国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

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妊娠期の化学物質曝露が孫世代の健康に影響を及ぼすメカニズム

環境因子の曝露を受けることによって孫世代やその子孫の健康に悪影響が現れるという現象があることが、近年明らかにされつつあります。国立環境研究所では、このような将来世代への健康影響研究を進めており、これまでに妊娠期の母マウスへの無機ヒ素曝露がその子世代のオスを介して孫世代で肝腫瘍を増加させることを見つけていました。今回、国立環境研究所と国立成育医療研究センターの研究チームは、妊娠期の無機ヒ素曝露が子世代の精子において、「動く遺伝子」といわれるレトロトランスポゾンの転移活性調節領域のDNAメチル化を低下させることを発見しました。このようにDNAが低メチル化するとレトロトランスポゾンの自律的な転移が増加し、他の遺伝子の働きを変化させる危険性が増します。またレトロトランスポゾンのDNA低メチル化は精子から次の世代に継承されて他の遺伝子機能を変化させ、発がんなどの疾患の原因となる可能性もあります。

近年多くの研究から、いろいろな環境因子による多世代・継世代影響という、メカニズムが未解明である将来世代への影響が指摘されています。本研究の成果はその解明のための貴重な手がかりとなることが期待されます。

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発表論文情報

題名: IgE responses to multiple allergen components among school-aged children in a general population birth cohort in Tokyo.
著者: Keiko Nohara, Kazuhiko Nakabayashi, Kazuyuki Okamura, Takehiro Suzuki, Shigekatsu Suzuki and Kenichiro Hata
掲載誌: Epigenetics & Chromatin
https://epigeneticsandchromatin.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13072-020-00375-3

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