国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

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妊娠と全身性エリテマトーデス(SLE)

  • 全身性エリテマトーデス(SLE)とはどのような病気ですか?
    • 自己抗体(自分を間違えて攻撃してしまう抗体)により、関節炎や皮疹、糸球体腎炎、糸球体腎炎、中枢神経障害といった多彩な症状が引き起こされる病気です。非常に軽度で経過観察のみでよいものから、ステロイド剤や免疫抑制薬での治療を要するものまで様々です。日本での推定患者数は約6-10万人とまれな病気ですが、20-30代の女性に好発するため、多くの患者さんにとって妊娠と出産は重要なテーマといえます。

  • SLEの治療中です。病気をもちながらでも妊娠できますか?
    • もちろん出来ます。ただ、病気が落ち着かない状態で妊娠した場合、流産や早産になりやすく、SLE自体の症状の悪化もおこしやすいことが知られています。このため、治療により病気が安定し、それが少なくとも6か月以上維持された状態で妊娠することが望ましいとされています。また、後遺症として高度の臓器障害(腎機能障害や肺高血圧症、中枢神経障害など)が残っている場合、“妊娠”という負荷にあなた自身のお身体が耐えられない可能性もあります。そのような場合は、残念ながら妊娠をお勧めできないこともあります。

  • 治療のためにステロイド剤と免疫抑制薬を飲んでいます。赤ちゃんへの影響が不安です。
    • 一部の免疫抑制薬を除いて、妊娠中もステロイド剤や免疫抑制剤による治療を継続することが可能です。妊娠中に中等量以上のステロイドを使用した場合、妊娠糖尿病などの合併症が起こりやすいために、プレドニゾロン換算で15mg/日以下に減量できた状態で妊娠することが望ましいとされています。また、アザチオプリン(アザニンR)やタクロリムス(プログラフR)、シクロスポリンA(ネオーラルR)、ハイドロキシクロロキン(プラケニルR)といった免疫抑制剤についても、必要であれば妊娠中も継続して使用することが勧められています(産婦人科診療ガイドライン-産科編2014)。ただし、最近SLEの治療薬として認可されたミコフェノール酸モフェチル(セルセプトR)は、赤ちゃんの先天異常との明らかな関連が報告されていますので注意が必要です。セルセプトRを内服している場合は、しっかり避妊していただき、他の免疫抑制薬に切り替えてから妊娠を計画するようおすすめしています。