国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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研究者・企業の方へ Scholar & Enterprise

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実験動物管理室

研究室紹介

医学・生物学の教育・研究には動物実験が必要不可欠です。実験動物は感情を持った生きた試薬とも言われており、遺伝的な特性を理解し、動物福祉に即した飼育管理が必須です。実験動物管理室は、人道的動物実験の原則である3R(Reduction, Refinement, Replacement)を踏まえ動物福祉に配慮した動物実験を指導しています。

実験動物管理室の人員は2名の研究員で構成され、動物の飼育管理は外部委託会社によって行われています。実験動物管理室の職務は、動物実験において感染症が発生しない衛生的な飼育管理を実施指導し、動物福祉に配慮した飼育、実験環境を提供します。また、日本実験動物学会や研究所動物実験委員会を通じて適正な動物実験や法規についての最新情報の入手に努め、実験動物講習会やホームページなどを通して実験者に情報提供しています。

動物実験委員会は社会医学研究者を含めた8名で構成され、国立成育医療研究センターで行われる全ての動物実験計画書申請書を審査しています。2020年4月現在、約60の課題が機関の長により承認され、動物実験が行われています。

研究支援としては、遺伝子改変動物の作製支援、胚保存や動物の清浄化を積極的に推進しています。研究面では遺伝子改変マウスを利用し、網膜色素変性とゲノムインプリンティングについて研究しています。

当センターは厚生労働省関係研究機関動物実験施設協議会(厚労動協)の会員です。


研究内容

網膜色素変性の研究

CBA/Jマウス、C3H/HeJマウスは遺伝的に網膜色素変性症を発生します。原因遺伝子はPde6b(ホスホジエステラーゼ6B)の1塩基置換により終始コドン(Y347X)が挿入され発症すると報告されています。Pde6は3つのサブユニットからなりPde6bはその内の一つです。Pde6はcGMP(環状グアノシン一リン酸)を5’-GMP(グアニル酸)に分解する加水分解酵素です。Pde6bに変異があると細胞にcGMPが蓄積し、CNGA1(cyclic nucleotide-gate alpha 1 cation channel)を通してCa2+の流入が高まり、視細胞(杆体)の死滅を誘導します。私たちはCRISPR/Cas9のゲノム編集を利用することによって、CBA/Jマウスの変異を正常にし、視覚の変化がどうなるかを検討し、実験動物としてのCBA/Jマウスの再評価を行います。

ゲノムインプリンティングの研究

哺乳類は、父親と母親それぞれから1セットずつもらった遺伝情報をゲノムとして持っています。そのうち一部の遺伝子は片方の親由来のみが働くゲノムインプリンティングと呼ばれる、進化の過程で哺乳類が獲得した特異な遺伝子発現制御を受けます。二倍体としての利点を捨ててまでなぜ特定の遺伝子がインプリンティングを受けるようになったのか、どのようなしくみで生物種を越えてインプリンティングが維持されているのかなど、わかっていないことも多くあります。当研究室では種特異的にインプリンティングを受ける遺伝子に着目し、マウスとゲノム編集技術を利用してゲノムインプリンティングの分子機構および遺伝子機能との関係について調べています。


実験動物委員会

国立成育医療研究センター研究所において動物実験を行うにあたっての法律等を紹介しています。くわしくはこちら

スタッフ

実験動物管理室

室員


業績

  1. Loss of the branched-chain amino acid transporter CD98hc alters the development of colonic macrophages in mice.
    Wuggenig P, Kaya B, Melhem H, Ayata CK; Swiss IBD Cohort Investigators, Hruz P, Sayan AE, Tsumura H, Ito M, Roux J, Niess JH. Commun Biol. 2020 Mar 18;3(1):130.
  2. Deletion of a Seminal Gene Cluster Reinforces a Crucial Role of SVS2 in Male Fertility.
    Shindo M, Inui M, Kang W, Tamano M, Tingwei C, Takada S, Hibino T, Yoshida M, Yoshida K, Okada H, Iwamoto T, Miyado K, Kawano N. Int J Mol Sci. 2019 Sep 14;20(18):4557.
  3. Mouse polycomb group gene Cbx2 promotes osteoblastic but suppresses adipogenic differentiation in postnatal long bones.
    Katoh-Fukui Y, Baba T, Sato T, Otake H, Nagakui-Noguchi Y, Shindo M, Suyama M, Ohkawa Y, Tsumura H, Morohashi KI, Fukami M. Bone. 2019 Mar;120:219-231.
  4. Zscan5b Deficiency Impairs DNA Damage Response and Causes Chromosomal Aberrations during Mitosis.
    Ogawa S, Yamada M, Nakamura A, Sugawara T, Nakamura A, Miyajima S, Harada Y, Ooka R, Okawa R, Miyauchi J, Tsumura H, Yoshimura Y, Miyado K, Akutsu H, Tanaka M, Umezawa A, Hamatani T. Stem Cell Reports. 2019 Jun 11;12(6):1366-1379..
  5. Bcl-2-associated athanogene 3 (BAG3) is an enhancer of small heat shock protein turnover via activation of autophagy in the heart.
    Inomata Y, Nagasaka S, Miyate K, Goto Y, Hino C, Toukairin C, Higashio R, Ishida K, Saino T, Hirose M, Tsumura H, Sanbe A. Biochem Biophys Res Commun. 2018 Feb 19;496(4):1141-1147.
  6. Neuregulin-1 type III knockout mice exhibit delayed migration of Schwann cell precursors.
    Miyamoto Y, Torii T, Tanoue A, Kawahara K, Arai M, Tsumura H, Ogata T, Nagao M, Terada N, Yamamoto M, Takashima S, Yamauchi J. Biochem Biophys Res Commun. 2017 Apr 29;486(2):506-513.
  7. Slc3a2 Mediates Branched-Chain Amino-Acid-Dependent Maintenance of Regulatory T Cells.
    Ikeda K, Kinoshita M, Kayama H, Nagamori S, Kongpracha P, Umemoto E, Okumura R, Kurakawa T, Murakami M, Mikami N, Shintani Y, Ueno S, Andou A, Ito M, Tsumura H, Yasutomo K, Ozono K, Takashima S, Sakaguchi S, Kanai Y, Takeda K. Cell Rep. 2017 Nov 14;21(7):1824-1838.