代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
〈月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時〉

  • アクセス・交通案内
  • 予約センター
  • MENU

胎児の血液型を判定する新しい出生前検査法を開発

国立成育医療研究センター(住所:世田谷区大蔵 理事長:五十嵐隆)研究所の周産期病態研究部(_橋健、中林一彦、秦健一郎)、同病院の周産期・母性診療センター(佐々木愛子、左合治彦)、東京慈恵会医科大学産婦人科学講座(_橋健、岡本愛光ら)、昭和大学産婦人科学講座(関沢明彦ら)、聖マリアンナ医科大学小児科学講座(右田王介)のグループは共同研究により、少量の妊婦の血液から"胎児RhD血液型"を判定する新たな出生前胎児遺伝学的検査(以下、「出生前検査」)法を開発しました。これにより、日本人(東アジア人)の一部で胎児の血液型の出生前検査が困難であった症例でも、分子遺伝学的な根拠に基づく厳密な診断・治療方針が立てられるようになり、日本におけるRhD不適合妊娠の診断・治療方針を大きく変えることが期待されます。
この研究成果は、最も権威のある臨床検査医学雑誌の一つの、米国臨床化学会誌であるClinical Chemistryに、日本時間の2019年9月6日に速報されました。

(図1)新たな出生前胎児遺伝学的検査法

プレスリリースのポイント

  • 国立成育医療研究センターの研究所・周産期病態研究部らのグループは、次世代シークエンサーを用い、"胎児RhD血液型"を判定する新たな出生前検査法を開発しました。(図1)
  • 今回の検査法を用いると、従来法では判定不能であった症例でも胎児のRhD血液型を判定可能となり、日本人を含む東アジア人症例の約99.6%をカバーできます。
  • この出生前検査法が確立されれば、胎児の血液型が分からない妊婦への度重なる検査や、予防的な血液製剤の投与によるリスク、医療コストの軽減など、今後、日本におけるRhD不適合妊娠の診断・治療方法を大きく変えることが期待されます。

発表論文情報

著者:

Ken Takahashi,1,2,3 Ohsuke Migita,4,* Aiko Sasaki,3 Michiko Nasu,5Akihiro Kawashima,5 Akihiko Sekizawa,5 Taisuke Sato,1,2Yuki Ito,1,2 Haruhiko Sago,3 Aikou Okamoto,2Kazuhiko Nakabayashi,6,* and Kenichiro Hata1,*

所属: 1 Department of Maternal-Fetal Biology, National Research Institute for Child Health and Development, Tokyo, Japan; 2 Department of Obstetrics and Gynecology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan;  3 Center for Maternal-Fetal, Neonatal and Reproductive Medicine, National Center for Child Health and Development, Tokyo, Japan; 4 Department of Pediatrics, St Marianna University School of Medicine, Kanagawa, Japan; 5 Department of Obstetrics and Gynecology, Showa University School of Medicine, Tokyo, Japan; 6 Laboratory of Developmental Genomics, National Research Institute for Child Health and Development, Tokyo, Japan
題名: Amplicon Sequencing-based Non-invasive Fetal Genotyping for RHD-positive D Antigen-negative Alleles
本件に関する取材連絡先

国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室

03-3416-0181(代表)

koho@ncchd.go.jp

月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時


※医療関係者・報道関係者以外のお問い合わせは、受け付けておりません。

ページトップへ戻る