国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

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“子どもたちに星空と宇宙を届けるプロジェクト”星空工房アルリシャ・ 星つむぎの村 高橋 真理子

高橋真理子
星空工房アルリシャ 代表 星つむぎの村 共同代表
山梨県立大学、日大芸術学部、帝京科学大学 非常勤講師
mariko_webの画像

――現在のお仕事について教えてください。
1997年から、山梨県立科学館で、プラネタリウムの解説や番組制作、星に関するさまざまな企画、市民の学び支援などをやってきました。2013年に独立し、「星空工房アルリシャ」という名前で、ホンモノの星空を見られない人たちに星空を届ける活動をはじめ、「病院がプラネタリウム」もはじめました。被災地にもプラネタリウムを持っていっています。また、ミュージシャンとコラボレーションライブとしてSpace Fantasy LIVEと呼ばれる講演コンサートを行ったり、星に関連する企画を行ったり、大学の講義をやったり、本を書いたり、ラジオ番組もプロデュースしたり・・・いろいろなことをやっています。2016年からは、これまで活動を一緒にやってきた仲間と、「星つむぎの村」を立ち上げ、山梨県の八ヶ岳南麓の星空のきれいな場所から星空文化の発信も行っています。これら全部の仕事に通じるのは、「星を介して人をつなぐ、星と人をつなぐ」というテーマです。宇宙や星のことを知ることは、私たち自身を知ることにつながります。広大な宇宙の中の、小さな美しい地球に住む私たち一人一人のことを考えられる時間を、いろんな人たちと生み出しています。

――仕事で大事にしていること、大事にしてきたことを教えてください。
私が中学生~大学生たちに、仕事の話をするとき「自分が好きなこと、ほっておけないことを仕事にしよう」と言います。社会はすべて誰かの「仕事」で成り立っています。その仕事が、もし「この程度でいいか」と思われながら行われたものだったら、受け取る人も、そういう気持ちになってしまいます。いったい誰のための何のための仕事なのか、ということを、見失わないでみんながいい仕事することがとても大切だと感じています。そのためには、「想い」がなければできません。自分のやりたいことと、社会のニーズの接点に自分の仕事はあります。その仕事が存在していなければ、それをつくる必要があります。
「会社に就職する」ことが、仕事をすることとイコールではないことを、ぜひ若い人たちに知っていてもらいたいな、と思っています。それから、今の自分の仕事を考えると、すべて「出逢い」からスタートしています。出逢いは、人生の一番大事な糧だと思っています。その出逢いを大切に、仕事をしています。

――いつ、どうしてそのお仕事を目指そうと思いましたか?(きっかけは何ですか?)
大学生のときには、オーロラの研究に憧れて、アラスカに憧れていました。一方で、大学生のとき、自然、科学、芸術、人、さまざまな好きなものがたくさんできて、自分の好きなものを全部捨てずに生きるにはどうしたらいいか、と考えていたときがありました。そのときに、「ミュージアムをつくろう!」と思い立ったのです。自分の好きなテーマでミュージアムをつくれば、人を相手にしながら、科学も芸術も自然もそばにおいておけると思ったのです。
それ以降、いろいろありましたが、97年から山梨県立科学館のプラネタリウムではたらき、ほんとうにいろんなことにチャレンジしてきました。科学館での仕事はまだまだやるべきこともありましたが、でも、科学館になかなか来られない人たちにこそ、ほんものの星空を見られない人たちにこそ、プラネタリウムは意味があるようにも思えてきたのです。そして、これもいくつかのいいきっかけをもらって、独立することを決め、いろんな人たちに支援してもらいながら、今、「星空を届ける」という仕事ができています。

――仕事の楽しさはどのようなところにあると思いますか?
「星」に出会えてほんとうによかったな、と思うのは、「星を見るのが嫌い」という人は、世の中にほとんどいないということです。みんながハッピーになるとてもいい対象なのです。
そして、何よりも自分の働きに対して、楽しんでくれる人がいる、喜んでくれる人がいる、感動してくれる人がいる、ということは、無上の喜びです。そして、互いにありがとう、と言い合える幸せ。仕事は必ず、誰かの幸せにつながるものでなければならないと思います。

――仕事でつらかったことはありますか?
組織の中にいると、やはり人間関係は難しい面は多いです。が、独立して、今は、一緒に仕事をするべき人と仕事しているし、新しい出逢いも次々にあり、やる仕事ほぼすべてで、誰かが喜んでくださるので、あまりつらいことはありません。唯一、大変なことは、私の家は、主人は札幌にいて、週末には山梨にきてくれるのですが、子ども(高校2年と小学校6年)がいるので、遠方への出張のたびに調整が必要で、その折り合いをつけていくのが難しいところです。子どもたちもだいぶ大きくなって頼もしくなりましたが、それでも自分が2人いればなあ、といつも思います。

――これからお仕事でチャレンジしたいことはどんなことですか?
多くの病院や施設に、プラネタリウム文化が当たり前に入っていくこと。 今年からはじまった、八ヶ岳南麓の「星の郷ミュージアム」をちゃんとしたものにしていくこと。いろんな人たちが元気になれる場をつくっていきたいと思います。

――小さいころ、どんなお子さんでしたか?どんなことに興味・関心がありましたか?
小学生のころは、「お嫁さんになる」といっていた子どもでした。中学生のときに部活で、器械体操をはじめて、「成せばなる」ということを知りました。高校生のときに、アラスカの写真家・星野道夫さんに出会って、世界が一気に広がり、空や自然のことが気になって仕方なくなりました。その想いを持って、北海道大学でさまざまな経験をしました。自転車で北海道や沖縄・九州などをツーリングしたこと、アラスカにいったこと、自然の力を知ったこと、すべて、今の自分の原点になっています。
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――思い出に残る、プラネタリウムや星空に纏わる体験があれば、その理由も併せてお聞かせ下さい。
上記のように、私は小さいころは、天文少女でも理科少女でもありませんでした。お恥ずかしながら、プラネタリウムに行った記憶もほとんどありません。一番すごい星空をみたのは、大学院生のとき、アメリカの砂漠でみた、とんでもない数の星空。星空を見る「意味」を体感したのは、プラネタリウムの仕事をはじめてからで、1998年のしし座流星群の夜。夕方から朝まで一晩中、寝転がって星を見続けました。そのときに、「自分が地球にへばりついてまわっている」ということを体感しました。それは、「自分自身が、宇宙の中にいきる存在なのだ」と身体で知る体験でした。そのあとの朝日の眩しさは忘れられません。

――最後に、子どもたちへのメッセージをお願いします。
星は、いつもみんなの上で輝いています。星は、なぜか夢や希望を与えてくれるもの。ぜひ、空を見上げて、自分のこと、将来のこと、家族のこと、友達のこと、いろいろ考えてもらえるといいな、と思います。

高橋真理子

星空工房アルリシャ 代表
星つむぎの村 共同代表
山梨県立大学、日大芸術学部、帝京科学大学 非常勤講師
北海道大学理学部、名古屋大学大学院宇宙理学専攻でオーロラの研究に携わる。多大なる影響を受けた写真家・表現者の星野道夫氏の突然の訃報に際し、いつかミュージアムをつくるという夢を思いだし、科学館で修行を積むことを決心。1997年に山梨県立科学館準備室に入り、翌年から科学館天文担当。
プラネタリウムにおける解説、プラネタリウム番組制作、ワークショップの実施や市民コミュニティーの支援、全国的に広がった「星つむぎの歌」の企画など、「つなぐ」「つくる」「つたえる」をキーワードに、星を介して、様々な分野と人をつないでいる。制作したプラネタリウム番組は、小説・絵本・サウンドトラックCD・・とさまざまなメディアに進化したり、他館での上映もされている。
2013年4月より独立。星空を「とどける」仕事に軸足を置き始める。最新スペースエンジンUNIVIEWの描く壮大な宇宙映像と音楽と語りが融合した「Space Fantasy Live」を学校や企業、ホールで行なう他、移動プラネタリウム、キャリア教育に関する講演、星・宇宙に関するイベント企画、番組制作、運営に関するコンサルタント、プラネタリウム職員研修などを行う。2014年からは、病院や施設に星を届ける「病院がプラネタリウム」を重点的に行っている。  Space Fantasy Liveでは、作曲家・ピアニストの小林真人氏とともに、「星つむぎの村」では、作詞家・詩人の覚和歌子氏や音楽家の丸尾めぐみ氏とともに、ほか、さまざまなアーティストとともに仕事することで、多面的な宇宙を見せている。  2016年からは、仲間とともに「星つむぎの村」を立ち上げ。「星を介して人と人をつなぎ、ともに幸せをつくる」場を構築中。
08年人間力大賞・文部科学大臣賞受賞。13年日本博物館協会活動奨励賞受賞。

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