成育すこやかジャーナル 平成21年度

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    成育すこやかジャーナル     No.86(2010/02/12)

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 ●「小児外科」ってなに?
                             第二専門診療部 外科  田中 秀明
 ………………………………………………………………………………………………………
 ●赤ちゃんと感染症
                            周産期診療部 新生児科  垣内 五月
 ………………………………………………………………………………………………………
 ●「ことば」の難しさ
                  看護部 遺伝カウンセリングナース/助産師  李 紅蓮

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 ★新型インフルエンザ情報
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●「小児外科」ってなに?
                            第二専門診療部 外科  田中 秀明

国立成育医療センター外科の田中秀明です。私が医学部の学生の時に読み、小児外科に
興味をもつきっかけになった「小児外科 ― 新しい赤ちゃんの医学」(駿河敬次郎著
中公新書)は今から30年以上も前に出された本ですが、私達の大先輩が日本の小児外科
の基礎を立ち上げた頃の様子がやさしい言葉で描かれています。その冒頭の“「赤ちゃん
はおとなのミニチュアではない」という信念が、小児外科の出発点です”という言葉は、
今でも私達が肝に銘じている言葉です。母胎という羊水の中での生活から出産を境に全く
別の世界に出ていく赤ちゃんたち。体のあらゆる臓器が発育の途上であり、大人の様な余
力がありません。外科医がこどもを手術する時は単にメスを入れるだけではなく、こども
のその弱さを考えながら手術前後の治療も行います。

ここでは私達小児外科医が普段どのようなことをやっているのかを簡単にご紹介したい
と思います。

小児外科の扱う病気は、主には肺、腹部臓器(食道から肛門に至る消化管、肝臓、膵臓、
脾臓、腎臓など)、皮膚、皮下組織、リンパ管など軟部組織に起こる病気です。新生児
(生まれて4週以内の赤ちゃん)の時期に手術が必要となる病気が見つかることもありま
す。例えば先天性横隔膜ヘルニア、食道閉鎖症、小腸閉鎖症、胎便性腹膜炎、臍帯ヘルニ
ア、仙尾部奇形腫、鎖肛などです。最近では妊婦さんの検診で胎児の超音波検査が広く行
われるようになり、生まれる前に病気が発見されることが多くなっています。そういった
妊婦さんを診療する胎児診療科が当院にはあり、彼らと新生児科、私達外科が常に連携を
密にしており、胎児期から最適な治療方針を相談し合っています。出産直後に外科処置が
必要かもしれない場合は、出産の現場にも外科医が立ち会いますし、十分な準備とマンパ
ワーのもとに最適な治療が選択されます。病気によってはNICU(新生児集中治療室)
内で手術を行うこともあります。

鼠径ヘルニアや急性虫垂炎は多く手術されていますが、傷が小さく負担が少ないという
利点から腹腔鏡手術が選択されることもあります。神経芽腫、肝芽腫、腎芽腫などの小児
がんの治療も行います。見つかってすぐに手術する場合もあれば、化学療法で腫瘍を小さ
くしてから手術を行う場合もあります。当院では腫瘍科、放射線科、病理部とともに定期
的にカンファレンスを開き治療方針を決めています。他院で切除不能とされた肝腫瘍のお
子さんがやってきて、当院での再検査で手術可能と判断して摘出、元気に元の病院に戻っ
ていったこともありました。当院では臓器移植も行われていますが、特に腎不全の患者さ
んには私達が腎移植を行っています。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●赤ちゃんと感染症
                          周産期診療部 新生児科  垣内 五月

まだまだ寒い日が続きますが、風邪などひかずにお過ごしでしょうか。今日は赤ちゃん
と感染症についてのお話をしましょう。

最近デパートなども子供連れのお客さんを呼び込むために、授乳室やおむつ替えスペー
スを充実させているところも多く、ファッショナブルな赤ちゃん連れのファミリーをよく
みかけます。その中にはまだくびもすわっていないような可愛らしい小さな赤ちゃんをみ
かけることもありますね。とても楽しそうでもあるのですが、実は私たち小児科医からす
ると、これはドキッとすることでもあるのです。感染症に対する心配をしてしまうからな
のです。

赤ちゃんは生まれる直前の1~2カ月くらいの間、つまり在胎34週位から出生までの
間に、子宮内で胎盤を通してお母さんから免疫グロブリンという感染症と戦うためのたん
ぱく質を受け取ります。この免疫グロブリンは、感染症に対する抵抗力が弱い赤ちゃんが
生まれた後無事生き延びられるように与えられる、いわば母から胎児への最後のお餞別の
ようなものです。

赤ちゃんはなぜこのようなものが必要なのでしょうか。それは、感染症に対する抵抗力
が弱いからなのですね。子宮の中はお母さんに守られて無菌の状態、バイキンなど出会っ
たこともありません。生まれたばかりの赤ちゃんはバイキンと戦う白血球の機能も未熟で、
ウイルスや細菌などに感染すると重症化しやすいのです。

特に冬場はいろんな感染症が流行します。生まれたばかりの赤ちゃんが感染症にかから
ないですむよう、人混みは避けましょう。お母さんやお父さんは、外出からもどったら手
洗いやうがいをしましょう。最近は除菌できるグッズや抗ウイルス作用をもつという電化
製品なども市販されていますが、じつはそういったものの効果については不明な点も多く
当てにはなりません。それよりもこういった基本的なことのほうがずっと重要で有効だと
いうことが科学的に証明されています。


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●「ことば」の難しさ
                  看護部 遺伝カウンセリングナース/助産師  李 紅蓮

私は遺伝カウンセリングナースとして遺伝診療科で看護を担当しています。主な役割は、
患者さんやご家族から遺伝に関する相談の電話を受け相談内容を事前に伺うこと、また医
師からご家族へのカウンセリングに同席し、カウンセリング後に説明をどのように受け取
られたかお気持ちを伺うこと、さらにその後も継続的にフォローしていくことなどです。

ご家族との対面時には、緊張しておられる患者さんやご家族に対し、「相手の気持ちに
寄り添った分かりやすい言葉」を選ぶように心がけています。しかし、「ことば」に関す
る思いは人によって、また状況によって様々であり、適切な「ことば」を選ぶということ
の難しさを日々実感しています。「患者さん」あるいは「患者様」という言葉ひとつに対
しても、様々な反応があるように思います。医療がサービス業だと言われ始めた頃から、
患者さんのことを「○○さん」ではなく、「○○様」と言うようにもなりましたが、「そ
んな風に呼ばれると何だか居心地が悪い」「距離を感じて言いたいことが言えない」とい
う方も多くいらっしゃいます。

遺伝診療科では、初めてお会いする妊婦さんに「あなたのお腹の赤ちゃんは重大な病気
を持っていると判断しています。お腹の中で亡くなる可能性も高く、産まれた場合にも生
命の危機に関わる状況が予想されます」などという、大変厳しい医学的な説明をしなくて
はならない場面があります。私達はその時に生じるご家族のショックや悲しみ、怒り、否
定の感情を受け止めつつ、分かりやすい言葉で説明しようと努めますが、事実を客観的に、
かつ平易な言葉で伝えるということがいかに難しいかを痛感しています。説明を重ねるに
つれ、「遺伝子の異常」と言われれば、『治らない病気である』と告げられたようでショ
ックだ」とおっしゃる方がいる一方、「原因が分かって、病気と向き合うことができた」
とおっしゃる方もいます。時間をかけて説明した後、「言葉を選んで丁寧に説明してくれ
ている姿勢が伝わって安心した」とおっしゃる方がいる一方、「回りくどく言わず、単刀
直入に言ってもらえた方が良かった」との感想を持たれる方もいます。

お子さんやお腹の中の赤ちゃんに、先天的な病気をもっている可能性があると告げられ
ることは、ご両親にとって大きな驚きと不安を抱くことです。そのような局面でのご両親
の心中は察するに余りあります。もし自分が同じ立場に置かれた時、どのような言葉をか
けられれば少しでも不安が軽くなるのか、想像してみても分かりません。

 「ことば」を選びながらも、言葉以外のコミュニケーションの手段も用いて、患者さん
やご家族に「そばで見守り、共に考える」という共感の姿勢を、カウンセリングの中でお
伝えしたいと考えています。

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 新型インフルエンザに関する当センターの情報がHPでご覧いただけます。
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       『成育すこやかジャーナル第86号』

                         いかがでしたか?

 今週末はバレンタインデーですね。バレンタインデーの習慣は国によって様々。日本で
はチョコレートのプレゼントが定番ですが、アレルギーのある方は要注意です!

 バレンタインデー症候群という言葉をご存知でしょうか?バレンタインデーの後にチョ
コレートアレルギーの症状がでた場合にそうよぶのだそうです。こどもの頃「食べ過ぎる
と鼻血が出るから、やめなさい!」と言われましたが、これは間違いではないようです。

    ,o**o, ,o**o,   チョコレートにはニッケルが多く含まれているため、
 ,*&&&&&o&&&&&*, 金属アレルギーの症状がでます。またチラミンという
  *&&&&&&&&&&*  物質が原因で鼻血や腹痛、嘔吐したりするそうです。
   *&&&&&&&&*   カフェインも含まれているのでお子さんには食べる
      *&&&&&*     量など気をつけた方がよいようです。
         *&*                                   
           *         沢山貰える予定の方も食べ過ぎにはくれぐれもご注
                     意ください!

                       それでは次号もおたのしみに!
        
      成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。 
        
     http://www.ncchd.go.jp 
                                        
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    成育すこやかジャーナル     No.85(2010/01/14)

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   明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

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 ●新しい門出にあたって
                                                病院長  松井 陽
 ………………………………………………………………………………………………………
 ●救急車の走行に対する御協力のお願い
            総合診療部 救急診療科 小児緊急搬送チーム  境野 高資
 ………………………………………………………………………………………………………
 ●「知っていますか?赤ちゃんの肌って乾燥しているんです」
                  看護部 皮膚・排泄ケア認定看護師        村松 恵
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 ★新型インフルエンザ情報
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●新しい門出にあたって
                            病院長  松井 陽
 成育すこやかジャーナルの読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。
 毎年、年頭のご挨拶をしてまいりましたが、今年は一段と緊迫した気持で新しい年を迎
えています。それは言うまでもなく、当病院が独立行政法人「国立成育医療研究センター」
病院として出発することが4月に予定されているからです。さてこの独立行政法人化は、
患者さんやそのご家族にどのように影響するのでしょうか。不安に思っていらっしゃる方
がおいでになると思いますのでご説明します。

 独立行政法人というのは、民間に任せていたのでは不採算などの理由で実施されないよ
うな業務を、効率的・効果的に実施することを目的とする法人です。当病院が独立行政法
人になることに関して何よりも強調しておきたいのは、胎児に始まって、新生児、小児が
大人になり、また胎児を宿す間に生じる成育疾患に対して、これまでと同様に最善の医療
を行うということです。これまでと違うのは、業務として研究開発が最初に示されたこと、
国への政策提言がはっきりと書かれたことです。研究というと何かこわいイメージを持つ
方がいらっしゃるかもしれません。しかしここでいう研究は病院で行う診療に関する研究
であって、安心してこどもを産み育てるための医療、こどもが健やかに育つための医療を
どうやって推進するかを明らかにするものです。そして確かな結果に基づいて、国のこど
もに対する医療政策を提案するための研究なのです。

 上に述べたのは独立行政法人化が患者さんたちにおよぼす影響ですが、私ども職員には
非常に大きな変化があります。国家公務員ではなくなること、経営責任を問われること、
業績の厳しい評価を受けること、無駄をなくすなどの意識改革を求められているのです。
しかしいずれも国民の皆様により良い成育医療を提供するために必要なことです。

 私ども職員はこれまで同様、「子どもを大切にしない社会に未来はない」を合言葉に最
善を尽くしていきたいと思っております。お気づきの点があれば、ご遠慮なくご意見くだ
さい。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げて、年頭のご挨拶にかえさせていただきま
す。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●救急車の走行に対する御協力のお願い
            総合診療部 救急診療科 小児緊急搬送チーム  境野 高資

 全国の医療機関から重症のお子様の紹介依頼があった場合、より安全に病院間の移動を
行うため、成育医療センターでは必要に応じ小児緊急搬送チームを派遣しています。チー
ムが派遣された場合、各地域の消防機関の救急隊と連携して搬送を行います。もちろん救
急車には我々搬送チームの医師や看護師も同乗し、移動中も集中治療を継続します。

 救急車に乗った経験のある方はご存じと思いますが、緊急走行中の揺れは非常に大きく
感じます。これは多くの資機材を積んでいるため車体重量がある事と、車体が縦長構造で
重心が高い事が理由です。訓練されたベテランの救急隊員は、ただ急ぐだけではなく振動
を減らす事にも気を効かせて救急車を運転してくれているのです。

 しかし安全のためブレーキをかける事が避けられない場合があります。この時救急車に
生じる振動は非常に大きいのです。そして救急車で搬送されている患者が小さいほど(小
児であるほど)この振動の影響を受けやすいのです。我々、小児緊急搬送チームのメンバ
ーもまた、救急走行中の振動が子供に悪影響を及ぼさないよう細心の注意を払っています。

 救急車がサイレンを鳴らしていても、なかなか道を譲っていただけない事があります。
サイレンが鳴っていても交差点に進入してしまう車もいます。救急車の前を平気で横断す
る歩行者も少なくありません。その度に救急車は安全のため速度を下げブレーキをかけな
ければなりません。すると重症の子供達は、病気・怪我だけでなく振動とも戦わねばなら
なくなります。

 このようなマナー違反は諸外国では考えられないと聞き、とても残念に感じます。日本
人には朝夕のラッシュ時でもホームに整列して順番を待つ文化があるはずです。

 サイレンが聞こえたら、それがたとえどんなに遠くであってもすぐに停車して道を譲っ
て下さい。進行方向に関わらず交差点には進入しないで下さい。他の車両が止まったのを
良い事に小走りで道路を横断するのはもってのほかです。

 救急車には1分1秒を争う患者さんが乗っています。より安全に、より早く救命の手を
差し伸べる事ができるよう、どうか皆様の御協力をお願いいたします。また単なる発熱な
ど軽症での救急車利用も控えて頂くよう併せてお願いいたします。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●「知っていますか?赤ちゃんの肌って乾燥しているんです」
                  看護部 皮膚・排泄ケア認定看護師  村松 恵

 冬本番で空気が冷たくとても乾燥しています。子育て奮闘中のお母様方もこの季節お肌
の乾燥がとても気になり、夏にも増して「保湿ケア」をされているのではないでしょうか。

 そんな季節、実は赤ちゃんの肌もとても乾燥しています。赤ちゃんの肌と言えば「プル
プルしていてみずみずしい」「敏感そうだな」という印象をお持ちの方も多いかと思いま
すが、赤ちゃんの肌が「乾燥している」ということをご存知の方は少ないのではないでし
ょうか。

 赤ちゃんの肌が大人の肌と違うところは大きく3つあります。

1)皮膚が薄く傷つきやすい
 (大人の半分位の厚さしかありません。ゴシゴシ洗うとすぐに傷つく恐れがあります。)

2)生後2カ月で乾燥肌に変化する
 (生後1~2カ月までは性ホルモンの影響で皮脂分泌が多く、それ以降は大人の1/3
  程度の皮脂量しかありません。皮脂量は少ないのに、汗は多くかくため皮膚をまもる
  皮脂膜がうまく作れていません。)

3)大人の3倍も汗をかく
 (赤ちゃんの小さな体には大人と同じ数の汗を出す穴があります。面積あたりでは大人
  の3倍もの汗をかく計算に!)

 このことからおわかりのように、生後2カ月を過ぎた頃より、皮脂量の分泌が少なくな
り肌が急激に乾燥に向います。また、角質層は薄く傷つきやすく、それを覆う皮脂膜も上
手く作れないため、「保湿ケア」をしないとすぐにカサカサになってしまうのです。

 それでは、ここからは肌のうるおいを保つために必要なものについて少しお話したいと
思います。肌の乾燥を防ぐケアのポイントは3つあります。

1)水分補給・・・乾いた角質層に水分を補給することがまず必要です。市販では数多く
         ありますが無香料・無添加のものを選ばれるとよいと思います。

2)水分保持・・・肌の水分を保持するためには細胞間脂質という成分が有効です。特に
         セラミドという成分は角質層の水分保持機能が高く潤いを保ちます。
         市販されているものでは、“キュレル”、“すべすべみるる”などが
         あります。

3)水分蒸発の抑制・・・皮脂膜を強化して水分の蒸発を防ぐために油性成分も有効です。
            市販されているものでは、“ワセリン”“アトピタ ベビース
            キンケアオイル”、“バーユ マドンナ”などがあります。

 また、保湿するタイミングですが、お風呂上りに保湿する方は多いかもしれません。し
かし冬の季節は1日1回の保湿では乾燥から肌を守れないことが多いため、数時間ごとの
保湿が欠かせません。洗った後、汚れをふき取った後、また気がついたときにマメに保湿
をする習慣がつくと安心ですね。また、保湿ケアの前には赤ちゃんの肌を清潔にしてから
塗ることが大切で、ママの手も洗って清潔にした状態で塗ってあげてください。

 空気が乾燥したこの季節、ママも赤ちゃんも「保湿」でうるおいのある健康な肌をキー
プしましょう。

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       『成育すこやかジャーナル第85号』
                           いかがでしたか?

┏━━┓      新しい一年のはじまりです。みなさんどのようにお正月を過ごされ
┃ ◆ ┃ 巛   ましたか?大晦日と元日はたいへんな冷え込みでしたが、初日の出を
┃ ◇ ┃ ●≡  拝みに高尾山に登ってきました。ピリッとした空気の中、初日の出を
┃ ◆ ┃     見て気持ちが引締りました。「今年も頑張ろう!」そんな気持ちにな
┗┓┏┛     りました。みなさんはどんなお正月を過ごされましたか?
  ┗┛
 「一年の計は元旦にあり」といいます。今年の目標は決まりましたか?多くの方が「達
成した試しがない」という一年の目標ですが、目標を決めた時だけは「よしっ!」という
気持ちになれます。目標を立てたことがないという方も是非試してみてください。今から
でも遅くありません、1月中に一年の目標を決めてみてはいかがでしょうか? 

                       それでは次号もおたのしみに!
        
      成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。 
        
     http://www.ncchd.go.jp 
                                        
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    成育すこやかジャーナル     No.84(2009/12/10)
  
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 ●「内分泌代謝」って何?
                         第一専門診療部 内分泌代謝科 医長  堀川 玲子

 ………………………………………………………………………………………………………
 ●よく噛んで味わう食べ方を
                                      第二専門診療部 歯科  勝又 由紀

 ………………………………………………………………………………………………………
 ●看護学生の出会いの意味
                                 看護部 副看護師長 臨床教員  松下 ゆか

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●「内分泌代謝」って何?

                           第一専門診療部 内分泌代謝科 医長  堀川 玲子


 内分泌代謝科、と聞いて、どんな病気を診ている科なのかすぐにわかる人は少ないかも
しれません。

 内分泌とはホルモンの分泌のこと。体がうまく働くために、また成長・成熟していくた
めにはホルモンが不可欠です。体中の臓器がホルモンの指令に従って働いているのですか
ら、私達は専門診療部の中でもっとも守備範囲が広い科といえるでしょう。また、代謝、
とは体全体を動かしていく歯車一つ一つの働きをいい、タンパク質、脂肪、糖はすべて、
大きな歯車も小さな歯車もきちんと働くことではじめて体を動かすエネルギーや体を作る
元となっていくのです。

 赤ちゃんはおなかの中で、様々のホルモンや酵素、転写因子というものの作用で形作ら
れていきます。男性・女性の分化や骨格・脳の発達はすべてホルモンなどの働きが必須で
す。生まれてから子どもは成長し、発達し、成熟していきます。これを主導するのはホル
モンであり、代謝に関連する酵素もこれを助けるので、ホルモンの不足があると成長障害
が起きたり発達が遅滞したり、二次性徴の異常が現れたりします。これらの異常を早期に
発見し、早期に治療していくのが私達の役割です。

 内分泌代謝疾患は、慢性疾患が多く、生涯の補充療法が必要となるものも少なくありま
せん。内分泌代謝科では一人一人のニーズにあった診療を提供して行きたいと考えていま
す。成長や成熟に関する悩み、ホルモンや代謝についてのご相談がありましたら、気軽に
受診してください。

内分泌代謝科の扱う疾患
 成長障害、二次性徴の異常、性分化異常症、副腎・甲状腺・副甲状腺・性腺機能異常、
 骨系統疾患、糖尿病、肥満症、神経性食欲不振症、先天代謝異常症

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●よく噛んで味わう食べ方を
                                 第二専門診療部 歯科  勝又 由紀

 乳幼児期にはその後の食べ方の基礎がつくられます。口の機能や形態の発達に伴い食べ
方は著しく変化していきます。口の機能は飲み込む、口に取り込む、つぶす、噛むという
ように発達します。口の形態は哺乳に適したものから食べ物を食べることに適したものへ
と変化していきます。

 離乳期には手づかみ食べで口に詰めこみすぎたり食べこぼしたりしながら食べ物の感触、
大きさ、一口量をだんだん覚えていきます。乳歯がはえそろう頃にはだいぶ大人と同じよ
うに食べられるようになってきますが、機能の発達には個人差があります。噛みごたえの
ある食べ物はようすをみながら適度に取り入れましょう。また、前歯が永久歯にはえかわ
る時期には前歯で一口量を噛み取ることが難しいこともあります。一口量が多くならない
よう、また口の奥にあまり押し込まないよう注意しましょう。奥歯が永久歯にはえかわる
時期には噛みあう奥歯が一時的に少なくなり硬い食品を噛みつぶしにくくなります。よく
噛んで味わって食べるようにしましょう。

 成長発達期にあるこどもでは食べ物による窒息事故が起きやすいものです。乳幼児の窒
息の原因になった食べ物としては、ナッツ類、丸いあめ、ブドウ、プチトマト、もち、ち
くわ、たくあん、こんにゃく入りゼリー、生のにんじん、棒状のセロリ、リンゴ、ソーセ
ージ、肉片、こんにゃく、ポップコーン、おせんべい、ベビー用のおやつなどの報告があ
ります。そのリスクを回避するためにはリスクに対する認識を高め、こどもの食べる能力
の発達段階とそれに応じた食品の与え方を考えることが大切です。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●看護学生の出会いの意味

                            看護部 副看護師長 臨床教員  松下 ゆかり

 はじめまして。私はこの4月から、看護師を目指し勉強している学生のために、勉強の
お手伝いをしたり、看護学校と病院との橋渡しをしたりする「臨床教員」という仕事をし
ています。

 みなさんは病院の中で、看護師とは違う色の白衣を着て、緊張した面持ちでいる学生を
見かけたことはありませんか?看護師になるための勉強には、机の上だけでは学べないこ
とがたくさんあります。たとえば、実際に病院にきて、お子さんへの看護を体験させてい
ただいたり、お子さんやご家族のお話をきかせていただいたり、働いている看護師の姿を
みたりすることです。このように、いろいろな方との出会いを通しての勉強がなければ、
看護師にはなれないのです。

 私も学生時代は、同じ志をもつ仲間と一緒に、今の学生と同じように緊張した面持ちで
病院にきて、入院中の方々と出会いました。その出会いから、看護についてはもちろんの
こと、看護以外のことについても、多くのことを学ばせていただきました。看護師になっ
てからも、たくさんの方々と出会うことができ、それぞれの方の価値観に触れることがで
きました。今は、学生との出会いからも多くのことを学ばせてもらっています。この出会
いのひとつひとつが、これからの自分自身の支えになっていくと感じています。

 今、病院で勉強している学生にとっても、これまでの出会いが今の支えとなり、これか
らの出会いが、今後、看護師としての支えとなるのでしょう。学生には、これまでの出会
い、今の出会い、これからの出会いを大切にして、今度は、出会った方々の支えになれる
ような看護師になってもらいたいと思っています。

 もしかしたら、すでに学生が担当させていただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、
今後、みなさんに学生が担当させていただくことをお願いするかもしません。そのとき
には、どうぞ気負うことなく、学生と接していただければと思います。学生も緊張してい
るとは思いますが、担当させていただいている方のために、一生懸命勉強しながら看護を
しようとしています。さらに、学生には、臨床教員や看護学校の先生、病棟の看護師がつ
いていますので、みなさんにはぜひ安心していただいて、困ったときには何でも相談して
ください。学生との出会いが、少しでも担当させていただくみなさんの支えとなれるよう、
私も一生懸命、学生をバックアップしていきたいと思っていますので、どこかで出会った
ときには、どうぞよろしくお願いします。

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       『成育すこやかジャーナル第84号』
                           いかがでしたか?

          あっという間に年末ですね!
         大人と子どもの時間経過感覚の違いについては、生物学的、心理学
         的など、いろんな角度から研究がされているようですが、実のところ
         「これ」という答えはまだ見つかっていないようです。原因が何にせ
         よ、私たち大人の年末が忙しいことは確かです。これから益々寒くな
     ☆    ります。体調管理を万全にして、年末を乗り切りたいですね!
     ▲
     ▲▲              今年も、「成育すこやかジャーナル」をご愛読いただきまして、
   ▲▲▲          ありがとうございました。来年も皆さまのお役に立つ情報話題をお届け
  ▲▲▲▲▲       できますよう、がんばります!
         ■

☆.・ .・★.・゜.・☆.・゜.・★.・゜.・☆.・゜.・★.・゜.・☆.・゜.・★.・゜.・

            成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。 
              http://www.ncchd.go.jp  

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    成育すこやかジャーナル     No.83(2009/11/12)

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━━━━━━━━━━━━━━━━■ 目   次 ■━━━━━━━━━━━━━━━

 ●より安全な心臓手術を目指して
                        第二専門診療部 心臓血管外科 医長  金子 幸裕
………………………………………………………………………………………………………

 ●妊娠とインフルエンザ
                                  周産期診療部 産科  三浦 裕美子
………………………………………………………………………………………………………

 ●かかりつけ医をつくりましょう
                             医療連携室 副室長 看護師長  宮澤 佳子
………………………………………………………………………………………………………

 ●新任医師紹介
………………………………………………………………………………………………………

 ●トピックス
………………………………………………………………………………………………………

 ★新型インフルエンザ情報

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●より安全な心臓手術を目指して
                第二専門診療部 心臓血管外科 医長  金子 幸裕

 心臓血管外科が第一に目指すものは、適切で安全な手術です。当センターに赴任して一
年たちましたが、その間の私たちの手術安全への取り組みについてご報告したいと思いま
す。心臓手術における安全とは、単純にいえば手術死亡率が低いことだと考えています。
これは、重症の患者さんの手術は危険性が高いので手がけないようにして手術死亡率を下
げよう、ということではありません。心臓病で苦しんでいる重症の患者さんこそ手術で救
うべきで、救命という目的を最大限に達成するために手術の安全性を高めよう、というこ
とだと考えています。

 手術の安全性はどうやって評価したらいいでしょうか?実は、患者さんの重症度を考慮
に入れた先天性心臓病の手術の危険性を示すデータは、未だわが国にはありません。外国
のデータはありますが、平均出生体重が低いわが国には直接当てはめることは出来ません。
そこで、2008年に活動を開始した日本先天性心臓血管外科手術データベースに当セン
ターも参加し、重症度を考慮に入れた先天性心臓手術の成績の調査に協力するとともに、
当センターの手術の質を評価することとしました。数年のうちに、全国平均に対して当セ
ンターの手術成績がどうなのか、経年的に成績は向上しているのか、などを評価すること
が出来るようになると期待されます。

 世界保健機構(WHO)は2007年に手術安全性向上のための手術安全チェックリス
トの導入を提言しました。チェックリストは、多くの手術で確認すべき重要項目をリスト
アップしたものです。項目は、麻酔導入前に行う患者氏名や手術部位などの確認、手術執
刀前に行う患者特有の問題点や抗生物質の術前投与などの確認、手術終了前に行う器材と
ガーゼの計数や手術標本ラベルなどの確認です。世界各国の8つの病院でこのチェックリ
ストを成人の一般外科手術に導入したところ、死亡率が1.5%から0.8%に、合併症
発生率が11%から7%に低下したと報告されました。私たちはこの結果を踏まえ、小児
心臓手術に適したチェックリストを作成し、2008年4月から導入しました。チェック
リストの導入により、確認すべき重要項目を見落としなく確認する体制が作られました。

 いろいろな研究で、心臓手術件数が多くガイドラインの遵守率が高いと手術成績は少し
良くなる傾向が見られるとされています。幸い、ここ一年で手術数は以前の約3倍に増加
しました。学会などで推奨されているガイドラインは極力遵守しています。しかし、小児
心臓外科領域は心疾患が多様なうえ患者さんの容態もさまざまですので、ガイドラインを
作るのが難しく、確立されているガイドラインはわずかです。そこで、病院内のいろいろ
な部門の専門家と相談し、院内でマニュアルを作成し、これに沿って診療を進めるよう努
力しています。マニュアルは定期的に再検討し、必要に応じて改定する体制をつくりまし
た。

 手術の安全性を高める取り組みは、一度やっておけばすむというものではありません。
文献や資料によれば、小児心臓手術の手術死亡率は年々低下しています。多施設の手術成
績を経年的に調べた研究では、英国でも米国でも日本でも7~10年間で手術死亡率が約
1/3に低下したことがわかりました。7年間で手術死亡率が1/3に低下するというの
は速いペースだと思いますが、それを超えるペースでの手術安全性の向上を目指して、不
断の努力をしなければならないと考えております。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・


●妊娠とインフルエンザ
                       周産期診療部 産科  三浦 裕美子


今年は、新型インフルエンザの流行に伴い、妊娠中のインフルエンザ罹患やワクチン投
与に関して関心が集まっています。

今回は、妊娠とインフルエンザに関して簡単に書かせていただきます。
妊娠時にインフルエンザにかかると、重症化しやすいといわれています。これは心拍数
や心拍出量の増加、横隔膜の挙上による呼吸動態の変化、免疫力の低下などが原因で、入
院管理が必要となる率も高くなり、肺炎の合併は約12%にみられます。

もしインフルエンザ様症状(38度以上の発熱と鼻汁や鼻閉感、咽頭痛、咳など)が出
た場合は、予め医療機関に電話をして早期に受診し、治療を受けるのが望ましいと考えま
す。インフルエンザであった場合、抗インフルエンザ薬を適切な時期(発症から48時間
以内)に服用開始することにより、発熱期間は1~2日短縮され、ウィルス排出量も減少
します。インフルエンザの簡易検査は、かかっていても陰性に出ることがあるため、周囲
の状況からインフルエンザ感染が疑われる場合には結果にかかわらず服用開始をお勧めし
ます。抗インフルエンザ薬にはタミフルとリレンザがあり、タミフルは現在までの調査結
果では、妊婦あるいは出生した児への明らかな有害事象の報告はなく、先天異常をもたら
すリスクは高くないと考えられています。また、リレンザは吸入で使用され局所で作用す
るため、血中に移行する量はごくわずかで、胎児に重大な影響を及ぼす可能性はないもの
と考えられます。よって、これらの薬剤服用による利益は、可能性のある副作用より大き
いと考えられています。

インフルエンザワクチンは、不活化ワクチンであり重篤な副作用は起こらないと考えら
れ、また今まで妊婦への特別な副作用や胎児に異常を認めた報告もないため、妊娠全期間
において安全であるとされています。ただし、卵アレルギーのある方は、ワクチン接種に
よりショックが引き起こされる場合もあるため、お勧めできません。

季節性インフルエンザ、新型インフルエンザともにかかると重症化しやすいことを考え
ると、同様に予防は大切であると考えます。

人ごみに出る際のマスク着用やうがい・手洗いを含め、くれぐれも感染予防を心がけて
ください。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・


●かかりつけ医をつくりましょう
                    医療連携室副室長 看護師長  宮澤 佳子

 国立成育医療センターには「医療連携室」という部署があります。構成員は医事課職員
事務職員、ソーシャルワーカー、医師、看護師で構成されています。それぞれが(1)医
療機関からの紹介患者さんの予約や他施設との医療連携業務(2)医療福祉に関連するご
相談対応業務(3)入院・退院に関する調整、支援業務を担っています。

 もう少しわかりやすく言うと、患者さんに必要な医療やケアがA病院からB病院に移っ
た後も引き継ぎができるように連絡をとり協力し合ったり、退院後の家庭での生活を安心
して過ごせるように地域での支援調整をしたりする部署です。

 今回は、子育てをされるお父さんお母さんへ、地域の病院(かかりつけ医)との医療連
携について、日ごろから大事だと思っている事をお話します。

 おなかの中に赤ちゃんがいるお母さんやお父さんは、赤ちゃんのお誕生を前に、いろい
ろな準備をされていることでしょう。赤ちゃんのベッドはどれにしようかしら・・・、ど
んなお洋服を着せようかしら・・・と、忙しく??でも楽しく♪・♪・♪出産の準備をさ
れているでしょう。

 そこで、出産後の子育ての準備として、大切なお子さんのかかりつけの小児科の医師
(医院、クリニック)を探しておくことをお勧めします。

 ご近所の先輩お母さんたちから、小児科クリニックの評判や医師や看護師、サービスな
どの情報を得ておくのもよいでしょう。ご自宅からの交通のアクセス方法や、診察時間な
ども確かめておくとよいでしょう。

 子どものかかりつけ医があることは、子育てをされるお母さん、お父さんにとってもメ
リットが大きいと思います。大病院の救急センターは毎日のように担当医師が交代します。
今日、子どもの診察をした医師が必ず次回の受診の際に担当するというシステムは救急の
医療体制には原則としてありません。反対に、かかりつけ医は、いつも同じお医者さんが
子どもの診察を担当します。何回か受診する間には、○○ちゃんは兄弟が何人で、おばあ
ちゃんのお家が近所にあるとか、アンパンマンが大好きだとか・・・、一人ひとり異なる
子どもの特徴や家族の様子など、いろいろなことが自然に見えてくるでしょう。何より、
お母さん、お父さんと医師や看護師とが顔見知りになることで、気軽に子どものからだの
ことや育児の相談ができるよい関係が築けるようになります。

 いつもと様子が違う子どものサインを、いち早くキャッチできるのも、継続して子ども
の診察をされている‘かかりつけ医’であればこそできるのです。

 日ごろから地域の一般開業医の医院・クリニックと小児の救急医療を担う病院とが連携
を図り、大切な子どもたちに適切に医療が提供できるような態勢作りを目指していきたい
と思います。


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新任医師の紹介

  平成21年11月1日付

   手術・集中治療部  麻酔科     川瀬 宏和

 

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●トピックス

『防ごう!冬のカゼ』イベント
10月15日1階豆の木広場にて、看護部主催『防ごう!冬のカゼ』イベントが行われま
した。
詳しくはこちら↓
http://www.ncchd.go.jp/center/information/event/091015kansen.html


消防訓練
10月22日、成城消防署のご協力をいただき、当センターの防災訓練を行いました。
詳しくはこちら↓
http://www.ncchd.go.jp/center/information/event/091022bosai.html


国立成育医療センター・ボランティア主催ミュージカル
10月30日(金)、豆の木広場にてフェリス女学院大学ミュージカル部のみなさんによる
ミュージカル が行われました。詳しくはこちら↓
http://www.ncchd.go.jp/center/information/event/091030calboo.html


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★新型インフルエンザ情報
 新型インフルエンザに関する当センターの情報がHPでご覧いただけます。
               ↓

  http://www.ncchd.go.jp/center/2009infuru.html

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『成育すこやかジャーナル第83号』

いかがでしたか?

10月は、ここ数年ですっかり日本でもおなじみになったハロウィンのた
┏ ━━┓  めの魔法使いや妖精の仮装をした子どもたちを街でよく見かけました。お母
┃  口  ┃  さんの作品である衣装にただ、ただ感心してしまいました。
┃  寿  ┃
┃  |  ┃   ハロウィンが終わると今度は日本の伝統行事、七五三ですね。こちらの晴
┃-〇- ┃  れ着はお母さんの手作りというのはなかなか難しそうです。
┃"千` ┃
┃  歳  ┃  ですが、女の子3歳と男の子5歳の七五三では、お宮参りのときの初着を手
┃  飴  ┃ 直して、晴れ着として使えるそうです。後は帯や被布、袴などを用意するだけ。
┗ ━━┛ 
今年の七五三にはちょっと間に合わないかもしれませんが、これからご出産を控えてら
っしゃる方は、お子さんの七五三の晴れ着姿を想像しつつ、初着選びというのも楽しそう
ですね!


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成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。

http://www.ncchd.go.jp 


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    成育すこやかジャーナル     No.82(2009/10/8)

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●川崎病                   総合診療部 思春期診療科 医長  小穴 慎二

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●放射線診断科について           放射線診断部 放射線診断科  宮坂 実木子

………………………………………………………………………………………………………

●第5回『国立成育医療センター救急の日のイベント』を開催しました。

                      小児救急看護認定看護師 副看護師長  林 幸子

………………………………………………………………………………………………………

●トピックス                         

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●川崎病                  総合診療部 思春期診療科 医長  小穴 慎二

川崎病はこどもがかかる熱と発疹がでる病気で、小児急性熱性発疹性疾患と呼ばれます。
「川崎」から地名を連想される方がいらっしゃると思いますが、由来は、この病気の最初
の報告者である川崎富作先生のお名前です。川崎先生はご自分が診察された患者さんの症
状や経過が今まで教科書などに書かれていた病気とは異なることに気付かれ、急性粘膜皮
膚リンパ症候群と名付けられました。この病名は、川崎病の主症状である発熱、発疹、眼
球結膜の充血、口唇や口腔粘膜の発赤(イチゴ舌を伴うこともあります)、手足の腫れ
(硬性浮腫といってパンパンに腫れます)、頸のリンパ節の腫れのすべてを表わしており
ます。現在この6症状が、川崎病の診断するときの基準となっています。川崎先生がこの
病気を報告されて以来、国内外で同じような症例の報告が続き、さらに原因検索が続けら
れているのですが、未だに原因が不明です。そこで川崎先生の功績を残して全世界で川崎
病(Kawasaki syndrome)という病名が使われております。


原因に関しては、いろいろ考えられてきました。川崎病には季節性があり、地域的に流
行することがあることなどから感染症の可能性があります。また、日本人をはじめアジア
人に多く、兄弟例や家族例があることから、何らかの遺伝的要因も考えられており、その
方面からの研究も進んでいます。


川崎病は臨床症状をもとに診断されます。川崎病では、実は川崎病の患者さんだけに陽
性となるような検査法がありません。したがって、似たような症状を呈する病気との鑑別
がとても難しい場合もあります。


川崎病では体内にどういう変化が起きているのかについては解明が進んできました。川
崎病では、全身の血管に炎症が生じます。そのため血管が腫れて全身に発赤が生じますし、
血管から血漿成分(けっしょうせいぶん)が漏れて体中が腫れてむくみます。特に心臓を
養っている冠動脈という動脈に炎症が及びやすく、経過中に炎症を起こした冠動脈が拡張
したり、ときに冠動脈瘤といってコブ状に腫れたりする場合があります。経過中に冠動脈
に強い病変を起こすと、その冠動脈の中に血の塊(血栓といいます)ができて冠動脈が詰
まったり、また瘤が破けてしまったり(冠動脈瘤破裂)すると突然死や強い循環異常が生
じてしまいます。川崎病の後遺症として一番心配なのが、この冠動脈病変になります。


原因不明のため、川崎病の根本的治療法は分かっておりません。今まで行われてきた治
療の中で、もっとも冠動脈病変を残さない治療法として科学的に証明できているのは大量
ガンマグロブリン療法になります。この治療法は大変有効な治療なのですが、残念ながら
100%冠動脈病変の発症を防ぐことはできていません。


冠動脈病変を後遺症として残さないようにするためには、川崎病の原因が分かり予防で
きるようになる、あるいはもっと確実な治療法がみつかるなどしなければなりません。今
後の医療の進歩がとても期待されております。


★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・


●放射線診断科について       放射線診断部 放射線診断科  宮坂 実木子

放射線診断とは、画像診断装置で撮影された画像から、病気を診断したり、病気の治療
効果を判断したりするものです。


ドイツの物理学者レントゲンが1895年にX線を発見し、医療分野にX線が応用され
たことによって、医療体系は大きく変化し、発展しました。当初X線は、主に骨や肺の病
変の画像診断に利用されました。現在、画像診断検査は、単純X線撮影のみでなく、透視、
CT、血管造影などのX線を用いた装置に加え、超音波やMRIがあり、医療現場におい
て必須なものとなっています。


放射線診断科は、画像診断検査を、放射線科技師と放射線科医師で協力しながら行って
いる部門です。患者様の症状や疾患ごとに適切な検査を選択し、24時間体制で日常診療
に従事しています。技師は撮影を担当し、放射線診断医はその画像を見て診断し、担当医
師にお伝えしています。以下、CT、MRIについて少しご説明します。


CTは、X線を用いて輪切りの断層画像を作り出すドーナツ型をした装置です。コンピ
ューター上で、輪切りの画像情報を重ね合わせることによって、立体画像を作り出すこと
もできます。検査中、患者様は、スライドするベッドに寝るだけです。成人の体全体の1
回の撮影は、およそ10秒と短時間です。より詳しい評価が必要な時は、ヨード造影剤と
いうお薬を注射しながら撮影します。造影剤は、全身に行き渡っている血管を白く映し出
すお薬です。注射することによって、病気の有無や場所、血管の異常などを詳細に描出す
ることができます。また、造影剤注入後の撮影のタイミングによって、疾患の特徴を知る
ことができます。CTは簡便で情報量の多い検査ですが、放射線被ばくの問題もあります。
我々は、必要以上に被ばくしないように低被ばくの条件に設定し撮影しています。


MRIは、超伝導電磁石を用いて、様々な方向から撮像できるトンネル型の装置です。
X線ではないため被ばくの心配はありません。MRIは、微妙な組織の違いを敏感にとら
えることができるため、CTで苦手な頭の中や骨、筋肉などの病変に適しています。脳梗
塞や脳炎などの早期診断にも優れています。しかし、音が大きく、CTに比べ検査時間が
長いことがMRIの短所です。また、体動があると画像がぶれてしまい、評価できなくな
ってしまうので、乳幼児の患者様の場合は、入眠時に撮像したり、眠り薬を使ったり、麻
酔科医師に協力して頂き、麻酔下で検査を行うなど工夫しています。


画像診断検査を受ける患者様や家族の皆様にとっては、不安を伴うものです。放射線診
断科では、少しでも負担を軽減できるように、検査室を明るくし、検査中にテレビを見る
ことができるようなシステムを導入するなど、最適な環境下で行えるように心がけていま
す。また、安全かつ確実に実施するために、依頼元の担当医師、看護師、チャイルドライ
フスペシャリストなどの複数の職員の協力を得て行っています。


★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・


●第5回『国立成育医療センター救急の日のイベント』を開催しました。

                   小児救急看護認定看護師 副看護師長  林 幸子


「救急の日」とは、「きゅう(9)きゅう(9)」の語呂合わせから9月9日のことを
言い、この日を含む1週間を「救急医療週間」として救急業務や救急医療について理解と
認識を深めてもらうために全国各地でイベントが催されました。


国立成育医療センターにおいても、9月9日(水)に『子どもの救急時の対応』をテー
マに第5回『国立成育医療センター救急の日イベント』を開催しました。私達も乳幼児の
保護者および子どもに携わる職種(幼稚園保育園・子ども預かり施設など)の方々と『子
どもの心肺蘇生法』『子どもの急な症状への家庭での初期対応』『子どもの事故予防』に
ついて一緒に考え、学ぶよい機会となりました。


<子どもの心肺蘇生法>
心肺蘇生法は、自動車免許の講習などでも実施されており、身近に受講の機会が得られ
るようになりましたが、一度講習を受けたきりになっている方も少なくないと思います。
また、AED(自動対外式除細動器)の普及も進んでいますが、使い方がわからないとい
う方も多いのではないでしょうか。今年は、『なにもしないより、子どものために“何か
しよう』をキャッチフレーズに、乳児と子どもの蘇生人形やAEDのトレーナーを使い、
2人の受講者に対して1人の看護師が付き添い、心肺蘇生法の実技演習とAEDを体験学
習しました。1時間40分という短い時間ではありましたが、「たくさん実技ができてよ
かった」「初めて体験したがわかりやすかった」「そういう場面に遭遇したら精一杯がん
ばります」と受講者の方々から感想をいただきました。また、ボランティアの方々の応援
で託児スペースが設けられ、小さいお子さま連れの方には『ゆっくり受講できた』との感
想をいただきました。


<子どもの急な症状への家庭での初期対応>
先ずは感染予防が大切で、予防のための手洗い方法の説明と、急な症状への家庭での対
応や救急車への連絡方法のリーフレットの配布・説明を行いました。また、救急センター
での取り組み(トリアージの実施等)や子どもの症状の見方のポイント、“やけど・き
ず・発熱”の対処と“水分補給”については、説明するコーナーを設け小児救急認定看護
師が説明を行いました。ご来場の方は足を止めて真剣に聞かれていました。終了後はご質
問を多数いただき、ご来場の方と一緒に考える貴重な時間になりました。


<子どもの事故予防>
家庭での事故予防と自転車での事故予防について、パネルの展示とその説明を行いまし
た。
家庭での事故防止コーナーには、事故予防対策グッズの一例で、テーブルなどの角の保
護材や扉の指つめガード材などや、キッズデザイン協議会の受賞作品を展示しました。手
に取って確認し、スタッフによる使用方法の説明に立ち止まって耳を傾けられる方もいま
した。“子どもが誤飲した物”の展示や、3歳児の口の大きさのモデルを使った窒息予防
についての説明では「こんな物を飲んじゃうの?」「子どもの口に入るの?」といった声
が聞かれました。また、視野メガネを使って子どもの視野を体験して、見える範囲がとて
もせまいことに驚かれる方もいらっしゃいました。
自転車での事故予防コーナーでは、今年7月の道路交通法規則の一部改正により認可さ
れた3人乗り自転車の展示や、昨年より子どもの自転車乗車時に着用の努力義務が課せら
れているヘルメットの適切な装着方法説明と、安全性を高めるためにパッドを用いてヘル
メットサイズの微調整を行いました。また、ヘルメット装着・未装着で転倒時にかかる頭
部への衝撃の大きさを比較した実験ビデオを放映したところ、頭部にかかる衝撃の大きさ
に驚かれた方も多く、ヘルメット装着の重要性をお伝えすることができたのではないかと
思います。


事故予防のための知識を確認してもらうための『事故予防クイズラリー』には、150
組ほどの方が参加され、大変好評でした。おとなも子どもも楽しみながら事故予防の知識
をお土産にできたのではないかと思います。そして、来場された方々の新しい発見ととも
に、私たちスタッフもご来場の方々とのお話を通して、子どもの救急について一緒に考え
る機会にもなりました。これからもこのような機会を設けながら、子どもの救急について
情報発信を行っていきたいと考えています。


※ホームページでイベントの様子をご紹介しています。こちらも是非ご覧ください。
↓ http://www.ncchd.go.jp/center/information/event/090909kyukyu.html


★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・


『成育すこやかジャーナル第82号』
いかがでしたか?


10月に入り、空はすっかり秋の色になってきました。
スポーツの秋、読書の秋、そして、もちろん食欲の秋ですね!


そろそろ新米が店頭に並んでくる頃でしょうか。
炊きたての新米を塩おにぎりにして食べると 
お米の味がいっそう楽しめますね。


食の細い小さなお子さんも、おにぎりにするとパクパク
食べてくれるなんてことも。


新米が手に入ったら、いろいろな具をそろえておにぎりパーティー 
なんていかがでしょうか。
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成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。    http://www.ncchd.go.jp

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    成育すこやかジャーナル     No.81(2009/9/10)

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●おくすりの飲ませ方について                      薬剤部 主任  小村 誠

………………………………………………………………………………………………………

●子どものリハビリテーションと理学療法 第二専門診療部 

                       リハビリテーション科 理学療法士長  大久保 浩子

………………………………………………………………………………………………………

●やってみよう「口腔ケアシステム」                看護部 看護師  阿部 典子

……………………………………………………………………………………………………… 

●トピックス

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●おくすりの飲ませ方について                 薬剤部 主任  小村 誠


皆さんはお子さんに処方されたおくすりをきちんと飲ませていますか?飲ませるのに大
変苦労されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、おくすりの飲ませ方
について、少し書いてみたいと思います。

1歳未満の乳児の場合、満腹で飲めなかったり食べ物と一緒に吐いてしまったりするこ
とがあるので、医師から特別な指示がない時は、授乳前の方が飲ませやすいでしょう。
1 日に3回飲む場合は、6時間程度の間隔が空いた授乳時などに合わせるとよいでしょう。
また、おくすりの時間が来たからといって無理矢理起こして飲ませる必要はなく、起きた
ときに飲ませ、その後は6時間程度の間隔を空ければよいでしょう。

「おくすりをミルクに混ぜてもよいですか?」と質問を受けることがよくあります。お
くすりを混ぜることでミルクの味が変わり、ミルクを嫌いになってしまうと困りますので
ミルクに混ぜることは避けましょう。シロップ剤の場合は、カップやスポイトで1回分を
はかりとった後、スプーンやスポイト、ほ乳瓶の乳首を使って飲ませるとよいでしょう。
スポイトを使う場合は、ほほの内側に流し込んで下さい。のどの奥に入れると咳き込みや
すいので注意しましょう。スプーンを使う場合は、何回かに分けて少しずつ飲ませて下さ
い。乳首を使う場合は、からの乳首だけを先にくわえさせ、吸い始めたらシロップ剤を入
れるようにすると、こぼさずに飲ませることができます。粉薬の場合は、少しの水で溶い
てシロップ剤と同じように飲ませるか、ごく少しの水で団子状にし、指で上あごかほほの
内側にこすりつけた後、湯冷ましを飲ませるとよいでしょう。シロップ剤と粉薬の両方が
処方されている場合は、1回分ずつ混ぜて飲ませてもよいです。ただし、混ぜたくすりを
しばらく置いておくと苦みが出たりすることがありますので、すぐに飲ませるようにしま
しょう。また、使用したカップやスポイトは、水などで洗い流した後、乾燥させておきま
しょう。

粉薬を飲むのが苦手な場合には、アイスクリームやヨーグルト、ゼリーなどに混ぜる方
法もありますが、混ぜると逆に苦みが出るおくすりもありますので、事前に薬剤師に確認
しましょう。また、薬局などに服薬補助ゼリーという製品が販売されています。これは、
おくすりの苦みやにおいを包み込み、飲ませやすくするゼリー状の製品です。ゼリーとお
くすりを混ぜすぎるとおくすりの苦みなどが出てくることがあるため、ゼリーにおくすり
を混ぜるのではなく、スプーンにゼリーを出し、その上におくすりを置き、さらにゼリー
を包み込むように上にのせて使いましょう。ただし、思ったよりもゼリーの量を使うので
飲ませるときは注意しましょう。

今はいろいろな便利グッズが販売されています。おくすりを飲ませるのにご苦労されて
いる方は、一度かかりつけの薬局などでご相談されてはいかがでしょうか?


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●子どものリハビリテーションと理学療法 第二専門診療部 
                    リハビリテーション科 理学療法士長  大久保 浩子


リハビリテーションという言葉が広く一般的に用いられるようになり、リハビリテーシ ョン
を受けることが病院と社会をつなぐとても自然な流れとして受け入れられるようにな
ってきているようです。この言葉の語源はre:再び、habilis:適させる、とい
われ、機能を回復することが一般的な「リハビリ」のイメージになっているかと思います。

しかしながら、子どもの場合は必ずしも「リ・ハビリ」という言葉は適当ではないかも
しれません。リハビリテーション科には様々な障がいを持つお子さんが来られますが、そ
の障がいの多くは、既に得ているものではなく、これから新たに獲得しようとしている運
動機能に係るものだからです。

リハビリテーションのうち、理学療法では主にお子さんの運動機能に注目した訓練を行
っています。この動作ができるようになるにはどこをどのように高めたらよいだろうか?
もっと楽に呼吸をするためにはどんな姿勢が最適だろうか?それらを日常生活に取り入れ
るにはどのような方法がよいだろうか?等、そのお子さんにあった運動の種類や方法を考
えていきます。

また、必要に応じて車椅子や身体に合った椅子、装具等を利用し、より動きやすくなる
ことあるいは良い姿勢を長く保てることなどを検討します。これらの福祉用具といわれる
ものにはたくさんの種類があり、使う人のニーズに応じて性能が異なっています。お子さ
んのために選ぶときに大切なことは生活の質を高めるものであることです。障がいを補う
機能や安全性はもちろんのこと、介助者が操作しやすいもの、コンパクトで軽いもの、値
段が適当なもの、デザインの良いもの、丈夫で長く使えるもの、洗濯が出来るものなど必
要な条件はたくさんあります。それら全てを十分に満たすものはなかなか見つからないか
もしれませんが、何が生活にとって大切か、優先順位をつけて選ぶとよいと思います。展
示会などの機会を利用して実際に試してみることも出来ますので、活用されると良いでし
ょう。

リハビリテーションがお子さんのより良い発達の一助となるよう、今後もお手伝いさせ
ていただきたいと思っています。


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●やってみよう「口腔ケアシステム」           看護部 看護師  阿部 典子


私は現在、病棟において「口腔ケアシステム」を用いて患者さんの口腔ケアを実践して
います。このケアを始めてから、「口臭が減った」「歯がきれいになった」「歯ブラシは
嫌がるのに、電動歯ブラシは嫌がらない」など、ご家族から喜びの言葉が聞かれ、やりが
いを感じています。

そこで、私が実践していて簡単にできる「口腔ケアシステム」についてご紹介します。
入院中の方、在宅療養されている方、小さなお子さんの口腔ケアにお役立て下さい。

これまで「口腔ケア」は日常的すぎて注目されることはありませんでした。しかし、口
腔の汚れと誤嚥性肺炎の関係について研究がすすみ、ブラッシングによる口腔ケアは誤嚥
性肺炎予防に効果があることが明らかになり、口を含めた健康増進が推奨されています。

口腔内が「プラーク」いわゆる歯垢で汚染されていくと、誤嚥性肺炎の他に敗血症、感
染性心内膜炎、糖尿病などの怖い病気になりやすく、全身に悪影響を及ぼしていきます。
プラークは強い粘着力で歯に付着しながらコケのように増殖し、白血球の殺菌作用を低下
させ、組織を破壊する酵素で歯や歯槽骨を溶かしていきます。もとは口腔内の生きた常在
菌であり、食事を摂取していなくても増殖していくため、食事ができない状態の方でも、
口腔ケアは必要になります。また、洗浄剤や洗口剤ではプラークは除去できず、細菌層の
フィルムを破壊するためにはブラッシングが効果的です。特に電動歯ブラシは高速で動く
ため、除去しやすいとされています。

「口腔ケアシステム」とは、国立長寿医療センターが開発したシステムです。1日5分 間、
時間を選ばず、簡単で安全、安くてわずかなケア用品と単純な技術で、口腔内を清潔
にできる手順のことをいいます。

<口腔ケアシステムの手順>

1.うがい薬または水をつけた口腔ケアスポンジ(ガーゼでも可)で、口腔内の粘膜など
に付着した食べカスや、分泌物を除去します。(1分間)

2.舌ブラシ(ない場合は歯ブラシ)を用いて、舌の奥から手前へ10回軽く擦り、舌苔
を取り除きます。つるつるにする必要はありません。(30秒)
舌は口腔のバロメーターでもあり、舌苔が多い状態はケアが行き届いていない、口か
らは食べられないなどの危険サインでもあります。

3.歯ブラシをうがい薬または水に浸し、歯の表面を清掃します。一ヶ所あたり2~3秒
あて、歯肉を傷つけないよう注意します。磨き残しがあると微生物の棲み家となるた
め、磨き残しのないよう始点を決めて一筆書きで行いましょう。(2分半)
参照図↓
http://www.ncchd.go.jp/mailmagazine/brush-teeth2.pdf 

4.一通り磨き終えたら、ブラッシングで剥がれ落ちた細菌を、うがいをして洗い流しま
す。自分で動けない方には、吸引カテーテルを用いて、水を流しながら吸引していき
ます。(1分間)吸引ができない場合は、拭き取るだけでも大丈夫です。

このケアシステムを毎日、継続して行うことが大事です。皆様も是非、「口腔ケアシス
テム」を実践してみて下さい。


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●トピックス 8月10日(月) 当センター講堂にて「大野和士のふれあいコンサート」が行われました。
フランス国立リヨン歌劇場首席指揮者、大野和士さんと全国から集結した医師の方々の
オーケストラによるクラシックコンサートが行われました。
詳しくはこちら ↓
http://www.ncchd.go.jp/center/information/event/090810concert.html


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『成育すこやかジャーナル第81号』  いかがでしたか?

 小学6年生の男の子が、突然呼吸の止まってしまったお父さんに心臓マッサージをし、
命を救ったというニュースがありました。119番の指示はありましたが、それでも11才の
男の子の勇気は立派です。みなさんはいかがでしょう か?
いざという時の心肺蘇生法を覚えていますか?  

駅などに設置されているAED、実際触ってみたことはありますか?
成育医療センターでは毎年9月9日救急の日に看護部主催の イベントを開催しています。
今年も、子どもの救急時の対応や、 AEDの講習が行われました。
詳しくは次号の記事内でご紹介します。お楽しみに!

成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。    http://www.ncchd.go.jp 

                  


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    成育すこやかジャーナル     No.80(2009/8/13)

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━━━━━━━━━━━━━━━━■ 目   次 ■━━━━━━━━━━━━━━━

●腫瘍科というところ 第一専門診療部 固形腫瘍科                    塩田 曜子

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●トマトきらい 栄養管理部  栄養係長                                       藤田 かほる

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●2型糖尿病・肥満とお助け隊

                                    看護部 副看護師長 糖尿病療養指導士 江崎 陽子

                                                       看護師 糖尿病療養指導士 佐藤 友香

                                                       看護師 糖尿病療養指導士 萩原 めぐみ

                                                       看護師 糖尿病療養指導士 山田 未歩子

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  ●イベントのお知らせ 「救急の日」イベントのお知らせ

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  ●トピックス

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●腫瘍科というところ 第一専門診療部 固形腫瘍科                 塩田 曜子


旧国立小児病院時代から、腫瘍科に12年勤務し、毎日、小児がんと向き合っています。
特別な場ではありますが、入院生活には楽しい時間もあると信じています。

先日、小学5年生の時に抗がん剤治療、放射線照射、骨髄移植を受け、現在は大学生と
なった男の子に久しぶりに会いました。その子とは、国立小児病院5C病棟の2人部屋で、
もう1人の男の子と、夜遅くまでいろいろな話をしました。「外泊したら寿司が食べたい、
将来寿司屋になる、みんなで食べに行こう、全部タダだよ、楽しみにしてるよ」。私は多
くの時間を5C病棟で過ごしました。二十歳を超えた青年は「つらかったことは特に覚え
ていない。入院生活は楽しかった」、そう話してくれました。その答えに、男の子の母親
と私は笑い合い、涙ぐみました。

国立小児病院が取り壊される際、真っ先に5階端の骨髄移植の部屋からガリガリと削ら
れていきました。それは複雑な色の心の記憶として、深く刻まれています。その後現在ま
で、私はこのカラフルな成育医療センターで日々を過ごしています。こどもたち、ご家族、
建物内で働く全ての方々と、気持ちがつながっていると思える瞬間が、とても大切なこと
であり、それがあるからこそ、私はここにいるのだと思います。

近年、小児がんの治癒率は飛躍的に向上し、さまざまな臨床試験が計画整備され、さら
なる発展を遂げようとしています。入院後、家族はそれまで聞いたこともないような腫瘍
と向き合い、病態、治療内容、合併症についてなどなど、ありとあらゆる“難しい”説明
を受けます。そんな中、少しでもよい情報を見つけて伝えたいと思っています。究極の状
況においては、正確な情報提供、ゆるがない方針の提示、そんな当たり前のことと、ちょ
っとの希望が安心につながるのではないかと思います。そして、私自身がどっしりとして
いなければ、こどもたちは不安になるでしょう。心豊かな人間になれるよう、楽しく上向
きに過ごしたいと思っています。

最近、絵を習いはじめました。気に入ったものをじっくりと見る。黒ペンで描きだし、
あとでゆっくり透明水彩絵の具で色をつける。楽しい心の記憶。そのうちサラサラと、ク
リーンウォール(簡易無菌装置:抗がん剤治療後には感染症にかかりやすい状態となるた
め10日間ほどテント内で過ごす)の中で夢中で遊んでいるこどもたちの絵が描けたらと
思っています。ベッドの上の小さな、でも特別な空間には魅力がいっぱい。それぞれの個
性的な世界とともに、点滴ポンプもきれいに色を塗ろう。そんな小さな企みをしつつ、こ
こで過ごした時間が、こどもたちに楽しい記憶となって残ってくれたらいいなと願ってい
ます。


★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・


●トマトきらい 栄養管理部  栄養係長                      藤田 かほる


「トマト残していい?」ダメです!!

トマトを食事に出すたびに、息子に言われます。まずい!らしいです。こんなおいしい
ものを。

味の好みは人それぞれで、「美味しい」ことを表現するのには、旨い、美味しい、甘い、
軟らかい、歯ごたえがよい、喉ごしがよい等々たくさんあり、気持ちまで和やかにしてく
れます。その反面、美味しくないことを表現する場合、単に「嫌い」とか「まずい」の一
言で片付けられることが多いようです。

そもそも「味」とは一体何なのでしょう。広辞苑によると、1)飲食物が舌の味覚神経
に触れた時におこる感覚。2)体験によって知った感じ。と書いてありました。誰もが美
味しいと感じる「甘い」は、ブドウ糖や果糖など、ヒトや動物にとってためになるエネル
ギー(カロリー)源であることを本能に訴えるサインなのです。

それでは「苦い」はどんな意味を持つのでしょう。“良薬は口に苦し”と云う言葉があ
ります。薬と毒は表裏一体です。原始の時代には薬は無かったでしょうから、毒の危険を
知らせるシグナルの役目を果たしていたのだと思います。

次に「酸味」はどうでしょう。食物が腐敗したとき示す味ですから、これも危険のシグ
ナルとして認識されます(但し、ヒトに有益な場合は、腐敗ではなく発酵と表現していま
す)。

味の体験の少ない乳幼児は、甘いものは笑顔で受け入れますが、すっぱい物やにがい物
を口に入れると、顔をしかめて舌で押し出し、拒絶の反応を示します。このように経験し
たことの無い味には、危険回避のため本能で対応します。ビールやお酒を美味しいと言う
子供はいません。しかし、大人は本来腐敗(発酵)したものや、毒を知らせるサインであ
る味を、経験により美味しいと認識し香辛料なども使用して味覚を楽しんでいます。

美味しい、まずいは本能による反射的な反応だけでなく、経験によって会得する感覚で
す。野菜に限って言えば、子供には美味しい食べ物ではないようです。母親に食べなさい
と言われて、シブシブ繰り返し食べている間にだんだん慣れて、大人になると子供のとき
あんなに嫌だった、香りの強い山菜や薬味でさえ大好きになる人が大半です。私は昨年も、
ゴーヤが苦くて食べられませんでした。今年こそは、好きになれるか!

嫌いな食品は、微量栄養素の宝庫かもしれません。嫌いなために食べられない食品の沢
山ある人は、とても損をしているように思うのです。息子には、このトマトに物凄くいい
栄養があったらどうするの?と言うのですが、7才には通じないようです。トマトは夏の
太陽をいっぱい浴びて身体の調子を整えるビタミンがたっぷり。“食べられるようになっ
た”を“好きになった”まで発展(味覚の開発)させれば更に良いことがあるでしょう。
嫌いなものも一口だけなら~! そのうち食べられるかもしれませんね。


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●2型糖尿病・肥満とお助け隊
                                看護部 副看護師長 糖尿病療養指導士 江崎 陽子
                                                   看護師 糖尿病療養指導士 佐藤 友香
                                                   看護師 糖尿病療養指導士 萩原 めぐみ
                                                   看護師 糖尿病療養指導士 山田 未歩子


子どもの糖尿病といえば1型糖尿病でしたが、肥満児の増加とともに2型糖尿病の子ど
もたちが増加しています。2型糖尿病は一般に成人に多く、食べ過ぎや運動不足により血
糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンの効きがわるくなったり、分泌量が低下し
たりすることによって起こります。そのため治療の基本は食べ過ぎや運動不足などの生活
習慣を改善することと治療の中断を予防することになります。生活習慣を改善することで
肥満の場合は2型糖尿病・成人肥満の予防、また2型糖尿病では合併症のリスクを低下さ
せることができます。

しかし生活習慣の改善といっても子どもの場合は家族全体の生活習慣が影響を与えてい
ることが多いため、家族全体で生活習慣を改善する必要があります。そのため私たちは、
入院を通して生活習慣の改善の必要性を説明し、外来を通じて改善されているかどうか、
子ども・家族と一緒に考えています。また生活習慣の改善を継続させるためには子ども・
家族と医療者間との連携が不可欠です。外来で肥満の子どものお母さんが「学校の先生か
らかわいそうだからおかわりをさせたいと言ってきたのですが」と相談してきました。肥
満の子どもは基本的におかわり禁止なので、私たちとお母さんがどうすべきが考えている
と、「僕、みんなと一緒でいいよ。最近はみんなと同じ時間におわるようにゆっくりたべ
るようにしているんだ」と本人が言いました。家族と医療者が連携し、子どもの生活習慣
に目を向けたことで子ども自身も自覚が芽生え、自ら生活習慣の改善について考えること
ができたのではないでしょうか。

また治療中断の予防も私たちの大切な仕事の一つです。とくに肥満児において治療の中
断が多く見られます。肥満治療で外来を自己中断した多くの子どもが次に病院にくると
き、高度肥満・2型糖尿病になっていることがあります。2型糖尿病を発症した子どもの
お母さんは「数年前まで肥満で外来に通っていたんです。でも体重も増えなくなっていた
ので通うのをやめてしまって。きちんと通っていればよかったです」と話されました。

生活習慣の改善と治療中断の予防のためには、糖尿病という病気だけではなく、子ども
の生活を視野に入れてサポートしてあげることが必要になります。

糖尿病とともに生活している子どもがその子らしく成長し、家族とともによりよい生活
を送れるように、私たちお助け隊は、糖尿病治療の進歩をしっかりと学び、少しでもみな
さんの助けになりたいなと思っています。私たちお助け隊は糖尿病の子どもたちの成長を
心から喜び、その子が望む未来に向かって歩いていけるようにと願っています。糖尿病の
ことで悩んでいることがあったら相談しに来てくださいね。


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●「救急の日」イベントのお知らせ

9月9日(水)午前10時~午後3時、豆の木広場・講堂にて「救急の日」イベントが
開催されます。子どもの救急時の対応のお話や、心肺蘇生法の実技体験・AEDの講習
(実技は事前申込みが必要です)などが行われます。是非、ご参加ください。

  詳しくはこちら↓
http://www.ncchd.go.jp/center/information/event/2009kyukyu.pdf


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●トピックス

7月7日(火)、病棟内にて保育士による「たなばた会」が行われました。

詳しくはこちらから↓
http://www.ncchd.go.jp/hospital/support/hoiku/0907-tanabata.html


7月31日(金)、豆の木広場にて国立成育医療センター・ボランティアの会主催、尚美ミ
ュージックカレッジ専門学校卒業生グループによるミュージカルコンサートが行われまし た。

詳しくはこちらから↓
http://www.ncchd.go.jp/center/information/event/090731shobi.html


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『成育すこやかジャーナル第80号』  いかがでしたか?
  今回のすこやかジャーナルは食物の栄養のお話、治療の一環でもある食を含む生活習慣の
  お話、また退院後の夢を語る場面に食べ物が出てきたりと、3つ全てに食の話題が出てきました。
    食べる事、食べ物について考えることは、私たちにとって必要なことであり、また喜びでもあると、
    つくづく感じました。 最近のことですが、自分が普段に食べているものが気になりはじめました。
     TVなどでも見 たことがあったので、ダイエットの目安にもなればと、毎回の食事をメモしてみました。
    すると見えて来たのは、バランスを全く無視した食事内容。たいへん反省しました。
    食に関してあまり神経質になるのもどうか?というご意見もあるかと思いますが、夏は食事が
    偏りがちになる季節、ほんの少しご自分の食生活を振り返ってみるというのはいかがでしょうか?

           成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。    http://www.ncchd.go.jp    

               

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             成育すこやかジャーナル     No.79(2009/7/9)
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━━━━━━━━━━━━━━━━■ 目   次 ■━━━━━━━━━━━━━━━


●こどもの皮膚の病気について           第二専門診療部 皮膚科  定平 知江子
……………………………………………………………………………………………………
●雨の日の親子制作
                                       看護部 保育士  豊田 江利子                                       
………………………………………………………………………………………………………
●1型糖尿病とお助け隊
                                                看護部 副看護師長 糖尿病療養指導士 江崎 陽子
                              看護師 糖尿病療養指導士 佐藤 友香
                              看護師 糖尿病療養指導士 萩原 めぐみ
                              看護師 糖尿病療養指導士 山田 未歩子

………………………………………………………………………………………………………
●新任医師の紹介

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●こどもの皮膚の病気について   第二専門診療部 皮膚科  定平 知江子

   お子様の皮膚について、お困りのことやご相談されたいことはありませんか?
  私たち第二専門診療部皮膚科では、皮膚についての専門的な知識と経験を生かして、3
名の皮膚科医が診療にあたっております。

 ご相談に来られる病気は、湿疹・皮膚炎、血管腫、母斑、腫瘍、脱毛、白斑、角化症、
水疱症や全身疾患の皮膚症状などさまざまです。

 こどもの皮膚の病気は大人と違う点がたくさんあります。こどもだけにみられる病気や
成長するにつれて消えていくような病気もあります。良性腫瘍の場合は、すぐに治療をす
る必要はなく、こどものうちは経過をみているだけでよいことがほとんどです。

  ご相談でもっとも多いのは、湿疹・皮膚炎です。さまざまな情報があふれていて、お悩
みになられている方も多いのですが、ぜひ皮膚科にご相談ください。病気について、スキ
ンケアを含めた治療について、丁寧にご説明させていただきます。

  最近増えているのが、あざについてのご相談です。あざには赤いあざや青いあざがあり
ます。「単純性血管腫」や「苺状血管腫」という名前の赤いあざは、早い時期にレーザー
治療を受けていただくことが可能です。「蒙古斑」という青いあざは、通常背中やおしり
に出現します。足や腕などにみられる場合もあり、これを「異所性蒙古斑」といいます。
色の濃いものや、気になるものについてはレーザー治療のご相談をさせていただくことが
可能です。ほかに、「太田母斑」という顔にみられる青いあざもあります。すべて保険適
用のレーザー治療が可能ですので、遠慮なくご相談にお越しください。

  そのほかにも、皮膚の症状についてのご心配や、迷われていることなどございましたら
お気軽に皮膚科へご相談ください。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●雨の日の親子制作                    看護部 保育士  豊田 江利子  

   当院では保育士が計6名おり、7・8・9階東西の小児病棟に各1名ずつ配置され、そ
れぞれの病棟で入院されている子どもたちに保育を提供しています。
  「子どもの病気の経過と成長発達にあった保育の提供」を目指し、病棟内のプレイルー
ムや病室・ベッドサイドなどで、季節にあった活動を取り入れながら保育を行っています。
  6月、7月は梅雨の時期ということで、あじさいや、かたつむりなどを入院中の子ども たち
と一緒に作り、病棟のプレイルームや食堂などに飾っています。子どもたちやご家族
にとても好評だったので、今回は「かたつむり」の作り方をご紹介します。

【用意するもの】
  ・白い紙(A4用紙ぐらい)
 ・クレヨン、色鉛筆、ペンなど
 ・はさみ
  ・のり
  ・折り紙(みどり、きみどり)→ かたつむりを乗せる葉っぱを作ります

【かたつむりの作り方】
  1.白い紙を縦6等分に細長く切ります。

  2.紙の上部にかたつむりの「顔(目や口など)」を描き、中央から下部には好きな模
   様を描きます 写真はこちら↓
    http://www.ncchd.go.jp/hospital/support/hoiku/images/katatsumuri002.jpg  

  3.上から5㎝ぐらいの部分を山折し、かたつむりの顔が見えるようにします。

  4.紙を裏返し(かたつむりの顔を下にする)、山折部分まで紙の端から丸めます。   
  (鉛筆やペンを使って丸めると小さいお子さんも巻きやすいと思います。)

  5.折り紙を葉の形に切り、かたつむりを乗せたら出来上がりです!!  
   ☆出来上がりはこちら↓  
   http://www.ncchd.go.jp/hospital/support/hoiku/images/katatsumuri001.jpg

  子どもたちが作ると、様々な模様や色のかたつむりが出来上がります。また、「見て
ー!」と元気な声で子ども同士やスタッフに見せて喜ぶ姿を見ていると、私たちも不思議
と憂鬱な雨の日が楽しくなります!

  かたつむりをテーブルの上や玄関、窓際に飾ると家の中でも梅雨の季節を楽しく味わう
ことができ、あじさいも一緒に飾るとさらに素敵です!是非、雨の日に親子で作ってみて
はいかがでしょうか。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●1型糖尿病とお助け隊

                      看護部 副看護師長 糖尿病療養指導士 江崎 陽子
                               看護師 糖尿病療養指導士 佐藤 友香   
                               看護師 糖尿病療養指導士 萩原 めぐみ   
                               看護師 糖尿病療養指導士 山田 未歩子

 1型糖尿病は子どもに多い糖尿病です。1型糖尿病の原因はまだよく分かっていませ
ん。もともとウイルスや細菌から自分の体を守るはずのしくみが何らかの原因によって、
すい臓にあるインスリンを出す大切な部分を壊してしまいます。インスリンがほとんど出
なくなると、血糖が高くなるといわれています。原因が分かっていないため、2型糖尿病
のように予防をすることは困難です。また1型糖尿病は一度発症すると早期に発見し治療
を行っても、すい臓が壊されるのを止めることはできません。血糖が高い状態が続くと、
体のいたる部分に障害が起き、命が危険にさらされます。そのため、インスリンの不足の
程度によっても違いますが、のどが渇く、よく水を飲む、おしっこが多い、体重が減る、
元気がなく疲れやすい、などの症状が現れます。このような症状が出たときには早めに病
院につれていきましょう。おしっこが多いという症状は小さいときにはおねしょとして、
小学校以後では夜にトイレに起きるとして気づかれます。さらにインスリンがなくなる
と、嘔気、嘔吐、けいれんなどの症状が現れます。

 1型糖尿病になるとインスリン注射、 血糖測定が必要になります。そのため、入院期間
中に子ども自身や家族が注射や血糖測定をできるように援助します。1型糖尿病になる年
齢は様々で、子どもの年齢に合わせた指導が必要です。子どもが小さいときには自分で注
射や測定をすることができないため、家族を中心に指導を行います。また注射や測定には
痛みが伴うため、子どもはとっても嫌がります。そんなときは子どもの好きなキャラクタ
ーを使って指導をしたり、人形を使って人形に注射を打ってみたりと注射や測定になれる
ことから始めます。小学生のときには小学校への通学のため、学校生活がスムーズにいく
ような援助が必要となります。血糖コントロールを良好に保つために、家族の協力を得な
がら、きちんとした日常生活習慣を身につけることが大切です。家族や医療者の見守りの
もと1型糖尿病に必要な血糖測定やインスリン注射などを自分で管理できるようにしてい
きます。また中学生、高校生の思春期には、ホルモンの影響や心理的に動揺が激しいた
め、血糖コントロールが著しく悪くなる場合があります。このように子どもたちは糖尿病
とともに成長していきます。私たちはお助け隊として、入院や外来診察の機会を活かして
子どもの成長にあわせ、継続的な関わりを持っていくことが必要と考えます。子どもの成
長や進学・進級・就職・結婚・出産などのライフイベントにあわせた細やかな援助ができ
ればと思っています。

 次回は2型糖尿病と肥満についてお話したいと思います。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

新任医師の紹介

  平成21年6月16日付
    手術・集中治療部  集中治療科   今村 壽宏
    第二専門診療部   形成外科     徳山 英二郎  

  平成21年7月 1日付
   総合診療部     救急診療科   伊藤 友弥  
    第一専門診療部   循環器科    三崎 泰志

┌───┐┌───┐┌───┐┌───┐┌───┐┌───┐┌───┐┌───┐ └◎─◎┴┴◎─◎┴┴◎─◎┴┴◎─◎┴┴◎─◎┴┴◎─◎┴┴◎─◎┴┴◎―◎┘

        『成育すこやかジャーナル第79号』 いかがでしたか?   

   まだまだ梅雨の真っ只中、傘が手放せない日が続いていますね。
この時期は食品のいた みや、室内のカビなどが気になりますし、ダニ
の発生し始める時期でもあります。 お部屋 をこまめにお掃除するだけでも、
ダニ予防効果があるそうですよ。雨でお出かけできない 日にはプチ大掃除
なんていかがでしょうか?

  また、ここ最近は南京虫(トコジラミ)の被害報告が急増しているそうです。
こちらは お部屋の衛生状態とは関係なく発生します。
大抵は衣服やカバンなどに付いて、家に入っ てしまうことが多いようです。
大量発生すると駆除が難しいので、南京虫が家にいると疑われる場合は早
めに駆除しましょう。市販の殺虫剤でも駆除が可能だそうです。あとは、
畳の隙間、ベッドのマットやフレーム部分など、掃除機を数日に渡ってかけると
駆除でき るそうです。南京虫に刺されると大抵刺し痕が2つでき、刺された日
よりも2日目以降が 痒いそうです。
ダニかな?と思ったら、先ず、刺された痕をチェックしてみて下さいね!

       成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。  
             http://www.ncchd.go.jp    

                                     
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成育すこやかジャーナル     No.78(2009/6/11)
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━━━━━━━━━━━━━━━━■ 目   次 ■━━━━━━━━━━━━━━━


●小児心臓手術での輸血の役割           第二専門診療部 心臓血管外科  医長 金子 幸裕
……………………………………………………………………………………………………
●先天性の耳介(耳)の形態異常について(2)
                                    第二専門診療部 形成外科  医長 金子 剛                                       
………………………………………………………………………………………………………
●糖尿病の子どもと家族のお助け隊のお仕事
                                                  看護部 副看護師長 糖尿病療養指導士 江崎 陽子
                              看護師 糖尿病療養指導士 佐藤 友香
                              看護師 糖尿病療養指導士 萩原 めぐみ
                              看護師 糖尿病療養指導士 山田 未歩子

………………………………………………………………………………………………………
●新任医師の紹介
………………………………………………………………………………………………………
 ●トピックス
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●小児心臓手術での輸血の役割    第二専門診療部 心臓血管外科  医長 金子 幸裕

  皆さん、こんにちは、心臓血管外科医長の金子と申します。昨年11月に当センターに
赴任しました。これまでは日赤医療センターの心臓血管外科部長をしていました。新生児
の複雑心奇形の手術と成人先天性心疾患の手術に力を入れたいと思っております。どうぞ
よろしくお願いします。

 本稿では、小児心臓手術での輸血の役割と問題点について解説 したいと思います。

  心臓手術では、人工心肺の使用と手術による出血が貧血の主な原因 です。
人工心肺は、 大静脈から静脈血を吸い取り、酸素を含んだ赤い血液にして大動脈に
送り込む装置です。 心臓の動きをとめて手術する間、心臓と肺の機能を代行する装置で、
心臓手術には不可欠 な装置です。血液が通る人工心肺回路は約300ml程度の容量が
あり、通常は生理食塩 水などの液体を満たして準備します。人工心肺を駆動させると、
手術を受ける患者さんの 血液と回路内の液体が混ざり、血液が薄まって貧血になります。
体の小さな赤ちゃんは血 液の量が少ないので、血液の薄まる程度が強くなります。
心臓や血管を切って縫う小児心 臓手術では多少は出血しますので、これも貧血の原因
になります。手術の主要部分を終え て人工心肺を停止した後、人工心肺回路に残った
血液を点滴して体に戻し、出血も吸引器 で回収して体に戻すと、貧血はある程度回復します。
ですから小児心臓手術に伴う貧血は、 人工心肺中の重度な貧血の時期と、手術後の軽度な
貧血の時期に分かれます。

 血液中には、12-15%(12-15g/dl)のヘモグロビンが通常含まれていま す。年齢や
心不全の有無、心臓以外の病気の有無などで異なりますが、おおむねヘモグロ ビン含有量が
7g/dlを切ると、貧血のため体に悪影響が出るといわれています。以前 は、人工心肺中に
5g/dl程度の高度の貧血であっても、人工心肺回路の血液を体に戻 した時点でヘモグロビン
含有量が十分であれば、術後の回復に悪影響を与えないので、人 工心肺中の貧血は治療しな
くても差し支えないと考えられてきました。しかし最近、乳児 の心臓手術では人工心肺中の高度
の貧血は短時間であっても脳を傷害し、幼児期の知能発 達に悪影響を与えることがわかりました。
そこで、発達障害を防ぐためには人工心肺中の 貧血が高度にならないように輸血する必要が
あると考えられるようになりました。

 一方、輸血にも副作用がありますので、過量の輸血は避けなければなりません。かつて 輸血
の最大の副作用は肝炎やHIVなどの輸血後感染症でした。1965年以前の売血時 代には輸血
を受けた人の約51%が肝炎になりました。核酸増幅検査などの輸血用血液の 検査精度向上に
より劇的に輸血後感染症は減少し2004年以降では輸血後感染症の頻 度は10万分の1程度
になりました。また、輸血製剤中の白血球が増殖し輸血を受けた人 の組織を傷害する移植片対
宿主病は、1998年の放射線照射輸血の導入以降に発生の報 告はありません。輸血後の溶血
や急性肺障害などのまれな副作用はまだ解決されていませ んが、輸血は以前より格段に安全
になりました。

 1990年代には輸血の副作用を回避すべく、輸血なしに手術を行う無輸血心臓手術が 積極的
に行われました。しかし、高度な貧血は一時的であっても発達障害を引き起こすこ とが示された
ことと、輸血の安全性が向上したことにより、小児心臓手術では輸血の有用 性が見直されつつ
あります。成人の心臓手術では、輸血自体が術後の回復に悪影響を及ぼ すとする研究があり
ますが、小児心臓手術では輸血自体が術後の回復に悪影響を及ぼすと はされておらず、小児
心臓手術では十分な輸血を行うことが望ましいと考えられます。

 当院では、ヘモグロビンが7g/dl(軽症例では6g/dl)を下回ったら、格段の 事情がなければ
輸血を行っています。一方、輸血の副作用が皆無ではないので、体重7- 8kg以上のお子さんに
対しては、輸血なしでヘモグロビンを6-7g/dl以上に保っ て手術を終えるように努力しています。
さらに、輸血を受けた方全員に輸血後感染症の検 査を行い、万一の感染症に対して適切な治療が
行えるよう体制を整備しています。輸血は 必要ないに越したことはありませんが、治療上必要なら
輸血をしたほうが安全だというこ とがお分かりいただけたかと思います。

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●先天性の耳介(耳)の形態異常について(2)    第二専門診療部 形成外科  医長 金子 剛  

  今回は(4)たち耳、(5)カップ耳(コップ耳)(6)折れ耳について説明します。  
 
  (4)たち耳とは、耳介が側頭部から離れ、耳介が立ちすぎている状態です。診断は主観 的な
要素が多いのですが、診断の基準としては耳介と側頭面のなす角度が40度以上また は側頭面
と耳輪の間の距離が2.5cm以上としています。耳介の大きさには異常はあり ませんが、のっぺり
した印象があり大きく見えることがあります。欧米では一般に好まれ ない変形とされていて、就学前
に治療を行いますが、我が国ではよほど高度でないと治療 に訪れることはなく、タレントさんや女優
さんなどでも見かけることがあります。治療と しては、軽症例では乳児期の矯正治療は簡便かつ
有効とされています。方法はテープで耳 介を側頭部に貼り付けるだけです。手術治療は就学前に
耳介の後面の余剰皮膚を切除して 対輪を適度に湾曲させて縫合します。全身麻酔下で2泊3日
程度の入院となります。

  (5)コップ耳とは耳輪を含む耳介上部の低形成のために耳甲介部が深く陥凹してコップ 状となる
変形です。耳も上下に短縮した状態になります。治療としては矯正治療は無効で 就学前に耳介
形成術 を行います。組織の不足がありますから、耳介後面からの皮膚の移動 (皮弁形成)や、
しばしば反対側 の耳介から肋軟骨の移植が必要となります。全身麻酔下 で3泊4日程度の
入院となります。

  (6)折れ耳は垂れ耳と言われることもあります。耳介上部の耳輪や舟状窩(しゅうじょ うか)が
折れ曲がり、前下方に覆いかぶさるような変形です。我が国での新生児の耳介変 形を調査した
研究によれば、軽度で耳輪上部のみのものは、38%と新生児において最も 多く見られるもので、
多くは自然に改善し、1歳時には6%になるとされています。原因 は耳介が柔らかく、寝返りが
できないことによる圧迫と考えられています。高度な変形が ある場合は、耳輪の特に付け根
(前脚と言います)の部分で組織が不足しています。治療 としては軽度で耳輪または舟状窩の
低形成がないものは乳児期の矯正治療が有効とされ ています。方法はテープを用いて側頭面
に貼り付けるという簡単なものです。低形成のあ るものや矯正が無効であったものは就学前に
耳介形成術を行いますが、耳介後面から皮膚 を移行したり(皮弁形成)、軟骨移植などを併用
して十分な強度を得ないと後戻りしやす いものです。入院期間等はコップ耳と同様です。

  次回は(7)耳垂裂 (8)小耳症について説明します。 ※先天性の耳介(耳)の形態異常について

(1)はホームページのバックナンバーからご 覧いただけます。
↓ http://www.ncchd.go.jp/mailmagazine/sukoyaka2009.html#76

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●糖尿病の子どもと家族のお助け隊のお仕事

                          看護部 副看護師長 糖尿病療養指導士 江崎 陽子
                                   看護師 糖尿病療養指導士 佐藤 友香   
                                   看護師 糖尿病療養指導士 萩原 めぐみ   
                                   看護師 糖尿病療養指導士 山田 未歩子

 私たちは糖尿病療養指導士という資格を持つ看護師・薬剤師で作られている糖尿病の子 どもと
家族のお助け隊(以下:お助け隊)です。今月から3回にわたり、私たちの仕事のご 紹介と子どもの
糖尿病について、お話していきます。今回は、お助け隊である私たちの仕 事についてご紹介します。

 子どもの糖尿病には主に1型糖尿病と2型糖尿病があります。子どもの糖尿病の多くが 1型
糖尿病ですが、最近は2型糖尿病の子どもも増えてきています。また、2型糖尿病予 備軍である
肥満の子どもも、入院してくることが増えています。

 糖尿病の治療は時代とともにめざましく発展してきましたが、糖尿病を完全に治す治療 という
のはまだ確立されていません。そのため、糖尿病とは生涯、仲良く付き合っていく 必要があります。
糖尿病療養指導士とは糖尿病の子どもと家族が糖尿病と仲良く付き合い、 自分らしく過ごすことが
できるように生活をサポートする役割を担っています。

 私たちは入院している子どもと家族、外来に来ている子どもと家族に接しています。入 院している
子どもの多くが初めて糖尿病になった子どもたちです。赤ちゃんから高校生ま での幅広い年齢の
子どもたちがやってくるので、成長に合わせて私たちもお話をしていま す。また糖尿病は日常生活
の中で子ども・家族が中心となって付き合っていく病気のため、 なるべく早く退院し、病気の前と同じ
生活を送ることが必要です。そのため、入院期間は 1~2週間と短く、その短期間で、糖尿病のこと、
これからの生活のことについてお話し ます。そして退院後は外来で実際に生活してみて困ったこと、
迷ったことを確認します。

 外来は月1回糖尿病外来を行っており、進学・進級時、修学旅行などの学校行事の時の 相談を始め、
子どもの成長にあった自己管理の方法などを子ども・家族とともに話し合い、 いつかは子ども自身が
自分で糖尿病と付き合っていけるようにお話をしています。

 糖尿病になった子ども・家族は大きな不安を抱え、「どうして私が・・・。注射なんて 打ちたくない」と
子どもたちは思い、家族も「何かいけなかったのか?私たちが悪いのか ?」などの言葉が多く聞か
れます。糖尿病を受け入れるまでには長い時間がかかります。

 糖尿病と数年付き合ったある小学生が、「糖尿病になったからこそ、出会えた人がたく さんいる。
だから私は私が糖尿病のわたしでよかったと思います。」という作文を糖尿病 キャンプで読みました。
その表情はどこか誇らしげで、とてもいい表情だったことを覚え ています。確かに糖尿病は一生付き
合っていかなければならない病気です。ほかの糖尿病 の子どもたちもいつかはこの子のように糖尿病
の自分も自分として認め、前向きにこれか らの生活を送れるように私たちお助け隊は今日もがんばっ
ています。

  次回は1型糖尿病についてお話します。

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新任医師の紹介

    平成21年6月1日付 総合診療部      小児期診療科   小林 由典

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トピックス

●5月1日(水)病棟内にて「こどもの日会」が行われました。

●5月12日(火)1階エントランスホールにて「看護の日」イベントが開催されました。

●5月27日(水)豆の木広場にて国立成育医療センター・ボランティアの会主催の
ウィーン交響楽団メンバーによる「弦楽四重奏・コンサート」が行われました。

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    『成育すこやかジャーナル第78号』 いかがでしたか?
トピックでもお伝えしましたが、5月27日にウィーン交響楽団メンバーによる
弦楽四 重奏・コンサートがエントランスホールの豆の木広場でおこなわれました。
たくさんの方 が美しい音色に聞き入っていました。その中には小さなお子さんや、
まだ生まれて2、3 ヵ月の赤ちゃんを連れたお母さんたちの姿もありました。
美しい調べに赤ちゃんたちも 静かに聞いているようでした。
以前、すこやかジャーナルで人がどのように音楽を認識しているかというお話を
ご紹 介しました。今すぐお子さんに音楽を聞かせたくなるようなお話です。
バックナンバーは ホームページからご覧いただけます。

すこやかジャーナル・バックナンバー#67           
    ●サルにもわかる音楽、ヒトにしかわからない音楽
     免疫アレルギー研究部 部長  斎藤 博久
   成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。
 
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    成育すこやかジャーナル     No.77(2009/5/14)   
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  ●病気と障害について                       第一専門診療部 神経内科 星野 英紀  ………………………………………………………………………………………………………
  ●サードハンドスモークを知っていますか?    
          成育医療政策科学研究室長(総合診療部成人期診療科禁煙外来担当) 原田 正平  ………………………………………………………………………………………………………
  ●「お母様方、赤ちゃんに感謝」                看護部 副看護師長 臨床教員 山内 愛 ………………………………………………………………………………………………………
  ●新任医師の紹介
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●病気と障害について                       第一専門診療部 神経内科 星野 英紀

 小児神経に携わる医師として、日常的に障害児の診療に当たる機会に多く恵まれます。 ご両親に、
お子さんが現在抱えている、そして今後予想される障害について医師として専 門的な立場から説明
しなければならない瞬間も多く、日々悩みながらの毎日です。成育医 療センターを受診されるお子
さんは誰もが決して軽くない病気を持った方ばかりですが、 そもそも「障害」とは何を指すのか、
考えてみたいと思います。
  医療モデルとして障害は(1)impairment(機能障害)、(2)disability(能力障害)、 (3)handicap(社会
的不利)の3つに分けられます。生まれつきの身体機能の異常や病気 に伴う臓器機能の異常
がimpairmentで、その結果失われる能力がdisability、そのため社 会との関係・生活の維持のために
被る損害がhandicapです。
 神経科で日常的に診療に当たる「障害」と名のつく疾患は、意識障害、発達障害、知的 障害、
歩行障害、睡眠障害・・・と実に幅広い症状です。夜尿症や便秘だって実は膀胱直 腸障害と言って
神経の障害の可能性があります。私が小児科医になりたての頃、小児神経 を専門にされている先輩
を見て、「この先生はこどもの病気についていろいろ知っていて すごいな」と思ったものです。それが、
小児神経の世界に足を踏み入れて、理由がわかっ たような気がします。神経の問題は、どんな臓器
の障害を持つお子さんにもかかわるもの です。その根幹にあるのが「小児の発達」を診療することです。
 発達期にある赤ちゃんは、毎日の生活のなかで徐々に自分の秘めた能力を開花させていきます。
目で物を追い、あやすと笑い、首が座り、物に興味を持って手を伸ばし、寝がえ り、ハイハイをし、喃語を
発し・・・小児科医は誰でも、お子さんの乳児健診を通じ、発 達の正常と異常について知ることになります。
生まれつきの脳奇形や水頭症、筋力低下、 てんかんなどのある場合、これは神経の機能障害
((1)impairmentの問題)と言えます。 一方、身体的疾患に付随した発達の遅れや、どこも体で悪い
ところがないのに発達が停滞 したりコミュニケーションが取れなかったりする場合は、発達する能力の
障害((2) disabilityの問題)と考えられます。しかしながら、子どもにとって「発達」は大事な潜 在能力であり、
それは基礎疾患の重さにより多寡はあれど、皆に平等に与えられた能力で す。こちらがびっくりするぐらい
の発達をするお子さんもいて、驚かされることもしばし ばです。
 最後に(3)handicapについて。結局のところ、
世間でいう「障害」は、社会的生活で の困難さに帰結するように思います。人間は社会的存在であり、他者と
のかかわりなくし ては生きていけません。ましてや、これから社会に出る子供が障害を持つことは少なから
ずhandicapを背負うことになります。しかし、impairmentやdisabilityと異なり、 handicapは、周囲の理解や働き
かけにより、良くも悪くも変化し得るものです。たとえば、 発達障害に対し世間の関心と理解が増した現在、
学校関係者を中心に新しい枠組みができ 始めた反面、なんでも「発達障害」と診断することの弊害は少なく
ありません。
 機能や能力の障害を持ちながら社会的な存在としてありつづけること、少しでもその力 になれるようにと
思っています。

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●サードハンドスモークを知っていますか?
   成育医療政策科学研究室長(総合診療部成人期診療科禁煙外来担当) 原田 正平

 サードハンドスモークという耳慣れない言葉を多くの人に知って頂き、子どもをタバコ の害から守りたいと考
えています。
 私たちが子どもをタバコの害から守る活動をしている時に一番残念なことは、皆さんが タバコ
の健康被害をとても小さく考えてしまうことです。「タバコの煙には約4,000 種類の化学物質が含まれ、
そのうち200種類は明らかに有害であり、50~60種類は 発がん性を持っています」と説明しても、たぶん
「たかが煙の中の微量な成分で、少し時 間がたつとどこかに行ってしまう」と考えられて、その危険性は切実
ではないのかもしれ ません。
 受動喫煙の害が健康増進法第25条(2003年5月施行)により広く知られ るように なっても、例えば
JR駅のホーム上には喫煙者へのサービスとして灰皿が設置され、そばを通った 子どもや妊婦、胎児への
健康被害や、停車したときに「禁煙車両」に流れ込むタ バコ煙の害は無視された形 となっています。
今年になり、首都圏や京阪神のホーム上の灰 皿は大部分の駅から撤去されました(予定も 含む)が、
JR東海は新幹線ホーム上には残 すと宣言しています。
 喫煙者が吸う煙をFirst-hand smoke、 受動喫煙を起こす煙をSecond-hand smoke(セカ ンドハンドスモーク)
というのに対し、タバコの煙を消した後にも残る「残留タバコ成分」 の意味でThird-hand smoke
(サードハンドスモーク)という言葉を、米国ボストン小児病 院の先生たちが使い始めました
(Pediatrics 2009; 123;e74-e79 )。この概念は、日本で はまだあまり 知られていませんが、厚生労働省が
この3月に「受動喫煙防止対策のあり方 に関する検討会報告書」
(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/03/s0324-7.html) を公表し、その中で「残留タバコ成分」という新しい
概念として紹介していますので、 「残留受動喫煙」といった日本語訳が広まっていくことが期待されます。
 サードハンドスモークというと何か難しそうな意味があるように思われますが、禁煙タ クシーが広まるまでは、
ほとんどのタクシー車内でいつもその健康被害を受けていたと言 えば、皆さんも思い当たることでしょう。そして、
禁煙タクシーの導入前後の快適さの、 あまりの差に驚かれたのではないでしょうか。しかし、考えてみて下さい。
子どもが乗っ ている車内での喫煙の害は言うまでもないことですが、今、子どもが乗っていなくても、 喫煙後の
車に子どもたちを乗せることは、サードハンドスモークによる健康被害を与える ことなのです。そう考えてみると、
子育て中のご家族や周囲の方々のとるべき道は一つし かありませんね。「禁煙は愛」と言われます。
このジャーナルを読まれたその瞬間から、 お一人でも、タバコから逃れたいと思い禁煙を始めて頂けたら幸いです。
あるいは禁煙外 来(毎週月曜日午後2~5時)の予約を入れてみて下さい
(詳細はHPで: http://www.ncchd.go.jp/hospital/section/general/seijinki.html)。
自己紹介:東京に5年前に でてきた「道産子(どさんこ)」です。毎年東京の空気のタバ コ臭が少なくなっていく
ことを嬉しく思っていますが、 未だに国立成育医療センターの敷 地内で見かける吸い殻や、バス停のあたりで
吸っている入院患者さんのお父さんの姿に悲 しい思いをしています。
一日も早く「子どもをタバコの害から守る小児科医」を自称しな くて 良い日が来て欲しいものです。
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●2009年世界禁煙デー記念シンポジウム開催のおしらせ  5月31日の世界禁煙デーに際し、
厚生労働省共済のシンポジウムが開催されます。  詳しい情報はこちらをご覧ください。
 http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/kin-en/09.html
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★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・

●「お母様方、赤ちゃんに感謝」                      看護部 副看護師長 臨床教員 山内 愛

私は昨年から成育医療センターで臨床教員をしています。
 どのようなことをしているのかと言うと、病棟の実習指導者と協力し、看護学生の臨床 実習が円滑にいき且つ、
より深い学びができるように支援しています。  私は助産師で母性看護を担当していますので、妊婦さんやお母さん、
赤ちゃんと学生と のかかわりについて少しお話しようと思います。
 近年の少子化も相まって、最近は身近で赤ちゃんや、妊婦さんと関わる経験が少なくな っています。
看護学生においても、実習で初めて赤ちゃんと関わるということがほとんど です。
 国では少子化社会の施策として「生命の尊さを実感し、社会とのかかわりなどを大切に することへの理解を
深める」ということを課題のひとつにあげており、中高生が乳児やそ の母親と触れ合う体験学習を受け入れて
いる病院や保健所もあります。学生の中には、そ のような経験が看護師や助産師の道を選んだきっかけにな
ったということもあるようです。
 では、実際に成育医療センターで母性看護の実習をしている学生がどのよう
なことを学 んでいるのかということを少し紹介したいと思います。学生は、基礎的な看護技術を学び 積み重ね
てきた3年生です。しかし、母性看護は今までの実習で経験していないことも数 多くあり、学校でモデル人形
などを使用し技術の演習を繰り返してから実習に臨んでいま す。しかし、さあいよいよ実習だ!となってもなか
なか、演習のようにはいきません。実 際に患者さんを目の前に、どきどき緊張の毎日です。こんなことを書いたら、
「心配だわ」 と思われるかもしれないですがご安心ください。周りにはベテラン助産師がたくさんおり、 また、
教員がどのような時でもすぐに対応できるようにしています。具体的には、外来で は、妊婦さんのおなかを
さわったり、赤ちゃんの心音を聴かせていただいています。初め て実際の心音を聞き、「きこえた!」と思わず
笑顔で 言ってしまう学生もいます。病棟に おいては、分娩、産褥のお母様、赤ちゃんの受け持ちをさせて
いただいています。学生を 受け入れ、出産の場に立ち合わせてくださったお母様方には本当に感謝しております。
産まれてすぐの赤ちゃんを抱っこさせてくださったり、感謝の言葉をいただいたり、学生に とって貴重な経験となっ
ています。出産という人生において一大イベントである場では、 自然に何かお手伝いしたいという気持ちや、
出産に感動して涙する学生や言葉に詰まる学 生、自分を生んでくれたお母さんに感謝したいという学生もいます。
 また、新生児室実習では学校で学んだ沐浴を実際におこなったり、授乳の援助をさせて いただいています。
汗だくになって沐浴する学生に、赤ちゃんのほうが気を遣ってくれて いるような感じもあります。学生は、赤ちゃんを
前にすると表情が和み、優しい言葉が自 然と出てきます。大切に、守ってあげなければならない存在だと肌で感じて
いるようです。
 実習は、2週間と短い期間では有りますが、その中で、赤ちゃんとの関わりや、お母様 方の優しい
一言が学生にとってはとてもありがたく、また、真剣に学習しなければといっ た思いを起こさせるきっかけにもなります。
そして、机上の学習では学び得ない数多くの ことを学ばせていただいています。
 最後に、この場を借りて、学生が関わったすべてのお母様、赤ちゃん、ご家族の皆様に お礼を申し上げたいと
思います。ありがとうございました。 これからも、看護学生が受け 持ちをさせていただく機会がありましたらどうぞ
よろしくお願いいたします。

★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~・:.ヽÅ。・;★・♯・~Åヽ・:.Å;☆・♯・~
新任医師の紹介
  平成21年5月1日付
      手術・集中治療部   麻酔科       糟谷 周吾
     総合診療部      成人期診療科   余谷 暢之  
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   『成育すこやかジャーナル第77号』    いかがでしたか?
   今年のゴールデンウィークは16連休の方もいらしたのではないでしょうか?
    連休の遊び疲れや、4月からの新生活の疲労が溜ってくるころだと思います。  
   疲労回復には睡眠とバランスのとれた食事が一番ですが、端午の節句の風物詩、
   菖蒲湯にもリラックス効果や安眠等の効果が期待できるそうです。

 今月5月31日は世界禁煙デーです。禁煙を果すのはなかなか難しいようですが、
 こちらも香りのリラックス効果やリラックスグッズなどを使ってみるのもいいかもしれませんね。
      成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。       http://www.ncchd.go.jp  

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    成育すこやかジャーナル     No.76(2009/4/9)   
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●先天性の耳介(耳)の形態異常について(1)    第二専門診療部 形成外科 医長 金子 剛
……………………………………………………………………………………………………
●ともに眺めること                                                         こころの診療部  小笠原 さゆ里
 ………………………………………………………………………………………………………
●小児救急センターの取り組み                小児救急看護認定看護師 副看護師長  林 幸子
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  ●先天性の耳介(耳)の形態異常について(1)
                                                                     第二専門診療部 形成外科  医長 金子 剛
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  耳の大きさや形は個人差が大きく、個性として認められる範囲が広いものです。 とはいうものの
わが子の耳介に気になる変形があれば、すこしでも良くしたいと思うのが親心でしょう。
形成外科では耳介の形成手術も担当しています。今回は耳介の基礎的な事項と矯正治療と比較
的小手術で治療するものについて解説します。 耳介は鰓弓(さいきゅう)という組織から細胞塊が
移動して癒合することで形成されます。 その過程で様々な先天的な形成異常を生じやすいと考え
られています。 耳介の形状の評価は、長さ、幅と聳立度(しょうりつど)を計測します。長さは生涯を
通じて増加することが知られています。20歳までは成長によるもので、特に6歳くらいまでに20歳
時の85%に達します。20歳以降は老化(頸部組織の下垂)により僅かずつ大きくなり、75歳を過
ぎると軟骨が弾力を失うことで更に大きくなります。聳立度は耳介と側頭面のなす角度です。
先天性の耳介形態異常のうち、比較的日常的に遭遇しやすいものには
  (1)副耳(2)耳前瘻孔(3)埋没耳輪(4)たち耳(5)カップ耳(6)折れ耳など があります。
今回は(1)から(3)について解説します。
(1)副耳は主として耳前部に生じる皮膚と軟骨からなる隆起です。皮膚のみの場合もあ ります。
   頻度は出生1.5%とされています。
   治療は、皮膚のみの隆起であれば出生後早 期に絹糸等で結紮してもらうのがよいでしょう。
   1週間程度で脱落して治癒します。軟骨 を含むものは切除術を勧めますが、概ね6歳くらいま
   では全身麻酔が必要です。当院では 1歳以上を目安に一泊入院で行っています。
(2)耳前瘻孔は主として耳前部皮膚に瘻孔を生じる状態をいいます。瘻孔とは皮膚表面に開孔部
   (穴)があって深部に向かってトンネルを形成している状態です。瘻孔自体はそれほど目立つ
   ものではありませんが、白い粥状の分泌物(皮脂や皮膚の脱落したもの)が排出されます。
   持続的に分泌物が排出されている限りは特に治療を要しませんが、感染を 繰り返したり、
   分泌物が貯留して皮下腫瘤として触知する場合は切除を勧めます。入院、 手術時期は副耳
   と同様です。
(3)埋没耳輪とは耳介の上半部が側頭部皮下に埋没していて
、  耳介を引っ張り出すと耳 介の全貌が現れるが放すと元の状態に戻ってしまうものです。
   袋耳ともいいます。頻度は 0.25%で、男児の右側に多いとされています。
   就学前にはあまり問題はありませんが、 就学以降はマスクや眼鏡がかけられないなどの問題
   を生じます。治療には矯正治療と手術 があります。当院ではピンチ型(耳介を引き上げた状態
   でつまむことで挙上を図る)とも いうべき装具を用いて矯正治療を行って います。
   矯正治療の開始は早いほどよく、3週間 程度で改善が得られることもあります。
   1歳過ぎになると、自分ではずしてしまうように なるので一旦中止し、本人の協力が得られる
   ようになれば再開します。矯正治療で改善し なかった場合は、希望により就学前に手術治療
   を行います。手術は耳介の裏側を切開して 耳介を引き上げて固定し、さらに皮膚を移動してき
   ます。耳介上部の軟骨の変形が強い場 合は軟骨を切開したり他部位から移植することもあり ます。
   全身麻酔下の手術で3泊4日 程度の入院となります。

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●ともに眺めること                                                 こころの診療部  小笠原 さゆ里

  先日、ある患者さんとそのお母さんから素敵なお話を伺いました。音への過敏性が極端に強く、学校
がザワザワしてうるさくてどうしても行けなくなってしまった不登校の女の子。 長年悩んだ末、最近思い
ついたのが、母と一緒に考え出したオーダーメイドの耳栓で した。 おそらく彼女の苦手な周波数をカットし、
市販の耳栓とは違う心地よさがあるのだ と思いますが、“同じ様に悩んでいる子がいたら、こんな方法も
あるんだよと教えてあげ て下さい” とサンプルを持ってきて下さいました。また、もう一人の男の子は植物
に対し て強い興味とこだわりがあり、他の勉強が進まない事が周囲の悩みでした。しかし、その お母さん
は彼の興味を尊重し、植物をテーマにして一緒に彼の活動を広げました。それを 通して友達ができ 逆に
興味の幅も少しずつ広げられていると報告して下さいました。 この二つの話の共通点は何でしょうか。
大人は子供の行動に困ったり、理解できないと、 しばしば“どうして?”と直接理由を問うてしまう事があり
ます。理由を尋ねる姿勢には 大事な一面もありますが、子供は常に論理的理由を持って行動している訳
ではありません。 また、理由があって行動していてもそれを言葉で説明できるだけの力が、まだ十分でない
こともあるのではないでしょうか。 私は当センターで主に子供の心理・精神面の発達や問題について、臨床
の機会を多く頂 きました。今回、読者のかたから“アスペルガー症候群の子供を持つお母さんへのアドバ
イス”も取り上げて欲しいとご要望を頂いたと伺い、先ほどのお話を絡めて少し触れてみたいと思います。
アスペルガー症候群(障害)は、自閉症と同じ発達障害のグループに属します。自閉症 のような言語の明
らかな遅れはないものの、非言語性・言語性のコミュニケーションに障 害をきたし、こだわりや興味の偏り
など行動的特徴を有します。また、聴覚・触覚・味覚 などの感覚過敏や不器用などもよくみられる特徴です。
乳幼児期には親がいわゆる“育て にくさ”を感じることも多く、この時期に明らかでない場合でも“何かおかしい、
リズム が合わない赤ちゃん”と感じながら子育てをされる事も少なくありません。 このような発達障害のある
お子さんについて、ご両親には、疾患に基づく特徴を詳しく 説明し、行動の意味や関わりを一緒に考え、それ
ぞれの発達段階に応じたアドバイスを心 がけております。 しかし、どういった親の対応がいいのかという点に
ついては、一言で言 い表せないところがあります。そこで、私は成人になってから診断を受けたアスペルガー
症候群のかたに、幼少期において自分にとって良かったと思われる点を、可能な限りお聞 きし参考にしています。
そのいくつかのなかで、子育て全体にとっても大変示唆に富むお 話がありました。ある20代男性のかたです。
“母は、まず自分と同じものを見て、私の 話を聞いてくれた。だから絶対的な安心感がありました。人にいじめ
られても究極的に絶 望したことはありません。”私はこの話を聞いた時、子供が今見ているものに価値判断を
加える前に、まずは“ともに眺める”お母さんをイメージしました。それは、二人が同じ ものを見ながら思いを共
有するという作業で もあると思います。少し難しい言葉になりま すが、これは三項関係(自分-対象-他人;
通常、 乳児期後期から出現する)が見事に形 成された場面であり、それによって絶対的安心感までも生み出
されているのだと思いまし た。これが、成人のかたから出てきた言葉であるという事も、非常に示唆に富んでい
るの ではないでしょうか。何かのヒントになればと思います。

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●小児救急センターの取り組み 小児救急看護認定看護師 副看護師長  林 幸子

国立成育医療センター救急センターでは、24時間・365日小児の救急患者への診療を行っています。
受診のための事前連絡は必要なく、“急な発熱”“腹痛”“けいれん” や“打撲”“出血”“事故”など、様々な症状
で年間35,000人の小児救急患者が受診されています。今回は、このような小児救急センターでの取り組みを
いくつか紹介します。 【トリアージシステム】 救急センターでは、救急外来を受診される患者さまの安全性を高め
るため、トリアージ システムを導入しています。これは、救急センターを受診される患者さまに対し、受付後に看
護師が“患者さまの状態の確認” を行い、“生命または四肢・ 臓器が危急的状態にあ る方、あるいは、危急的
状態に陥る可能性が高い方”を見つけ出し、 適切に診療へと結び つけていくためのシステムです。そのため、
受け付け順ではなく、 病状によって診療の順 番が入れ替わることがあります。“病状の緊急性が高い方から適
切に診療するシステム” へのご理解とご協力をお願いいたします。 【子どもの事故情報収集】 国立成育医療セ
ンターでは、2007年から経済産業省委託事業である「安全知識循環 型社会構築事業」の「子どもの事故サー
ベイランス事業」に取り組んでいます。
救急セン ターでは、“事故”で受診されたお子さま・家族を通じ、“どのような年齢の子どもが” “どのような場面で”
“どのようにして”“どの程度のけがを負っているのか”の情報を 集め、 さまざまな分野の専門家ととともに、“なぜ
それが起こったのか”“どのようにす れば防げるのか”という検討・提案を行っています。 【救急センターからの
情報発信】 救急センターでは、 毎年9月に『救急の日イベント~子どもの救急時の対処』をテーマ に1日をかけ
てイベントを 行っています。内容は、来院された乳幼児の保護者や近隣の小 児に携わる職種(保育園・ 幼稚園
教諭など)の方々に、“子どもの心肺蘇生法”“事故予 防”“子どもの急な症状に対する家庭での初期対応”を中
心に、看護師がお話をしたり、 心肺蘇生法に関しては参加者の方に実技を行ってもらったりしながら子どもの救急
につい ての情報発信を行っています。
平成21年度は9月9日に『第5回救急の日イベント』の 開催を予定しています。
私たちは このような取り組みを通し、『子どもたちの健やかな成長を支援していきたい』 と考えています。

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新任医師の紹介 平成21年4月1日付
手術・集中治療部   集中治療科     青山 和由
手術・集中治療部   集中治療科     藤本 潤一
手術・集中治療部   麻酔科         田村 高子
第一専門診療部    アレルギー科   二村 昌樹
第二専門診療部    脳神経外科    荒木 尚
第二専門診療部    耳鼻咽喉科     本村 朋子
第二専門診療部    皮膚科        定平 知江子
第二専門診療部    移植外科      阪本 靖介
放射線診療部     放射線診断科   杉山 宗弘
周産期診療部     新生児科       和田 友香
周産期診療部     新生児科       花井 彩江
周産期診療部     産科           池谷 美樹

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トピックス
2009年3月3日(火)~6日(金)、「女性の健康週間」が行われました。
2009年3月25日(水)、「ピアノデュオ・コンサート」が行われました。
2009年3月30日(月)、「それいけ!アンパンマンショー」が行われ ました。

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成育医療センターのホームページも是非ご覧下さい。
http://www.ncchd.go.jp

『成育すこやかジャーナル第76号』いかがでしたか?

  色とりどりの花が咲きそろう季節となり、 新たな 生活が始まる方々もいることでしょう。 
   人間の体内時計は日の出、日の入りの自然のサイクルに合うようにできているそうです。
  この機会に家族で生活を見直し「早寝、早起き」をし、朝ごはんをきちんと取り、
  午前中、しっかり活動できるような状態を作り ましょう。
  花冷えの頃は体調を崩しやすいものです。風邪など引か ないように注意しましょう。

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