎、心筋症
  • マルファン症候群をはじめとする症候群に合併した心疾患

当科で施行している検査は、心電図検査、心エコー検査(経胸壁・経食道)、心臓カテーテル検査、心臓CT、心臓MRI、心肺運動負荷試験、電気生理学的検査、胎児心エコー検査など、多岐にわたります。


専門分野

新生児の複雑心奇形

当科では、先天性心疾患の中でも、最終治療までに複数回の手術が必要な赤ちゃんを特に多く診療しています。胎児診断から新生児期のケア、手術、その後のフォローアップまで、当院にて一貫した診療を行っています。また、小児・周産期専門の国立高度専門医療センターとして、心臓以外のあらゆる合併疾患にも対応可能な診療科・専門医を多く擁しています。

新生児に対するバルーン心房中隔裂開術。カテーテルを用いて卵円孔を拡大する処置です。の画像
新生児に対するバルーン心房中隔裂開術。カテーテルを用いて卵円孔を拡大する処置です。

先天性心疾患の出生前診断(胎児心エコー検査)

胎児心エコー検査が広く行われるようになり、多くの複雑な先天性心疾患が出生前に診断されるようになりました。胎児心エコー検査による出生前診断で、出生後に必要な治療をある程度予測することができ、赤ちゃんが最も良い治療を万全の体制で受けられるよう、計画分娩等で出生前から治療の準備を行うことができます。
当院の産科・胎児診療科で胎児の心疾患が疑われた場合、小児循環器専門医が詳細な胎児心エコー検査を行ないます。検査後に、患者ごとに手描きの心臓のイラストを用い、胎児心エコーの結果と予想される出生後の治療プロセスについて、両親に説明します。不安が少しでも和らぐように、十分時間を取り、丁寧に説明するように心がけています。
胎児心エコーは、当院の産科・胎児診療科からの依頼で施行しているため、胎児心エコーを希望される方は産科胎児診療科のページをご覧ください。
胎児エコー結果の画像
胎児エコー結果

カテーテル治療

先天性心疾患の中には、手術ではなく、カテーテルを用いて治療できるものがあります。医療技術の進歩とともにカテーテル治療が可能な病気が増えており、当科は様々なカテーテル治療を得意としています。
Amplatzer閉塞栓を用いた心房中隔欠損のカテーテル閉鎖術、動脈管開存症のカテーテル閉鎖術の実施認定施設で、多くの患者を治療しています。
その他にも、血管や弁の狭窄に対する経皮的バルーン形成術や、ステント留置術、動脈管や側副血行路に対するコイル塞栓術、不整脈に対するカテーテル焼灼術等を行っています。手技時間の短縮、放射線被ばく量の減少等、患者の負担を軽減するよう努めています。
Amplatzer閉塞栓(→)による心房中隔欠損閉鎖術。の画像
Amplatzer閉塞栓(→)による心房中隔欠損閉鎖術。

心筋炎・心筋症

心筋炎・心筋症は、ウイルス感染や心筋を形作る蛋白質の異常などにより、心臓の機能が低下する病気です。急激な経過で発症することもあり、経皮的心肺補助装置 (ECMO, PCPS) を用いた集中治療が必要になることもあります。安定した状態の患者でも、定期的に検査を受け、心筋保護作用のある薬剤の内服等が必要になることもあります。
当院では、東京都内に数ヶ所しかない小児のECMO対応施設として、救急診療科・集中治療科・心臓外科と協力して、心筋炎・心筋症に対する高度治療を行っています。

心臓MRI検査

心臓MRI検査は、心臓の構造を詳細に調べることができ、心臓の収縮能や血流量等も計測可能で、血行動態・循環動態を評価することができます。心臓MRI検査により、従来は心臓カテーテル検査を行わなければ得られなかったようなデータを、患者に痛みなどの負担を与えることなく得ることができるようになりました。特に成人移行期の先天性心疾患の患者の状態を把握し、治療方針を決めるときに役立つ検査です。
当科の外来でフォローアップしている患者に対し、担当医が必要と判断した場合に、心臓MRI検査をおすすめしています。心臓MRI検査は毎週水曜日の午後に行っています。

不整脈の診断と治療

不整脈とは、心臓の拍動リズムが乱れてしまう病気で、軽微で治療を要さないものから、突然死の原因となり得るものまで、多くの種類があります。当科では、新生児・小児の不整脈の診断、管理、治療を行っています。また先天性心疾患に伴う不整脈、手術後長期間経過後に発症する不整脈の治療も行っています。
動悸を感じたり、学校検診で心電図異常を指摘された場、ぜひ当科の外来を受診してください。

子どもの心臓病の手術

こどもの心臓の手術の代表的なものについて解説しています。

診療実績

­ 2020 2021 2022
入院数 258 249 288
総心臓カテーテル数 136 150 159
検査カテーテル 90 102 106
カテーテル治療 46 48 53
不整脈治療 2 2 1
心筋生検 15 14 16
心臓MRI 30 38 50
小児用心室補助装置 2 4 4
胎児心臓超音波 50 61 97

受診方法

受診には予約が必要です。予約センターに連絡し、予約してください。予約の変更も予約センターで対応します。初めて受診(初診)する場合は、医療機関(医院、病院)からの紹介状が必要です。

月曜日から金曜日まで毎日、午後に外来診療を行っています。診察に加え、心エコー検査や胸部X線検査、心電図検査等の検査も行い、詳しい診断・治療方針を決めます。検査の内容によっては時間を要する場合もあり、余裕を持って受診してください。
外来診療日の予約は3か月前から可能です。夏休み、春休みは予約枠がいっぱいになってしまうことがあります。余裕をもって早めに予約を取るようにしてください。

胎児心エコーは、当院の産科・胎児診療科からの依頼で施行しているため、胎児心エコーを希望される方は産科胎児診療科のページをご覧ください。

緊急を要する場合は、24時間・365日、医療機関からの紹介に対応しています。新生児の場合はNICU、それ以外は救急診療科・ICUが窓口となりますので、各科のページをご覧ください。

当センター外のNICUからの心臓手術のご依頼には積極的に対応しております。その際、心臓術後が落ち着きましたら、ご紹介元病院のNICUへ転院することも可能です。

スタッフ紹介

診療部長 医長 医員 フェロー
小野 博(併) 三﨑 泰志
金 基成
小林 徹(併)
浦田 晋
藪﨑 将
西畑 綾夏
浅井 ゆみこ

(併)=併任、(非)=非常勤

医療従事者の方へ

当科は日本小児循環器学会の小児循環器専門医修練施設に認定されており、3名の小児循環器専門医が所属し、若手医師(フェロー、レジデント)の教育・研修を行っています。
日本小児循環器学会とヨーロッパ小児心臓病学会(AEPC)の交換留学プログラムにも参加しており、海外の小児循環器医と交流を行っています。また、毎年、海外および国内の学会で多くの発表を行っている他、研究成果の論文発表も積極的に行っています。
循環器科スタッフの画像

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