国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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有機酸代謝異常症 | 子どもの病気

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有機酸代謝異常症とは

有機酸代謝異常症は、アミノ酸の代謝に必要な酵素が生まれつきうまく働かないために、有機酸と呼ばれる物質が体にたまり、さまざまな障害を引き起こす病気です。代表的なものにメチルマロン酸血症やプロピオン酸血症があります。患児の多くは新生児や乳児の頃に代謝の発作を生じ(代謝性アシドーシス、高アンモニア血症)、嘔吐や意識障害、けいれんなどで発症します。このような発作は、全身、特に脳に非常に有害で、後遺症が残ったり、ときに致命的となることがあります。
有機酸代謝異常症の代謝経路の画像

有機酸代謝異常症の治療

現時点で完治できる治療法はなく、食事療法などで有機酸の産生を抑え、発作や合併症の進行を抑制します。
  1. 内科的な治療:特殊ミルクなどを利用してタンパク質の摂取を制限し、有機酸の産生を抑制します。また、薬を内服して、有機酸の産生を抑制したり、排泄を促したりします。このような内科的な治療を行っていても、発作を繰り返したり、頻回の経管栄養や入院により生活の質が著しく低下していたりする場合も多く存在します。
  2. 移植による治療:有機酸の代謝が行われる臓器は、体の中で肝臓が最も大きな割合を占めています。肝臓を移植することで、有機酸の産生が減少し、重篤な発作や脳障害などの合併症の進行を防ぐことができます。また、食事制限の緩和による成長障害の改善や入院頻度減少による生活の質の改善なども期待できます。一方、肝移植という非常に大きな手術を乗り越えなければならないリスクや、移植後の拒絶反応や免疫抑制剤内服のリスクが伴います。
    肝移植のほかに、腎臓の障害を伴ったメチルマロン酸血症の場合は、腎臓だけの移植や、肝臓と腎臓を移植する肝腎移植が有効であったと報告されています。

有機酸代謝異常症の治療方針

国立成育医療研究センターでは、(1)代謝性発作を繰り返す場合、(2)生活の質の低下が著しい場合、(3)成長障害が進行する場合、(4)神経学的障害が進行する場合などに肝移植を行っています。また、プロピオン酸血症では重篤な心臓の合併症を生じることがあり、この場合も肝移植を検討します。
国立成育医療研究センターではこれまでメチルマロン酸血症13例とプロピオン酸血症3例に対して肝移植を行っており、根治的な治療でないにもかかわらず、ほかの疾患の肝移植に劣らない良好な治療成績を得ています。また、肝移植をうけた患児の多くで、発作による入院頻度が減少し、さらには経口摂取量が増加し、経管栄養を中止することができています。移植後は定期的に発達評価を行っていますが、発達障害の明らかな進行も認めておりません。

国立成育医療研究センターの診療体制

有機酸代謝異常症の症状は個人差が非常に大きく、合併症の臓器は多岐にわたり、治療が非常に難しい疾患です。国立成育医療研究センターでは有機酸代謝異常症の経験が豊富な内分泌・代謝科の医師が中心となり、移植外科、手術・集中治療部、腎臓・リウマチ・膠原病科など小児の各分野における専門家が連携して治療を行います。また、移植後は年に一度検査入院をして、発達評価や病状評価を行っています。

国立成育医療研究センターの診療のご案内 

他院で診断され、国立成育医療研究センターへの受診を希望される場合は、主治医の先生と相談し、国立成育医療研究センターへ紹介していただくようお願い致します。
国立成育医療研究センターへの紹介、診療の相談を希望される医療機関の方は、事前にご連絡頂けますようお願い致します。
  • 国立成育医療研究センターでは、事前予約制を導入しております。
他院からの診療情報提供書(紹介状)をお手元にご用意の上、予約センター(電話 03-5494-7300)で予約をお取りになってからご来院ください(予約取得時に、紹介状の確認をしております)。詳しくは、予約センターにお問い合わせください。

予約センター (直通)

03-5494-7300

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※他施設入院中の患者さんへ
  • 国立成育医療研究センター受診時に他施設入院中の患者さんの診察料は自費扱いとなります。
  • ご家族のみでご来院の場合も、同様の扱いとなります。
  • 他施設で診断され、国立成育医療研究センターへの受診を希望される場合は、主治医の先生と相談し、国立成育医療研究センターへ紹介していただくようお願い致します。紹介状は、必ずご持参くださいますようお願いいたします。

他の医療機関からの問い合わせ先

  • 臓器移植センター:笠原 群生(センター長)
  • 移植外科:福田 晃也(医長)
  • 移植コーディネーター:上遠野 雅美

臓器移植センター 代表メールアドレス
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転院に際して、以下の準備をお願いします。
  • 診療録(必要な情報を含む箇所)のコピー
  • 紹介状(時間的余裕がない場合は結構です。)
  • 血液検査結果、X線検査などの画像検査のコピー