国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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10万人の妊婦健診情報から「妊娠中の体重増加曲線」を作成  妊娠中の体重管理の参考になることを期待

エコチル調査福岡ユニットセンター、国立成育医療研究センター社会医学研究部の 森崎菜穂部長らと九州大学 大学院 医学研究院 保健学部門・産科婦人科の諸隈教授らの研究チームは、環境省の「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の約10万人の妊婦の情報を用いて、日本人女性の妊娠週数別体重増加の分布、および現行の「妊娠中の体重増加の目安」を満たすために必要な妊娠週数別体重増加量を妊娠前体格別に算出しました。本研究の成果は、令和3年8月28日に疫学分野の学術誌Journal of Epidemiology (Online ahead of print)に発表されました。また、本学術論文の結果に基づいた「妊娠中の体重増加曲線」が国立成育医療研究センターのホームページに公開されました。
妊娠中の体重管理については、厚生労働省などから妊娠10ヶ月の出産直前の目安となる体重の数値が示されていますが、具体的に何週にどの程度の体重増加が望ましいかについての参考になる妊娠週数ごとの体重増加値は今までありませんでした。これらの結果は、妊婦自身や医療従事者が、妊娠中の体重管理を行うのに役立つ資料になると期待されます。
18.5以下の画像

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プレスリリースのポイント

  • 妊娠週数別体重増加曲線は個別の体重管理に有用であることが海外でも言われていますが、日本人向けのものは存在しませんでした。 
  • 子どもの健康と環境に関する全国調査(以下、「エコチル調査」)に参加している96,631人の妊婦の母子健康手帳から転記された妊娠中の体重を用いて、妊娠40週で「妊娠中の体重増加の目安」に定められた範囲内の体重増加を得るには、妊娠5-39週にどれくらい体重を増やせばいいのかを算出しました。
  • 本学術論文の結果に基づいた「妊娠中の体重増加曲線」は広く活用していただけるように、国立成育医療研究センターのホームページで公開しております。

研究内容と成果

エコチル調査に参加している96,631人の妊婦の母子健康手帳から転記された妊娠中の体重を用いて、妊娠前BMI(体格指数)別の妊娠週数別体重増加の分布を制限付き3次スプライン(3次の多項式の区分的関数)を用いたベイズ混合モデル(一般化線形モデル)を使用して計算し、妊娠40週で「妊娠中の体重増加指導の目安」に定められた範囲内の体重増加を得るには、妊娠5-39週にどれくらい体重が増えていればいいのかを算出しました。
その結果、妊娠中の体重増加の分布は妊娠前BMIによって大きく異なり、妊婦の背景によっても多少異なる(多胎妊娠、若い妊婦、基礎疾患がない妊婦では体重増加が多い)ことが分かりました。
また、BMI 18.5未満、18.5-25、25-30、30以上のそれぞれの妊婦で、妊娠30週で8.4~11.1kg、6.4~9.1kg、3.8~6.5kg、1.9kg未満、体重が増えている場合、妊娠40週に「妊婦の体重増加指導の目安」に定められた範囲内の体重増加の軌道に乗っていると推定されました。

発表論文情報
<題名(英語)>
Gestational weight gain growth charts adapted to Japanese pregnancies using a Bayesian approach in a longitudinal study: The Japan Environment and Children’s Study

<著者名・所属>
  • 森崎 菜穂:国立成育医療研究センター社会医医学研究部
  • Aurelie Piedvache:国立成育医療研究センター社会医医学研究部
  • 諸隈 誠一:九州大学大学院医学研究院 保健学部門、九州大学環境発達医学研究センター
  • 小川 昌宣::九州大学環境発達医学研究センター
  • 加藤 聖子:九州大学環境発達医学研究センター、九州大学医学部 産科婦人科
  • 實藤 雅文::九州大学環境発達医学研究センター、九州大学医学部 小児科
  • 大賀 正一:九州大学環境発達医学研究センター、九州大学医学部 小児科
  • 中原一成:九州大学医学部 産科婦人科
  • 柴田 英治:エコチル調査産業医科大学サブユニットセンター、産業医科大学医学部産婦人科学講座
  • 辻 真弓:エコチル調査産業医科大学サブユニットセンター、産業医科大学医学部衛生学講座
  • 下野 昌幸:エコチル調査産業医科大学サブユニットセンター、産業医科大学医学部小児科学講座
  • 川本 俊弘:エコチル調査産業医科大学サブユニットセンター
  • 楠原 浩一:エコチル調査産業医科大学サブユニットセンター、産業医科大学医学部小児科学講座
  • グループ:コアセンター長、メディカルサポートセンター代表、各ユニットセンター長

<掲載誌>


本件に関する取材連絡先

国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室

03-3416-0181(代表)

koho@ncchd.go.jp

月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時


※医療関係者・報道関係者以外のお問い合わせは、受け付けておりません。