国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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産科麻酔科

基本情報

周産期・母性診療センターでは、産科麻酔専属の医師が24時間体制で、無痛分娩・帝王切開・胎児治療などの出産や手術に関わる鎮痛・麻酔処置を担当しています。当センターではLDRと手術室が直結しており、緊急事態にも迅速に対応が可能で、「24時間いつでも安全で快適なお産」をしていただけるように努めています。

診療内容・業務内容

無痛分娩について

もともとお産は女性にとって危険と苦痛を伴うものでしたが、医療の発展により、麻酔を用いて「安全で快適なお産」が可能になっています。当センターでは、産科麻酔専属の医師が24時間体制で無痛分娩の麻酔を担当します。

硬膜外麻酔または硬膜外麻酔と脊椎麻酔を併用しており、出産時の痛みの緩和や、産後早期の回復が期待できる、出産の安全性が向上するなどのメリットがあります。

しかし、麻酔を用いるため、無痛分娩を受ける場合には、あらかじめ無痛分娩クラスと周産期麻酔外来を受診していただき、無痛分娩についての説明、疑問、心配な点などを相談します。また、妊婦さん自身が安全に無痛分娩を受けられるかどうかの診察を行います。

実際に無痛分娩を受けるかどうかは、お産の当日に決めることができるのも当センターのメリットの一つです。そのため、少しでも関心のある方はお産までに「無痛分娩クラス」と「周産期麻酔外来」を受診していただき、無痛分娩の方法やメリット・デメリットなどを理解していただいた上でお産に望んでいただきたいと思っております。

  1. 方法:当センターでは、無痛分娩の方法として硬膜外麻酔単独での方法、硬膜外麻酔に脊髄くも膜下麻酔を併用する方法の2種類を、状況に応じて使い分けています。

    • 硬膜外麻酔による無痛分娩
      硬膜外麻酔は無痛分娩の標準的な方法として長い歴史があります。脊椎の中の硬膜外腔というスペースに細い管(硬膜外カテーテル)を挿入し、そこから局所麻酔薬を注入する方法です。

    • 硬膜外麻酔に脊髄くも膜下麻酔を併用する方法
      最近は、硬膜外麻酔の前に脊椎麻酔を併用する施設が増えています。脊椎麻酔は、硬膜外腔よりさらに奥にあるくも膜下腔というスペースに直接、局所麻酔薬を注入する方法です。ここに投与された薬剤は直ぐに脊髄に作用し、迅速で確実な鎮痛が得られます。この方法では2種類の麻酔法を組み合わせて、お互いの長所を利用します。

    2種類の麻酔法を組み合わせて、お互いの長所を利用します。

  2. 費用:当センターでは無痛分娩にかかる費用は、通常のお産費用に加えて一律12万円(導入費用:6万円、維持費用:6万円)で、無痛分娩に使用する特殊な針や麻酔薬の料金も全て含まれます。夜間や休日の無痛分娩や、出産が長時間にわたっても、追加の料金はかかりませんが、「周産期麻酔外来」を受診されず、当日急に無痛分娩を希望される場合は、緊急に診察と麻酔準備が必要となるため、緊急無痛導入加算として3万円を加算させていただきます。少しでも無痛分娩の可能性を考えている場合には、あらかじめ「無痛クラス」と「周産期麻酔外来」を受診されることをオススメします。

帝王切開の麻酔について

帝王切開術の麻酔の際には、一般的に全身麻酔を避けることがすすめられています。全身麻酔では、誤嚥性肺炎(胃の内容物を嘔吐して肺炎を起こすこと)や気道確保困難(人工呼吸が適切に行えない状態)の危険が高いためです。

当センターでは、基本的に脊髄くも膜下麻酔(下半身麻酔)を行っています。 腰椎から極めて細い針で脊髄のすぐ近くに局所麻酔薬を投与するという方法です。迅速で確実に鎮痛効果が得られ、赤ちゃんの誕生の瞬間をしっかりと記憶に残すことができ、スムーズに早期離床できます。また、産まれた直後の赤ちゃんに問題がなければ、新生児科の先生や助産師さんのケアの下、術中のSkin to Skin(;早期母児接触。短時間ですが胸の上で抱っこをすること)も行うことができます。

やむなく全身麻酔を選択する場合は、上記の合併症にならないように十分な注意をして行います。

無痛分娩中の方は、帝王切開術へ切り替えが必要になっても、通常は無痛分娩で用いていた硬膜外麻酔を、帝王切開の麻酔に応用して帝王切開術を行うことができます。

なお、当センターではLDRと手術室が直結しており、緊急事態にも迅速に対応しています。 無痛分娩や帝王切開以外に、次のような手術も産科麻酔の医師が担当し、痛みなく安全な管理を行っています。

  • 外回転術
  • 頚管縫縮術
  • 子宮内容除去術
  • 胎児治療の麻酔

診療実績

2016年には1年間で2052名の妊婦さんがお産をし、帝王切開が700件(全分娩の34%)、経膣自然分娩が538件(全分娩26%)、無痛分娩が897件(全分娩の44%)でした。そのうち、無痛分娩開始後に帝王切開が必要となった症例が83件(9.2%)ありました。

近年は、帝王切開が横ばいで、無痛分娩開始後に帝王切開と無痛分娩が増加傾向、経膣自然分娩が減少傾向にあります。の画像

周産期麻酔外来

産科からの紹介で、外来を受診していただきます。 まず、スクリーニングで、受診時の健康状態やこれまでの病気などについて聞き、その後、受診の目的に応じて説明します。

 周産期麻酔外来の画像

無痛分娩をご希望の方

まずは、予約センターで無痛分娩クラスの予約をしていただきます。無痛クラスでは、麻酔科医と助産師からお産や無痛分娩に関する一般的な話と、当センターでの無痛分娩の方法を説明します。周産期外来では、無痛分娩に関する不安な点、ご希望などを個別に相談いたします。

帝王切開を受ける妊婦の方

合併症に応じた麻酔方法を説明します。

合併症のある妊婦の方

リスクに伴って予想される事態とその対処法をシュミレーションします。

周産期に関わる手術を受ける方

それぞれの手術で行う麻酔の方法や目的、合併症について説明します。

スタッフ紹介

医員
佐藤 正規(併)
山下 陽子(併)

(併)=併任、(非)=非常勤