国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
〈月~金曜日(祝祭日を除く)9時〜17時〉

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国立成育医療研究センターについて About National Center for Child Health and Development

国立成育医療研究センターについて About National Center for Child Health and Development

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について

妊婦さんの新型コロナウイルス感染症に関するFAQ

  • 01: 妊娠中は感染しやすい、感染した際に重症化しやすいということはありますか?
  • 妊娠中の感染報告例が少なく、まだわかっていません。
    ただ、海外での報告例で、経過や重症度に関しては非妊婦と変わらなかったとされています。しかし、妊娠特有の免疫バランスや心肺機能の変化が影響する可能性がありますので、妊娠中は非妊娠時よりいっそうの感染防止に努める必要があると考えられます。
  • 02: もし妊娠中に感染してしまった場合に赤ちゃんへの影響はないですか?
  • 今のところ、赤ちゃんの先天性障害や流産のリスクが高いとする報告はありません。
    また、2016年に流行したジカ熱のような、子どもの先天性障害や流産のリスクが高いとする報告はありません。妊娠初期の感染例はまだ出産に至ってはおりませんので、今後の報告を待つ必要があります。
  • 03: 感染が疑われる(37.5度以上の発熱が2日程度続く、強いだるさ、息苦しさがある)場合はどうしたらよいですか?
  • 04: 妊娠中でも胸部のレントゲン・CT撮影は可能ですか?
  • 胸部の場合には、妊娠のどの時期であっても検査を躊躇する必要はありません。これらの検査時に受ける胎児の被ばく線量は、流産、奇形、精神発達遅延の影響が現れる線量よりもはるかに低いことが知られており、胎児に影響を与える可能性は極めて低いと考えられています。
  • 05: 感染した場合の治療薬がいくつかあるようですが、妊娠中も使用できますか?
  • 妊娠中かどうかに限らず、薬を使うかどうかは病気の重大性、薬の効果、安全性などを考慮して判断します。主な候補薬の妊娠中の安全性について以下の表に示します。効果については検証中の段階です。
    なお、以下2点についてご理解の上、本情報を活用ください。
    • 2020年5月8日現在の情報であり、今後変わっていく可能性があります。
    • 薬剤を使用しない場合でも、先天異常は数%(定義や観察期間によって幅がある)あります。
    個々の症例について相談が必要な場合は、妊娠と薬情報センターをご利用ください。

    主な候補薬の妊娠中の安全性について(医療関係者向け詳細解説はこちら)

    薬剤名 添付文書(妊婦の使用) 動物実験 人での使用経験報告 総合的評価
    カレトラⓇ 有益性投与 催奇形性なし リスクを示すものはない
    アビガンⓇ 禁忌(不可) 催奇形性あり 研究報告なし X(妊娠初期)
    オルベスコⓇ 有益性投与 - リスクを示すものはない
    フォイパンⓇ
    フサンⓇ
    有益性投与 催奇形性なし 研究報告なし
    プラケニルⓇ 有益性投与 催奇形性なし リスクを示すものはない
    ストロメクトールⓇ 有益性投与 催奇形性あり リスクを示すものはない
    ベクルリーⓇ
    (レムデシビル)
    有益性投与 催奇形性なし 研究報告なし 今回の特例承認において妊婦は使用不可とされている

    〇:疫学研究(人での使用経験報告)があって、リスクが示されていない
    △:疫学研究(人での使用経験報告)はないが、動物実験などからリスクはなさそうと考えられる
    ×:リスクが危惧される


医療関係者向け詳細解説

【カレトラ®】 ロピナビル/リトナビル

カレトラ®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。動物実験では催奇形性はみられておりません。ヒトでは、HIV感染症を伴う妊婦を対象とした複数の大規模な疫学研究において、児の先天異常のリスク増加は示されておりません。

【アビガン®】ファビピラビル

アビガン®の添付文書には、「動物実験において初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと」と記載されており、禁忌の扱いとなっています。さまざまな動物種において催奇形性がみられていること、ヒトでの曝露量と同程度ないしは下回る用量において催奇形性がみられていることから、ヒトの妊婦に投与した場合の児への悪影響が懸念されます。現時点では、妊婦での使用報告はありません。少なくとも妊娠初期は避けるべきと考えます。

【オルベスコ®】シクレソニド

オルベスコ®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。 副腎皮質ステロイド剤の吸入による投与では、複数の疫学研究により先天異常や妊娠転帰への悪影響は認められておりません。

【フオイパン®、フサン®】カモスタット、ナファモスタット

フオイパン®、フサン®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。動物試験では催奇形性はみられておりません。ヒトでの疫学研究は行われておりません。
1980年代から販売されていますが、現在のところ妊娠時使用による胎児や妊娠に対する有害作用の報告はありません。

【プラケニル®】ヒドロキシクロロキン

プラケニル®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。 動物試験では催奇形性はみられておりません。ヒトにおいては、複数の疫学研究において先天異常のリスクは大きく上昇しないことが報告されております。クロロキンについては、動物試験において胎児の網膜に蓄積する可能性が報告されていますが、ヒドロキシクロロキンについては、ヒトでの曝露例で児の網膜障害はみられなかったとする報告があります。

【ストロメクトール®】イベルメクチン

ストロメクトール®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。
動物試験では母体毒性が生じるような用量での投与で催奇形性がみられていますが、ヒトにおいては、複数の疫学研究において先天異常のリスク増加は認められておりません。

【ベクルリー®】レムデシビル

ベクルリー®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。
動物試験では催奇形性はみられておりません。現時点では、妊婦での使用報告はありません。

妊娠と薬情報センター

※お問い合せ電話で妊娠中・授乳中のお薬に関する質問を承ることはできません