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海外視察 <英国・フランス>

当センターは、平成25年度に臨床研究中核拠点病院に指定されました。国は平成23年度から早期探索あるいは臨床研究の 中核拠点となる施設を毎年5カ所ずつ、計15カ所選定し、その拠点を核として全国的に臨床研究を支援・推進するもので、当センターもその一つです。成育領 域の臨床研究は、患者数が少なく市場が限られているため企業が参入し難いこと、小児や妊婦さんに対し治験を行う場合には配慮すべき事が多いことなど、成人 一般を対象とした場合に比べてハードルが高いのですが、今後全国の小児専門病院などと連携し、新たな治療法の開発を目指します。

現在、研究を支える専門家のリクルートを行っておりますが、海外での取り組みも参考にするべく昨年の11月に英国およびフランスの施設を視察しました。

英国ではロンドンにあるチェルシー・ウエストミンスター病院麻酔科の高田正雄教授にお話を伺いました。英国では大学医学部は付属病院をもたず、いくつかの関連病院と連携し臨床教育・研究を行っており、この病院はインペリアル大学医学部の関連病院の一つです。

また、フランスではパリにあるネッカー小児病院の小児免疫科のアラン・フィッシャー部長にお話を伺いました。ネッカー小児病院は18世紀末に設立された世界最古の小児病院で、フィッシャー先生はパリ大学の小児科の教授でもあります。

英国、フランスともに政府の医療研究政策の変革期にあり、

  1. これまでは発表された論文数などにより基礎研究が評価される傾向にあったが、政府の方針として患者さんの治療に直接影響を与えうる臨床研究、治験に研究費を重点配分するよう政策転換がなされていること
  2. 複数の病院のネットワークと患者さんのデータの共有化により治験を推進しようとしていること
  3. 臨床研究のための人材の育成・確保に力を入れていること

など、我が国とも共通する取り組みがなされていました。

英国の特徴して、ウエルカム財団など寄付による民間団体が、政府とは別に自らの理念に基づきかなりの額の研究費支援を 行っています。一方、フランスでは研究費のほとんどは公的資金によりますが、基礎研究とその成果をつなぐ橋渡し研究及び治験を含めた全ての研究が一体的に 行われることが重要との認識から、2年前から重要疾患領域において基礎研究から臨床研究までをパッケージとした6つの大型研究プロジェクトが始められたそ うです。

我が国では、来年度から文部科学省や厚生労働省などが別々に行っていた研究費を統合し政府の総合戦略のもと、創薬など出口を見据えた医学研究を推進することになりますが、各国とも患者さんの医療に直結する研究を強化する方向に向かっているようです。

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本件に関する取材連絡先

国立成育医療研究センター 企画戦略局 広報企画室

03-3416-0181(代表)

koho@ncchd.go.jp

月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時


※医療関係者・報道関係者以外のお問い合わせは、受け付けておりません。

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