国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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先天性無痛無汗症 | 子どもの病気

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先天性無痛無汗症とは

先天性無痛無汗症 (CIPA,Congenital insensitivity to pain with anhydrosis)は1951年西田らにより世界で初めて詳細な報告がなされた全身性の無痛と無汗を伴う先天性の疾患です。遺伝性末梢神経疾患のなかの、遺伝性感覚自律神経性ニューロパチー(HSAN)Ⅳ型に該当しますが中枢神経の障害も有している点が特徴です。
主要徴候として1.温痛覚消失(低下)、2.発汗消失(低下)、3.精神発達遅滞があげられます。その他の徴候や所見として乳児期からの不明熱(体温調節障害)、乳児期からの口腔内咬傷、幼児期の関節障害と骨折、骨の変形などの異常などがあります。原因としては、温痛覚および発汗機能の調節に働く神経細胞の生存・維持に必要不可欠なNTRK1 と呼ばれる遺伝子が発生の過程で正常に機能しないことにあります。
(詳細はNPO無痛無汗症の会「トゥモロウ」の会ホームページを参照ください)

年齢別症状

乳児期:新生児期、乳児期早期には原因不明の発熱を繰り返すことが多く(実は発汗低下によるものですが)、夏場に体温が上がりやすく、一方冬場には低体温で異常に気づかれことがあります(図1)。熱に伴うけいれんも比較的高率にみられます。6 か月を過ぎると歯の萌出がみられその時点で、口腔内咬傷(舌や口唇を咬んでしまう)に気づかれます。比較的身体の柔らかい低緊張型の発達を示します。睡眠障害もこの時期に始まることがあります。
幼児期以降:歩行開始時期が一般に遅く、それ以降に骨折、ねんざ、外傷,やけど、凍傷などを繰り返し易くなります。早期の診断により関節変形等を最小限にする必要があります。言語発達遅滞,多動や広汎性発達障害が顕在化するのもこの時期で行動の自主規制が困難で様々な療育的対応、睡眠調節、リハビリ、薬物治療が必要になってきます。
(「先天性無痛無汗症ガイドライン」改訂版より)の画像
(「先天性無痛無汗症ガイドライン」改訂版より)

先天性無痛無汗症の治療方針

診断に関して、先天性無痛無汗症の疑いがある場合は神経内科に入院の上、以下の検査を行います。
  • ミノール試験(ヨード澱粉反応):発汗の有無を調べる検査です。
  • ヒスタミン発赤試験:0.1% のヒスタミンを 0.3ml 皮内に注射し、その部位の皮膚の発赤と腫脹をみる検査で、CIPA では見られないか、その程度が少ないのが特徴です。
  • 皮膚生検:皮膚の一部を採取(生検)する場合もあります。CIPA では、汗をかかないのに汗腺が認められ、汗腺をとりまく神経線維が消失するのが特徴です。
  • 末梢神経伝導速度
  • 交感神経皮膚反応
  • 骨レントゲン検査  
  • 遺伝子検査
  • 発達検査
  • その他症状に応じて

国立成育医療研究センターの診療体制

年齢別に多彩な症状が出現しますので多科にわたる総合的なケアが必要となります。
  • 神経内科:てんかん、睡眠障害、発達障害のケアと薬物治療
  • 歯科:口腔内咬傷予防のためのプレート作成、口腔内ケア指導
  • 眼科:角膜損傷等のケア
  • 整形外科:骨折、骨変形対策
  • 総合診療部:感染症、周期性嘔吐症、骨髄炎治療
  • 皮膚科:皮膚ケア
  • リハビリテーション科:発達評価、リハビリおよび装具作成

先天性無痛無汗症の診療実績 

現在当院では10人の先天性無痛無汗症、無痛症の患者さんをフォローしています。

国立成育医療研究センターの診療のご案内

先天性無痛無汗症を疑われる患者さんがおられる場合、主治医の先生からの紹介状をいただいた後に予約センターへご連絡いただき、神経内科初診のご予約をお願いいたします。
  • 国立成育医療研究センターでは、事前予約制を導入しております。
当院での受診を希望の方は他院からの診療情報提供書(紹介状)をお手元にご用意の上、予約センター(電話 03-5494-7300)で予約をお取りになってからご来院ください(予約取得時に、紹介状の確認をしております)。詳しくは、予約センターにお問い合わせください。

予約センター (直通)

03-5494-7300

月~金9時~17時 (祝祭日を除く)にお電話ください。

※他施設入院中の患者さんへ
  • 当院受診時に他施設入院中の患者さんの診察料は自費扱いとなります。
  • ご家族のみでご来院の場合も、同様の扱いとなります。
  • 他施設で診断され、当院への受診を希望される場合は、主治医の先生と相談し、当院へ紹介していただくようお願い致します。紹介状は、必ずご持参くださいますようお願いいたします。

他の医療機関からの問い合わせ先(患者転院の御依頼)

転院に際して、以下の準備をお願いします。
  • 診療録(必要な情報を含む箇所)のコピー
  • 紹介状(時間的余裕がない場合は結構です。)
  • 血液検査結果、X線検査などの画像検査のコピー