国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
〈月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時〉

  • アクセス・交通案内
  • 予約センター
  • MENU

患者・ご家族の方へ Patient & Family

患者・ご家族の方へ Patient & Family

IgA腎症 | 子どもの病気

boy-469264_1280の画像

IgA腎症とは

IgA腎症は、小学校高学年以後に多く発症する慢性糸球体腎炎の中で最も頻度の高い病気です。血尿と蛋白尿が続き学校検尿で発見されることが多いですが、真っ赤な尿(肉眼的血尿)で気づかれることもあります。腎臓には100万個の糸球体(尿を濾過する組織)があるのですが、その糸球体の中のメサンギウム領域という場所にIgAという抗体が沈着して、炎症を起こして、蛋白尿や血尿が出ます。異常なIgAは扁桃腺や骨髄で産生されていると言われていますが、その原因としてリンパ球の機能異常、細菌やウイルス感染症、遺伝的な素因などが言われています。10年以上の経過で腎不全に陥っていくこともあります。成人では20年で30~40%が、小児では15年で11%が末期腎不全(腎代替療法、すなわち透析か移植が必要になること)になります。特に蛋白尿の多い例、組織学的に重症な例が、腎不全になりやすいと言われています。寛解(蛋白尿と血尿を消失させること)させ、将来腎不全にならないようにすることが治療の目的です。
組織障害の進行の画像

IgA腎症の治療方針

まず、腎生検を行って、組織診断を行います。超音波で腎臓を見ながら、針を進めていき、組織を取ってきます。痛みがないように、局所麻酔を行ってから施行しています。また、小さい子は麻酔科の先生と協力して全身麻酔で行っています。合併症として、出血(腎周囲の血腫・肉眼的血尿)や術後の発熱などがあります。当院ではこれまで800件以上腎生検を施行してきましたが、出血による貧血のため2名に輸血を要したのみで、致命的な合併症は1例もありません。
治療は、びまん性増殖(障害されている糸球体の割合が50%以上)や高度蛋白尿など比較的重症なものは、多剤併用療法(カクテル療法:ステロイド、免疫抑制薬、抗血小板薬など)を行っています。より重症な患者さん(半月体の割合が多い症例など)には、ステロイドパルス療法(ステロイド大量療法のことで、3日間点滴を行う)などを併用します。軽症例は、降圧薬(アンギオンテンシン変換酵素阻害薬やアンギオテンシン受容体拮抗薬など)を行っています。治療が難渋する例や再燃する例には、扁桃摘出術を行うこともあります。

国立成育医療研究センターの診療体制

当科の常勤医3名、非常勤医5名の計8名で診療にあたります。診療の中心メンバーは以下の4名です。
また、組織診断は、病理診断部の松岡 健太郎医長が行っています。

IgA腎症の診療実績 

当科の石倉・亀井は、日本小児腎臓病学会主導で作成した小児IgA腎症治療ガイドライン1.0版の作成に携わるなど、IgA腎症の治療研究について中心的な役割を担ってきました。また、IgA腎症治療研究会で行った全国多施設共同前向きランダム化比較試験の長期予後調査を行い、小児IgA腎症の多剤併用療法(カクテル療法)が本疾患の長期予後も改善させることを証明し、アメリカ腎臓学会誌にも掲載されています(Clin J Am Soc Nephrol 2011; 6: 1301-1307)。さらに、多剤併用療法が効かない患者のリスクファクターの解析も行い、近日中に国際雑誌(Pediatric Nephrology)に掲載される予定です。
なお、当院開設後、2014年12月31日までに、当科で診断された新規IgA腎症は51名でした。この間施行された腎生検総数851件のうち、77件がIgA腎症でした。

国立成育医療研究センターの診療のご案内

  • 外来は、すべて予約制ですので、当院で受診される方は『事前予約』が必要です
国立成育医療研究センターでは、事前予約制を導入しております。当院での受診を希望の方は他院からの診療情報提供書(紹介状)をお手元にご用意の上、予約センター(電話 03-5494-7300)で予約をお取りになってからご来院ください(予約取得時に、紹介状の確認をしております)。詳しくは、予約センターにお問い合わせください。

予約センター (直通)

03-5494-7300

月~金9時~17時 (祝祭日を除く)にお電話ください。

※他施設入院中の患者さんへ
  • 当院受診時に他施設入院中の患者さんの診察料は自費扱いとなります。
  • ご家族のみでご来院の場合も、同様の扱いとなります。
  • 他施設で診断され、当院への受診を希望される場合は、主治医の先生と相談し、当院へ紹介していただくようお願い致します。紹介状は、必ずご持参くださいますようお願いいたします。

他の医療機関からの問い合わせ先(患者転院の御依頼)

転院に際して、以下の準備をお願いします。
  • 診療録(必要な情報を含む箇所)のコピー
  • 紹介状(時間的余裕がない場合は結構です。)
  • 血液検査結果、X線検査などの画像検査のコピー