国立研究開発法人 国立成育医療研究センター National Center for Child Health and Development

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国立成育医療研究センター 阿久津英憲らの研究チームが「第1回 SRF-Reproduction Prize」を受賞しました

SRFの画像
国立成育医療研究センター 再生医療センター 生殖医療研究部 部長 阿久津 英憲らのチームによる研究成果が、生殖医療発祥の国イギリスの生殖生物学・医学分野の学会である、Society for Reproduction and Fertility (SRF)から「第1回SRF-Reproduction Prize」を受賞しました。

この賞は、SRFの学会誌「Reproduction」に発表された論文(1年間)の中から、生殖生物学の分野へ顕著に貢献した論文を選考員会による選考・審査で一つ選定するものです。今回創設された賞で大変注目される中、栄誉ある第1回の受賞者となりました。

受賞論文

Reproductionの画像
  • 著者:Fukuda A, Mitani A, Miyashita T, Kobayashi H, Umezawa A, Akutsu H.
  • 題名:Spatiotemporal dynamics of OCT4 protein localization during preimplantation development in mice.
  • 掲載誌:Reproduction 2016; 152: 417-430.

卵子は受精により全能性(個体、胎盤を生み出す発生能力)を獲得します。この着床までの数日間で全能性を獲得メカニズムでは、OCT4*の細胞内局在が時空間的に変動し、それに伴い初期発生に重要な遺伝子群の発現を制御していることを初めて見出しました。

※OCT4*について
iPS細胞を作製するのに必要な「山中4因子」の一つです*1, 2。ヒト初期胚発生でも極めて重要な遺伝子であると考えられ、イギリスのThe Francis Crick研究所のグループがヒト受精卵ゲノム編集研究で標的にした遺伝子もOCT4でした*3。

*1; Takahashi K, Yamanaka S. Induction of pluripotent stem cells from mouse embryonic and adult fibroblast cultures by defined factors. Cell 2006; 126: 663-676.

*2; Takahashi K, Tanabe K, Ohnuki M, Narita M, Ichisaka T, Tomoda K, Yamanaka S. Induction of pluripotent stem cells from adult human fibroblasts by defined factors. Cell 2007; 131: 861-872.

*3; Fogarty NME, McCarthy A, Snijders KE, Powell BE, Kubikova N, Blakeley P, Lea R, Elder K, Wamaitha SE, Kim D, Maciulyte V, Kleinjung J, Kim JS, Wells D, Vallier L, Bertero A, Turner JMA, Niakan KK. Genome editing reveals a role for OCT4 in human embryogenesis. Nature 2017; 550: 67-73.

受賞コメント

今回の研究の対象である遺伝子Oct4は、受精卵が個体発生を可能とするのに重要な働きをすることが知られていました。しかし、その働きのメカニズムがまだよく知られていませんでした。

今回、受精後わずか数日内におきるOCT4の時空間的な局在の変化が受精胚が育つのに必須であることを見出しました。Oct4はiPS細胞を作るのにも必須な遺伝子であり、生殖医学のみならず再生医学の発展にも貢献する成果です。

国立成育医療研究センター研究所 再生医療センター 生殖医療研究部 部長 阿久津 英憲

受賞講演の様子

Fertility2018の画像
英国リバプールで開催されたThe Fertility 2018 Conference(The 11th Joint Conference of the UK Fertility Societies)で、福田 篤研究員による受賞講演(2018年1月5日)

再生医療センターについて

胚性幹(ES)細胞、人工多能性幹(iPS)細胞や体性幹細胞などの様々な細胞を用いた再生医療に関する研究を行っています。人のからだは事故や病気で機能を失うことがあります。臓器が一旦機能を失うと、その機能を回復させることは大変難しくなります。「再生医療」とは、他人の臓器そのものを移植するのではなく、細胞の移植を行うことにより、臓器の機能を補い、臓器を再生させることを目指した治療法です。再生医療について、幹細胞、ES細胞、iPS細胞を対象とし、その有効性、安全性を様々な観点から検証し、臨床応用の実現に向けた取り組みを行っています。

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