国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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国立成育医療研究センターについて About National Center for Child Health and Development

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子どもの心の診療に関する用語集

ア行

アタッチメント行動

危険を感じた時や不安になった時にアッタチメント対象である親などに近づいて守ってもらう行動です。養育者へ能動的に近づき接触することで、養育者から養育行動を引き出し、特定の対象と特別な情緒的結びつきを作ろうとします。

アスペルガー

自閉性障害と同じ広汎性発達障害の1つです。明らかな言語発達遅滞が認められないが、人間関係の質の問題があり、融通が利かずにこだわりが強くなるのが特徴です。たとえば人間の関係性や社会的状況の把握が困難で、冗談が通じないなどの問題が生じることがあります。特定の分野の興味、特異な行動へのこだわりが強いことも特徴です。

カ行

過覚醒 [かかくせい]

意識とは自分自身の状態と周囲の状況を認識していることで、こころのあらゆる活動の前提です。この意識の感度がよすぎる状態が過覚醒[かかくせい]で、絶えず緊張し、ちょっとしたことにも過剰に反応して、注意散漫[ちゅういさんまん]となり、考えがまとまらなくなります。

緘黙 [かんもく]

意識障害もなく、言葉を理解し、しゃべる能力があるにもかかわらず、しゃべらない状態を緘黙[かんもく]といいます。特に、他の状況(家庭など)で話せるのに、特定の状況(幼稚園、学校など)では一貫して話せない場合は選択的緘黙[せんたくてきかんもく]と言われます。

解離 [かいり]

記憶・感情・感覚・意識など通常は一定のつながりを持って体験できることが、つながらなくなることを指します。気づくといつのまにか時間がたっていたり、何かに熱中して名前を呼ばれても気づかない、というのは病的ではない解離[かいり]の一種ですが、何かをしていたのにどうしても思い出せない、自分の身に起こったことがどうしても他人事にしか感じられない、自傷行為[じしょうこうい]などで痛いはずなのに痛みを感じない、などが病的な解離[かいり]として挙げられます。

気分障害 [きぶんしょうがい]

感情や気分(持続的な感情)の変化を基本障害とし、欲動(精神的な活力)や物事への興味にも変化をきたす精神障害です。気分が高揚[こうよう]し、意欲が増進するのが躁病[そうびょう]で、抑うつ気分と意欲減退[いよくげんたい]があるのがうつ病です。両方を交互に繰り返すものを双極性障害[そうきょくせいしょうがい]と言います。

強迫性障害 [きょうはくせいしょうがい]

自分では不合理だとわかっている考えに支配されて、逃れることができない精神障害を言います。執拗[しつよう]に起こってくる強迫観念[きょうはくかんねん]は常に強い不安を引き起こし、これを解消しようとしておこなう行動が強迫行為です。ばい菌を恐れて手洗いを繰り返す洗浄強迫はその例です。ただし、子どもの場合には、不合理であるという認識が弱いこともあります。

幻覚(幻聴・幻視) [げんかく [げんちょう・げんし]]

目の前に実際にはないものが見えることを幻視[げんし]、実際には聞こえない声や音を聞くことを幻聴[げんちょう]と言います。これらの現実にはないものを感じることを総称して幻覚[げんかく]といいます。幻覚[げんかく]は錯覚[さっかく]と異なり、本人は現実にあったという強い認識を持ちます。精神疾患で生じることが多いのですが、解離[かいり]などの他の障害や状況でも起こります。

行為障害 [こういしょうがい]

通常のいたずらや反抗を大きく逸脱[いつだつ]した(一般的に「非行」と呼ばれています)、繰り返される、持続的な(6か月以上)、反社会的・攻撃的行動に対してつく診断名です。

広汎性発達障害 [こうはんせいはったつしょうがい]

自閉性障害、アスペルガー症候群などの総称です。社会的相互作用(人間関係)に問題を持つことや固執[こしつ]が特徴的な独特の障害です。他の発達障害(知的障害、学習障害など)を合併することが多いものです。

学習障害 [がくしゅうしょうがい]=LD [エルディ]

年齢や学習環境などの程度や、一般知能の程度に比べて、計算だけができない、文章を読むことだけができない、推論することだけができないなどの特定の能力に関して低く、習得することや使用することが困難となるなどの特徴があります。発達障害の一種です。

サ行

自閉症 [じへいしょう]

言語発達の問題があり、こだわりが強く、対人関係が非常に苦手で、同じ動作(とび跳ねたり、ぐるぐる回ったりなど)を飽きることなく続けるような特徴を持つ障害で広汎性発達障害[こうはんせいはったつしょうがい]の一種です。音に敏感だったり(聴覚過敏[ちょうかくかびん])、手に何かが触れることに敏感だったり(感覚過敏[かんかくかびん])をともなうこともあります。

心的外傷後ストレス障害 [しんてきがいしょうごすとれすしょうがい]=PTSD [ピーティエスディ]

災害や事故、親しい人の死、などの通常を超えた恐怖体験により引き起こされる心の傷(トラウマ)による精神的な変化です。 恐怖体験の記憶が意図せずに侵入する(記憶がよみがえる)「再体験症状」、恐怖体験の話やその場所を避けようとする「回避症状[かいひしょうじょう]」や感情を麻痺[まひ]させる「感情鈍麻[かんじょうどんま]」および、常に過敏で眠れなくなる「過覚醒症状[かかくせいしょうじょう]」が1か月以上続くものです。子どもの場合は、恐怖体験に関わる遊びを繰り返したり、親から離れられなくなることが多いという特徴があります。

社会不安障害 [しゃかいふあんしょうがい]

人と接するときに必要以上に緊張したり,人前で何かをすることへの強い不安が生じるものです。そのため、人前に出ることを避けるようになり,日常生活に支障を来したりします。

身体化症状 [しんたいかしょうじょう]

子どもは葛藤[かっとう]や悩みなどの精神的なストレスにより、腹痛や頭痛などの身体症状を訴えることがあります。言語表現等が未熟である子どもにとっては、身体症状も心の問題の大事な表現のひとつであると捉えることができます。身体症状としては、吐きけや嘔吐[おうと](吐くこと)、下痢(げり)、立ちくらみ、息苦しさなど様々です。不登校などの初期のころには、身体症状を訴えることが多くみられます。

摂食障害 [せっしょくしょうがい]

身体疾患がないにも関わらず、食行動に問題がある状態のことを総称して摂食障害と呼びます。最も多いのは神経性食欲不振症(拒食症)です。太ることへの恐怖、自己の身体への認知の歪み[ゆがみ]などがあり自分で食事を制限してしまいます。神経性大食症と言われる大量に食べて嘔吐[おうと](吐くこと)や下痢[げり]の使用を繰り返す障害もあります。近年、低年齢の子どものこれ以外の機序[きじょ]での食行動の問題も注目されるようになっています。

タ行

チック

筋肉の突発的、不随意的[ふずいいてき]に急速な運動や発声が反復しておきるものをチックと言います。男の子に多く、幼児期に始まる一過性のものが多いとされていますが、慢性の場合もあります。

統合失調症 [とうごうしっちょうしょう]

青年期(10歳代後半~30歳代前半)に多く発症します。少ないながら10歳以前にみられる場合もあります。主に思考や感情、意欲などの面で異常が生じ、幻覚や妄想[もうそう]、意欲がなくなり何もしなくなることや人と関わらなくなるなどの症状があります。現在は、薬物療法により寛解[かんかい](症状が軽くなること)に至ることが多いのですが、増悪[ぞうあく](症状が悪くなること)を繰り返して進行していく場合もあります。

注意欠陥多動性障害 [ちゅういけっかんたどうせいしょうがい]

突き動かされるように落ち着かず動き回る(多動)、我慢しなくてはならない場面でなかなか抑えが利かない(衝動[しょうどう])、集中が必要な場面で容易に他の事に気をとられる(注意の問題)、様々な情報をまとめ見通しを立てて行動することが難しい、などを特徴とする発達障害の一種です。特徴から多動性・衝動性優勢型、不注意優勢型、混合型に分類されます。

知的障害 [ちてきしょうがい]

精神遅滞ともいわれています。知的の発達が遅れており(WISC-Ⅳなどの標準化された)、知能検査の結果が一定範囲の場合を指します。日常生活や学校生活での適応行動が年齢相応よりも明らかに低くなります。

トゥレット症候群

チック障害の重症型で複数の多彩な運動性チック(瞬きや頭を振る,肩や手足をピクッと動かす等)と,1つ以上の音声チック(アッと声を出す,卑猥[ひわい]な言葉を言う,言葉を繰り返す等)を認めるものを指します。増悪[ぞうあく](症状が悪くなること)と改善の繰り返しはありますが、1年以上続きます。

ハ行

パニック障害

特別な理由もないのに襲ってくるパニック発作(動悸[どうき]や息苦しさなどとともに死ぬことや狂うことへの恐怖を伴う)を特徴とし,発作は繰り返しまた起こるのではないかという強い不安を伴います。

マ行

妄想 [もうそう]

事実ではないことを本当のことであると確信してしまうことや非現実的な思い込みの強いことをいいます。周囲が訂正しても受け入れることができません。 被害関係妄想[ひがいかんけいもうそう]、注察妄想[ちゅうさつもうそう]、被毒妄想[ひどくもうそう]、血統妄想[けっとうもうそう]、誇大妄想[こだいもうそう]などがあります。