代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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がん緩和ケア科

基本情報

緩和ケアとは:Lifeを支えること

国立成育医療研究センターでは、がんに罹患したこどもと家族の苦痛の緩和と療養生活の質の向上をはかる緩和ケアの診療体制を確立するために2018年4月小児がんセンターにがん緩和ケア科を設立しました。

私たちが実践する緩和ケアとは、「生命の危機に直面する疾患を持つ患者と家族のLifeを支えること」にあります。Lifeとは「いのち」「生活」「人生」など様々な要素を含みます。疾患の治療と並行してその子が抱えるつらさの評価とマネージメントを主治医チームと一緒に行います。またこれからの生活・人生を見据えた中でその子がどのように生きていくことが幸せかを一緒に考えるお手伝いができればと思っています。


私たちが目指すもの

院内がん患者の緩和ケア体制の充実

がん医療において,患者・家族の Quality of Life (QOL)は疾患の治癒や生存期間の延長などと同様,重要なアウトカムです。多くのこどもががんの経過において様々な身体的,心理社会的苦痛を経験し、それらは本人・家族の QOL を大きく損なうことにつながります。私たちは診断時から多面的かつ包括的なアセスメントに基づき患者と家族のクオリティー・オブ・ライフの向上を目指した緩和医療体制の充実を目指します。具体的には、入院しているこどもたちの緩和ケアに関するコンサルテーションはもちろんのこと、外来で継続して緩和ケア診療を提供できる体制の整備、治療医の診療支援、治療や療養に対する意思決定支援、院内における緩和ケア教育体制の充実に積極的に取り組んでいきます。

地域コンサルテーション体制の確立

小児がん拠点病院の機能として、地域の他病院や診療所からの緩和ケアに関する相談に応じる、地域コンサルテーション業務が求められています。小児緩和ケアの対象者は10000人あたり10人と成人と比較して圧倒的に少ないために、一施設での経験が限られ、それゆえに対応が困難な場合も少なくない現状があります。地域に向けた緩和ケアの相談窓口を明確化し、当センターのみならずわが国全体の緩和ケア診療体制の充実につながる体制作りに取り組んでいきます。

小児科サブスペシャリティ-としての緩和ケア研修体制の確立携

わが国で小児緩和ケアに関する専門的な教育体制を組織的に整備・実践している施設は存在しません。国立成育医療研究センターの各診療科はもちろん、必要に応じて成人の診療を行う緩和ケア病棟や緩和ケアチームとも連携し、日本緩和医療学会緩和医療専門医取得が可能な小児緩和ケアの専門的な研修システムを確立させ、人材育成の場を創造します。

小児緩和ケアにおける研究体制の整備

全世界的に見て小児緩和ケアの研究体制は未成熟です。その一因として小児緩和ケア分野では絶対的な症例数が少なく、症例集積が難しいことが挙げられています。成人を対象としたがん緩和ケア分野では、世界で唯一の全国的な前向き観察研究、ならびに大規模な遺族調査の体制が整備され、実践されることにより日本から多くの研究成果がLancet Oncologyをはじめとする主要雑誌を通じて世界に発信されています。小児緩和ケアにおいても、臨床研究の体制整備が必要であると考えます。ナショナルセンターとして、全国の小児がん拠点病院や日本小児総合医療施設協議会を通じて多施設共同研究の体制を確立し、世界に向けて発信できる日本の小児緩和ケアの研究体制の整備に努めます。

受診方法

がん緩和ケア科は紹介制です。
受診に際しては担当医や看護師等にご相談ください。
担当医や看護師はがん緩和ケア科担当医師に直接ご連絡ください。

診療日

火曜日 午前
その他の日程についても御相談に応じて調整させていただきます。

対象患者

がん・非がん問わず、「生命の危機に直面する疾患をもつ患者と家族」

診療内容

  • からだのつらさの評価と対応についての相談(痛み、息切れ、吐き気など)
  • こころのつらさの評価と対応についての相談(不眠、不安、いらいらなど)
  • これからの生活、療養についての相談
  • 学校や社会生活、家族に関する相談
  • 治療や療養における意思決定支援

初診外来

医療連携室を通じてご連絡ください。
緩和ケア専用の入院受け入れは現在行っておりません。ご了承ください。

スタッフ紹介

診療部長
余谷 暢之(併)

(併)=併任、(非)=非常勤

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