
劇症肝炎
劇症肝炎とは
元気だったお子さんの肝臓がある日突然、全く機能しなくなってしまう病気が劇症肝炎です。原因としては、薬剤の関与、ウイルス感染などと言われていますが、はっきりとした理由がわからないことがほとんどです。親御さんは、お子さんの風邪症状をはじめ、下痢・嘔吐、体の黄染(黄色くなる)などをきっかけに検査をして、肝臓の機能が悪くなっていることに気づきます。治療は、ステロイド、免疫抑制剤を最初に使用することが多く、改善が見込めない時に肝臓の働きを補うために人工肝補助療法を行います。
国立成育医療研究センターに入院した劇症肝炎のお子さんは、全例集中治療室に入っていただき全身管理を行っています。人工肝補助療法の必要な場合は鎮静下(眠らせた状態)で、血液濾過透析、血漿交換が行われます。
上記治療に反応しない劇症肝炎の患者さんには肝移植適応となります。しかし、肝移植を適応するかどうかは大変難しく、病理診断科を中心に関係各科で肝臓の生検病理を見て適応を決めています。特に劇症肝炎では肝臓が再生する可能性もあるため、不必要な肝移植を行うことは避けないとなりません。
劇症肝炎の治療方針
劇症肝炎は治療介入の時期が大切になります。お子さんの肝臓の機能が悪化し、劇症肝炎を疑った時には先方よりできる限り早く連絡をいただき、診察に直接うかがうか当院に搬送していただいております。国立成育医療研究センターに入院した劇症肝炎のお子さんは、全例集中治療室に入っていただき全身管理を行っています。人工肝補助療法の必要な場合は鎮静下(眠らせた状態)で、血液濾過透析、血漿交換が行われます。
上記治療に反応しない劇症肝炎の患者さんには肝移植適応となります。しかし、肝移植を適応するかどうかは大変難しく、病理診断科を中心に関係各科で肝臓の生検病理を見て適応を決めています。特に劇症肝炎では肝臓が再生する可能性もあるため、不必要な肝移植を行うことは避けないとなりません。
国立成育医療研究センターの診療体制
多くの科と連携を取り、評価、原因究明、治療を行っています。- 臓器移植センター
- 集中治療科
- 神経内科
- 病理診断科
- 腎臓科
- 放射線科 他
劇症肝炎の診療実績
計73名(2015年3月まで):2015年3月までに計73名の劇症肝炎のお子さんを診療してきました。そのうち、54名のお子さんが内科的治療で肝臓の機能が改善せず、肝移植治療が必要となっています。国立成育医療研究センターの診療のご案内
- 外来は、すべて予約 制ですので、当院で受診される方は『事前予約』が必要です。
国立成育医療研究センターでは、事前予約制を導入しております。当院での受診を希望の方は他院からの診療情報提供書(紹介状)をお手元にご用意の上、予約センター(電話 03-5494-7300)で予約をお取りになってからご来院ください(予約取得時に、紹介状の確認をしております)。詳しくは、予約センターにお問い合わせください。
予約センター (直通)
03-5494-7300
月~金9時~17時 (祝祭日を除く)にお電話ください。
※他施設入院中の患者さんへ
- 当院受診時に他施設入院中の患者さんの診察料は自費扱いとなります。
- ご家族のみでご来院の場合も、同様の扱いとなります。
- 紹介状は、必ずご持参くださいますようお願いいたします。
他の医療機関からの問い合わせ先(患者転院の御依頼)
移植コーディネーター- 上遠野 雅美
- 久保田 智美
- 診療録(必要な情報を含む箇所)のコピー
- 紹介状(時間的余裕がない場合は結構です。)
- 血液検査結果、X線検査などの画像検査のコピー