国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

代表: 03-3416-0181 / 予約センター(病院): 03-5494-7300
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【医療関係者向け】
妊婦さんの新型コロナウイルス感染症について


医療関係者向け詳細解説

副腎皮質ステロイド
【デカドロン®】デキサメタゾン、【メドロール®】メチルプレドニゾロン、【プレドニン®】プレドニゾロン

ステロイド薬はいずれも添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。動物試験では口蓋裂などの催奇形性が指摘されていますが、ヒトでは複数の大規模な疫学研究において、児の全体の先天異常リスクの増加は示されておりません。口唇口蓋裂に注目した症例対照研究で、その発生頻度が数倍になるという報告がある一方で、関連を否定する報告もあります。
デキサメタゾンは胎盤通過性が高いため、妊娠中には胎盤通過性の低いプレドニゾロンの使用がすすめられます。

【ベクルリー®】レムデシビル

ベクルリー®は添付文書では、妊娠中の使用について有益性投与の扱いとなっています。動物試験では催奇形性はみられておりません。ヒトにおいては、妊娠中に使用した数十例の報告がありますが、詳細は不明です。現時点では十分な情報がありません。

【アビガン®】ファビピラビル

アビガン®の添付文書には、「動物実験において初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと」と記載されており、禁忌の扱いとなっています。さまざまな動物種において催奇形性がみられていること、ヒトでの曝露量と同程度ないしは下回る用量において催奇形性がみられていることから、ヒトの妊婦に投与した場合の児への悪影響が懸念されます。ヒトでの情報が限られており影響については不明です。少なくとも妊娠初期は避けるべきと考えます。

【フオイパン®、フサン®】カモスタット、ナファモスタット

フオイパン®、フサン®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。動物試験では催奇形性はみられておりません。ヒトでの疫学研究は行われておりません。
1980年代から販売されていますが、現在のところ妊娠時使用による胎児や妊娠に対する有害作用の報告はありません。

【ストロメクトール®】イベルメクチン

ストロメクトール®は添付文書では妊娠中の使用については有益性投与の扱いとなっています。
動物試験では母体毒性が生じるような用量での投与で催奇形性がみられていますが、ヒトにおいては、複数の疫学研究において先天異常のリスク増加は認められておりません。

【アクテムラ®】トシリズマブ

アクテムラ®は添付文書では、妊娠中の使用について有益性投与の扱いとなっています。動物試験では催奇形性はみられておりません。ヒトにおいて、小規模ながら国内外の研究報告ではリスク増加は認められておりません。
出産直前に使用した場合、出生児の生ワクチンの接種には注意が必要です。

【ケブザラ®】サリルマブ

ケブザラ®は添付文書では、妊娠中の使用について有益性投与の扱いとなっています。動物試験では催奇形性はみられておりません。ヒトでの妊娠中使用に関する情報はありません。 出産直前に使用した場合、出生児の生ワクチンの接種には注意が必要です。