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第8回倫理委員会

開催日時: 平成22年9月30日(木)10時~17時05分
開催場所: (独)国立成育医療研究センター4階会議室41・42
出席委員: 遠藤委員長、名取副委員長、石井委員、奥山(虎)委員、斎藤(博)委員、齋藤(有)委員、松下委員、松井委員、辻委員
審議課題数: 9件(承認 4件、条件付承認 5件)
受付番号207 ヒト歯胚における組織幹細胞の局在の分析と歯の再生(迅速審査)
受付番号433 重症高アンモニア血症を生じる先天代謝異常症に対する肝細胞移植治療に関する臨床研究(一般審査)
受付番号435 不育症における原因遺伝子のゲノムワイド解析(一般審査)
受付番号424 スキンケアによる乳児湿疹・アトピー性皮膚炎予防に対する研究(一般審査)
受付番号430 生体肝移植前後におけるワクチン接種の安全性と有効性に関する前方視的研究(一般審査)
受付番号431 生体肝移植前後におけるワクチン接種の安全性と有効性に関する後方視的研究(一般審査)
受付番号412 新版便色カード導入による胆道閉鎖症早期発見への有用性に関するパイロット・スタディ(一般審査)
受付番号436 抗 SS-A 抗体陽性女性の妊娠中の管理状況に関する全国症例調 査(一般審査)
受付番号434 胎児頻脈性不整脈に対する経胎盤的抗不整脈薬投与に関する臨 床研究(一般審査)

受付番号207
ヒト歯胚における組織幹細胞の局在の分析と歯の再生(迅速審査)

申請者

金田一 純子

申請の概要

平成18年10月13日に承認された事項のうち実施場所及び実施期間の変更の可否

審議結果

上記課題の承認事項変更願いに係る迅速審査結果の報告を受け、委員会として承認。

判定

承認

受付番号433
重症高アンモニア血症を生じる先天代謝異常症に対する肝細胞移植治療に関する臨床研究(一般審査)

申請者

笠原 群生

申請の概要

重症高アンモニア血症を生じる先天代謝異常症の患者に対して、肝臓移植療法への橋渡し的治療として肝細胞移植療法を行う。肝細胞移植治療に用いる肝細胞は、生体肝移植手術の際生じるドナー余剰肝組織から分離保存凍結を行ったものを解凍して用いる。肝細胞移植は、患者の臍帯静脈または門脈より細胞の輪注を行い、肝臓に細胞の生着を図る。移植した肝細胞が患者肝臓に生着しその機能を発揮することにより、患者の高アンモニア血症のコントロールが期待でき、ともに肝臓移植手術を行うまで重度高アンモニア血症の発作による脳障害の予防が可能となる。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. 当該研究が、新"ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針(案)"に該当するかどうかを厚労省に確認すること。
  2. 移植する細胞の品質管理について
    実施前にそのデータを治療部会に報告することを、計画書に記載すること。
  3. 「幹細胞移植治療臨床研究適応・評価判定委員会」の規程について
    規程案を作成し、倫理委員会に提出すること。

判定

承認

受付番号435
不育症における原因遺伝子のゲノムワイド解析(一般審査)

申請者

小澤 伸晃

申請の概要

習慣流産の原因は夫婦染色体異常、子宮奇形、内分泌異常、抗リン脂質抗体など多岐にわたるが、原因不明で治療に難渋する場合も少なくない。抗リン脂質抗体症候群による習慣流産の場合は、抗凝固療法の奏功率も高いが、産科合併症を併発したり、動静脈血栓症、血小板減少などの内科合併症が発症する場合もある。本研究では、原因不明難治性習慣流産ならびに抗リン脂質抗体症候群の原因遺伝子をゲノムワイド関連解析により探索する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. p.801・研究方法:「系統的不育症精査」などの諸検査について日常診療で実施されている既存データを用いることで済むこと等を説明書に分かりやすく記載すること。
  2. 結果の開示について
    項目立てをして説明を記載すること。

判定

条件付承認

受付番号424
スキンケアによる乳児湿疹・アトピー性皮膚炎予防に対する研究(一般審査)

申請者

斎藤 博久

申請の概要

アトピー性皮膚炎の家庭歴のある新生児を無作為に、24週間湿疹が出現する前から定期的に保湿剤を塗布するProactive群と同期間湿疹が出たときのみ保湿剤を塗布するReactive群の2群に分け、乳児湿疹・アトピー性皮膚炎発症予防に対する効果を比較検討する。専門医による診断を主要評価項目とし、さらに血液検査によるアレルゲン感作の有無などを副次的に評価する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. 利益相反について
    計画書・説明書に項目立てをして記載すること。
  2. "プロペト""2e"について
    効果に違いがないことを記載すること。
  3. 退院後は"2e"の使用に統一することを記載すること。
  4. 回答書について
    • <17>の回答:最終2行
      "一般の方々・・・・可能性があります"の箇所を削除すること。
    • <19>の回答
      文中の"サンプル"を削除すること。

判定

条件付承認

受付番号430
生体肝移植前後におけるワクチン接種の安全性と有効性に関する前方視的研究(一般審査)

申請者

齋藤 昭彦

申請の概要

本研究は生体肝移植を行った、あるいはこれから移植が予定されている児を対象に、そのワクチンの効果と安全性を確認する。移植前後の免疫能を確認した上で、ワクチンを接種し、それぞれの病原体に対する免疫のつき方について検討する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. 課題名を検討すること。
    例:"生体肝移植前後におけるワクチン接種の免疫機能に関する前方視的研究"
  2. p690:表1について
    • 年齢の箇所が"来院時の年齢"であることが分かるようにすること。
    • 優先番号を、①最優先、②優先等、分かりやすいようにすること。
  3. p697:研究対象について
    <・・・これから受けられる患者さんが対象となります>の箇所を"・これから受けられる患者さんでワクチン接種を受ける方が対象となります"に訂正すること。
  4. p697:利益・不利益について
    "直接のメリットはないが将来の移植治療に役立つ"等の表現を工夫すること。
  5. p697研究参加の同意と撤回権について
    研究に参加しない場合
    • 余分の採血がないことと、ワクチンは希望の場合、接種できることを記載すること。

判定

条件付承認

受付番号431
生体肝移植前後におけるワクチン接種の安全性と有効性に関する後方視的研究(一般審査)

申請者

齋藤 昭彦

申請の概要

本研究は、生体肝移植を行った患者さんに接種されたワクチンの効果と安全性を、過去の記録を基に整理し、現状を把握することを目的とする。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号412
新版便色カード導入による胆道閉鎖症早期発見への有用性に関するパイロット・スタディ(一般審査)

申請者

守島 亜季

申請の概要

目的は、胆道閉鎖症早期発見のための色調定量化便色カードの有用性と長期予後の要因を把握するためのパイロット調査である。対象は、選定された自治体の①産院で出生し、②住民登録をし、③診断された患児と母親および家族である。方法は、母子手帳と同時に母親に便色カードと問診票を配布し、PCBAが郵便回収し、当該疾患の発生率を調べる。調査項目には便色番号や診断日齢などを設定し、解析方法は児・母親の属性の単純集計と感度・特異度と算出する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. p733:参考資料1について
    • 研究参加(カード使用)が前提の書き方になっているので、参加しない場合も考慮した表現にすること。
    • 便色カード
      何歳までの観察が必要かを記載すること。
  2. p743:別紙4
    2行目の"東欧諸国"を削除すること。

判定

条件付承認

受付番号436
抗 SS-A 抗体陽性女性の妊娠中の管理状況に関する全国症例調 査(一般審査)

申請者

村島 温子

申請の概要

女性の1%が抗SS-A抗体を保有すると考えられているが、本抗体陽性母体の10%から重症な病態である心ブロックをはじめとする新生児ループス児が出生するといわれている。 本研究は新生児ループスの実態を明らかにし、妊娠管理指針を作成することを最終目的としている。希少疾患であるため、全国の主な施設(周産期専門ならびに膠原病専門医所属)における研究協力者は、カルテなどの診療記録をもとに症例調査を行い解析する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。

判定

承認

受付番号434
胎児頻脈性不整脈に対する経胎盤的抗不整脈薬投与に関する臨 床研究(一般審査)

申請者

左合 治彦

申請の概要

単胎で妊娠22週以降37週未満の胎児頻脈性不整脈(上室性頻拍症、心房粗動)の胎児とその妊婦を対象に、母胎に抗不整脈薬(ジゴキシン、ソタロール、フレカイニド)をプロトコールに沿って投与し、経胎盤的に胎児不整脈の改善を試み、不整脈や胎児水腫の改善や周産期予後について検討する。高度医療制度で行う多施設共同研究で、経胎盤的抗不整脈薬投与による胎児治療の有効性と安全性を評価する臨床試験である。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
  1. 研究に参加しない場合の治療法について
    薬物治療であれば本プロトコール以外の治療法の選択肢はなく、本プロトコール以外での薬物治療を希望する場合は本研究参加施設以外の施設で受けてもらうことになる旨を加筆すること。
  2. 同意の取り方について
    "胎児"と"被験者(妊婦)本人"双方の研究参加を考慮した文言を記載した同意書を添付すること。

判定

条件付承認

その他

*「ヒトiPS細胞又はヒト組織幹細胞からの生殖細胞の作成を行う研究に関する倫理規程」について

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