国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

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国立ハノイ小児病院 内視鏡外科手術技術支援



臓器運動器病態外科部 外科
渡邉稔彦


慶應義塾大学 領域横断的内視鏡手術エキスパート育成事業の協力を得て、2017年7月2日~15日までベトナムの国立ハノイ小児病院を訪問し、内視鏡外科(低侵襲外科)手術に関する手術の視察および支援を行って参りました。国立ハノイ小児病院はベッド数1500床で、1日の外来患者総数は4000人、小児外科だけの年間手術総数は15000例(うち3000例が内視鏡手術)と桁外れの患者数を誇る小児病院で、ベトナム北部の小児医療の中心を担っています。

外科は12名のスタッフと15名のレジデントで昼夜を問わず、予定・緊急手術に奔走する毎日です。朝7時50分から緊急手術の報告や問題症例の検討などを行った後、朝から3~5列で外科のメジャー手術が15例ほど行われます。手術予定が示された黒板はまったく解読不能で、英語の分かる外科医をなんとか捕まえて1日の動きを把握します。昼食は午前に一緒に手術に入ったスタッフと摂り、午後は20~30例ほど鼠径ヘルニアや停留精巣などの日帰り手術が5部屋ほどに分かれて、診療科を問わず若い外科医が修練を積みます。

小児外科では高難度内視鏡手術とされる食道閉鎖症、十二指腸閉鎖症、総胆管拡張症、横隔膜ヘルニア、などに対する内視鏡手術を数多く経験させて頂きました。日本の小児外科事情からは信じられないような数の手術経験から考えつくされたポートレイアウト、狭い体腔におけるステイスチャーの多用、運針吻合技術、体腔内結紮法、など内視鏡手術の随所に見習うべき技術を体得いたしました。こちらからは、この機会に訪問された遠藤昌夫先生(さいたま市立病院名誉院長)とともに腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治手術のデモンストレーションを行い、スタッフに技術指導を行いました(写真1)。この手術のデモには国営ベトナム放送の撮影が入り(放送されたニュース映像はこちら)、日本から来た新たなデバイスと術式だけでなく、小児における日本とベトナムの国際医療協力に対する注目度の高さが伺われました(写真2)。

押し寄せるようなバイクと車の大群をかき分け信号のない道を渡らなければならないこと、英語がとても通じにくいことを除いては、とても快適なベトナム研修を送ることができ、Hao教授、Hien外科部長にも日本から来た小児外科医を温かくチームに迎えて下さいました(写真3)。今回の活動を通じて、内視鏡技術のみならずベトナムの小児医療事情を視察することで、日本とベトナムの間でお互いに不足している技術や知識を補い合えるような国際的な医療連携ができると思われました。また日本の若い外科医の医学教育の観点から、日本の常識から一旦離れ東南アジアの小児医療の現状を知ることにより、さらに国際的な視点を持った小児外科医の育成に資する活動と思われました。今後とも小児内視鏡外科(低侵襲外科)の技術の発展と後進の指導、ハノイ小児病院との国際医療協力を継続するよう精進してまいります。今回のハノイでの海外研修の詳細は、領域横断的内視鏡手術エキスパート育成事業 連携推進セミナー(2017年 9月16日(土曜日)、慶應義塾大学 三田北館ホール)にてご報告申し上げます。


写真1.腹腔鏡手術のデモンストレーション
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写真2.腹腔鏡手術の指導(国営ベトナム放送ウェブサイト掲載)
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写真3.手術を終えて外科チームと
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