当院間移植患者家族会 ドレミファクラブ

当院の肝移植

国立成育医療研究センターは旧国立小児病院時代から臓器移植の研究が行われており、故鈴木盛一先生・雨宮浩先生により1980年代から免疫抑制・拒絶反応・臓器保存などの研究が行われてきました。1994年には初めての小児生体腎移植、1996年には小児献腎移植が実施され、2005年11月18日に小児肝移植が始まりました。故佐伯守洋先生・本名敏郎先生・黒田達夫先生のご協力により、当センターは2010年8月に脳死肝移植施設となり、同月29日に初の脳死分割移植を実施しました。また国立成育医療研究センター 研究所と協力し、2013年8月10日には、世界で初めて生体肝移植時の余剰肝臓を用いた肝細胞移植に成功しました。2014年内には、300例に達する見込みです。病院職員・研究所・事務方の全面的な協力のもと、年間の小児生体肝移植症例数は世界最多となっています。肝腎移植・ドミノ肝移植・腹腔鏡下ドナー手術・再生医療などの先駆的医療にも挑戦し、多臓器移植・臓器移植手技を応用した腫瘍切除などにも取り組んでいます。

国立成育医療研究センターの肝移植の歴史
2005/6/1 移植外科開設
2005/11/18 生体肝移植
2007/5/18 生体肝腎同時移植
2010/8/29 脳死肝移植(分割)
2011/5/1 臓器移植センター開設
2012/6/15 小児ドナー脳死移植
2013/8/10 肝細胞移植
2013/12/19 腹腔鏡ドナー手術
2014/6/18 ドミノ肝移植

国立成育医療研究センターの肝移植プログラムにはいくつか特徴があります。

  1. 全身管理の必要な重症肝臓病のお子さんが搬送されることが多く、劇症肝炎のお子さんの比率が多い
  2. 生後すぐに肝不全になってしまう乳児肝臓病のお子さんが多い
  3. 他施設に比較して患者さんの重症度が高い
  4. 他施設で肝移植を行っていない稀少疾患が多い
  5. 手術時間が通常の移植施設の半分程度である(肝移植レシピエントの手術時間平均は10時間)
  6. ドナーさんの傷が小さい(現在12cm程度の縦まっすぐの傷)

国立成育医療研究センター 臓器移植センター肝移植疾患

また2014年9月現在で、肝移植後の患者生存率は下に示す表の通り、1年生存率、3年生存率、5年生存率いずれも全国平均を上回っており、移植した臓器が生着する率は、日本国内で最も良好です。欧米、アジアの小児肝移植施設の中でも最良です。

生体ドナーからの肝移植282例 2005/11~2014/9

患者生存率 Kaplan-Meier法

しかし臓器移植センタースタッフが日々一生懸命治療を行っても残念ながら亡くなられたお子さんもいらっしゃいます。100%に近い移植医療を提供できるよう、スタッフ一同努力してゆく所存ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



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