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小児透析・血液浄化センター

センター長からのあいさつ

亀井センター長

こどもの急性腎不全の原因は、腎臓の病気以外に、心疾患、敗血症、肝不全、血液腫瘍疾患など、多岐にわたります。急性腎不全になったときは、集中治療室で血液透析を行います。多くの場合腎機能は回復しますが、回復せず長期の透析が必要になることもあります。その場合、テンコフカテーテルを用いた腹膜透析、あるいは長期留置型の血液透析カテーテルによる血液透析を行います。腹膜透析の場合は、在宅医療を目指します。 胎児期からの腎不全のため、出生直後から排尿がなく、新生児集中治療室で腹膜透析が必要なこともあります。低体重児の場合は、持続腹膜灌流(かんりゅう)という方法を行うこともあります。腹膜透析がすぐできない場合は、集中治療室に転棟して血液透析を行います。 腹膜透析をやっているお子さんが、腹膜炎などで一時的に腹膜透析ができなくなることもあります。その場合も、集中治療室で血液透析カテーテルを用いた血液透析を行います。なお、腎移植ができる体格に達したら、移植外科(臓器移植センター)および泌尿器科にて腎移植を行います。 急性肝不全は、集中治療室で血漿交換や持続血液濾過透析などの血液浄化を行いますが、回復が見込めない場合は移植外科(臓器移植センター)での肝移植が必要になることもあります。特に、劇症肝不全は発症時から肝移植を視野に入れた管理が必要になります。 腹膜透析用のカテーテルや血液透析カテーテルの挿入は、小児外科が担当しています(集中治療室での一時的な血液透析用カテーテルは集中治療部で挿入しています)。また、透析の機械は、医療工学室で管理・サポートしています。このように、当センターでは、腎臓・リウマチ・膠原病科、集中治療科、新生児科、移植外科、小児外科、泌尿器科、医療工学室の7部署が協力して、こどもの透析を行っています。当センターは、こどもの急性および慢性の血液透析および腹膜透析、すべて可能な、日本でも数少ない施設です。透析が必要なお子さんに、質の高いチーム医療を提供いたします。



小児透析・血液浄化センター センター長(腎臓・リウマチ・膠原病科 診療部長)
亀井 宏一

理念と使命

  • 血液透析および血液浄化を要する小児に、チーム医療による最善の医療を提供する
  • 血液透析および血液浄化を要する小児の家族を、指導とケアにより支える
  • 血液透析および血液浄化に関わる臨床研究を推進し、日本の医療水準の向上に寄与する
  • 血液透析および血液浄化に関わる医療従事者が成長できる環境をつくる

診療内容・業務内容

血液透析

腎臓の役割(老廃物と余分な水分の除去)を、身体から血液を取り出して透析器の透析液で実施し、きれいになった血液を身体に戻す治療です。

急性期

1~2週間程度で改善が期待できる急性腎障害に対して、小児集中治療室で実施します。頚部などの太い静脈に1本の透析用カテーテルを一時的に留置して実施します。

維持透析

短期間での改善が難しい慢性腎障害に対して、透析室で実施します。小児患者では、外科手術で身体に埋め込んだ長期留置カテーテルを用いて、実施することが多くなっています。カテーテルによる血液透析は、在宅医療では難しく、原則入院管理になります。

腹膜透析

腎臓の役割(老廃物と余分な水分の除去)を、腹腔内に透析液を注入し、腹膜の毛細血管を介して実施する方法です。テンコフカテーテルを手術で腹部に挿入します。1~2週間後から腹膜透析を開始します。通常、機械を用いて行います。原則、在宅腹膜透析を目指し、御家族に透析の方法を覚えていただきます。血液透析に比べて連日できるので、食事制限が緩いのが利点になります。

持続腹膜灌流(かんりゅう)

血液透析や腹膜透析のカテーテル留置が難しい体格が小さい新生児などに対して、新生児および小児集中治療室で実施します。上腹部に留置した細いカテーテルより透析液を持続的に注入し、下腹部に留置した注液よりは太いカテーテルより持続的に排液します。

その他の血液浄化

集中治療室・透析室で、種々の疾患に対して様々な血液浄化を実施しています。

血漿交換

急性肝不全・抗体が関連する疾患・臓器移植前の準備などに対して、専用の膜を用いて実施します。遠心ポンプを用いたより低侵襲での方法も選択します。

顆粒球除去

炎症性腸疾患などに対して、特殊なカラムを用いて実施します。

エンドトキシン除去

敗血症に対して、特殊なカラムを用いて実施します。

センターとしてのカンファレンス

各科での定期的なカンファンレンスに加えて、チームでのカンファレンスによって様々な専門家の知識と経験を基に、その患者さんにとって最適な治療を提供しています。
  • 集中治療室入室患者についてのカンファレンス(連日)
  • 病棟入院患者についてのカンファレンス(1回/週)
  • 在宅腹膜透析患者についてのカンファレンス(1回/月)
  • 新規患者についてのカンファレンス(適宜)
  • 症例の振り返り(1回/半年)

診療チーム

7つの診療科(室)により血液透析・血液浄化を要する小児を診療するチーム医療の体制を構築しています。急性期から慢性期までの適切な管理を連携して行っています。

腎臓・リウマチ・膠原病科(代表:亀井宏一;センター長)
透析室での血液透析・血漿交換・顆粒球除去など
外来・病棟での腹膜透析管理

集中治療科(代表:井手健太郎;副センター長)
小児集中治療室での患者管理・血液透析・血漿交換・エンドトキシン吸着・腹膜透析・持続腹膜灌流など

新生児科(代表:諫山哲哉)
新生児集中治療室での患者管理・腹膜透析・持続腹膜灌流など

移植外科(代表:阪本靖介)
劇症肝炎など回復しない肝不全に対する生体または脳死肝移植
末期腎不全に対する生体腎移植

小児外科(代表:藤野明浩)
長期留置型血液透析用カテーテル、腹膜透析用カテーテル、持続腹膜灌流用カテーテルの留置

泌尿器科(代表:長谷川雄一)
末期腎不全に対する生体腎移植

医療工学室(代表:堀内勇人;副センター長)
透析室・集中治療室での透析監視装置の管理・サポート


診療チーム

対象疾患

急性腎障害

急激に腎機能が低下し、老廃物の処理や水分・塩分の調節ができなくなる状態です。原因として、溶血性尿毒症症候群などの腎疾患のほか、心疾患、敗血症、肝不全、血液腫瘍疾患など多岐にわたります。早急に原因を突き止めて治療をするとともに、身体のバランスを整えるために血液透析を行います。通常回復しますが、慢性透析に移行することもあります。

末期腎不全

重度の先天性腎尿路異常や常染色体劣性多発性嚢胞腎などでは、胎児期からの羊水過少(Potter症候群)をきたすことがあります。また、乳児期・幼児期に末期腎不全に陥る疾患として、これらの疾患以外に、Denys-Drash症候群、先天性ネフローゼ症候群、若年性ネフロンろうなどがあります。いずれも腹膜透析を導入しますが、一時的に血液透析を行うこともあります。腎移植ができる体格に達したら、生体腎移植を行います。

急性肝不全

肝臓の疾患により凝固障害と全身の臓器障害が生じる状態です。自然治癒・肝移植までの橋渡しとして血液透析・血漿交換を行います。回復が見込めない場合は肝移植が必要になることもあります。特に、劇症肝不全は発症時から肝移植を視野に入れた管理が必要になります。

代謝疾患

アンモニアの急激な上昇や有機酸の貯留による代謝性アシドーシス(血液が産生に傾くこと)をきたした場合、集中治療室で持続血液透析や持続血液濾過透析を行います。

敗血症

急性腎不全に陥った場合、集中治療室で持続血液濾過透析を行います。また、エンドトキシン吸着を併用することもあります。

自己免疫性疾患・炎症性腸疾患など

自己抗体が原因となる自己免疫性疾患や自身の白血球が病状に関与する炎症性腸疾患などに対して、透析室・集中治療室で血液浄化(血漿交換や顆粒球除去)を行います。

受診方法

転院・外来受診

小児透析・血液浄化センターへの転院・受診を希望される方は、現在のかかりつけの医師から直接、国立成育医療研究センターの医療連携室へご連絡をお願いします。

セカンドオピニオン

希望があれば、セカンドオピニオンを受けることも可能です。医療連携室に御相談下さい。

転院のご相談(医療機関からのみ受付)

緊急(当日):小児救急搬送チームにご連絡ください。
準緊急(数日以内):医療連携室にご連絡いただき、準緊急の旨をお伝えください。
非緊急(数日以降):医療連携室にご連絡ください。

診療実績

集中治療室での血液透析・血漿交換の年間患者数

集中治療室での血液透析・血漿交換の年間患者数

腹膜透析年間導入数

腹膜透析年間導入数

透析室での年間透析施行件数

透析室での年間透析施行件数