○ 医療関係者向けインフルエンザ最新情報
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妊娠中のおくすりに関する基本的な考え方
流産の自然発生率は15%前後、先天異常の自然発生は2~3%と言われています。
妊婦さんに薬を処方する場合にはこの点について説明する必要があります。
タミフル(リン酸オセルタミビル) |
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妊娠と薬情報センターでは妊娠初期にオセルタミビルを使用した女性に妊娠結果の調査を行っていますが、2005年10月から2009年4月までに回答が得られた25人では、2人が自然流産、1人が人工妊娠中絶、22人が先天異常のない新生児を出産しています。
調査人数が少ないため、この調査結果から胎児への影響がないと結論づけることはできませんが、一般的な先天異常発生率を大きく上回らない可能性があります。また、発売後の期間が短いため、長期的な発達への影響についてはまだわかりません。今後、先天異常や長期的な発達への影響に関する大規模な疫学研究が行われる必要があります。
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リレンザ(ザナミビル水和物)
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ザナミビルは吸入で使用され局所で作用するため、母親の血中に移行する量もごくわずかであり、さらに口に残ってしまった分を飲み込んでしまったとしても、それも血中にはほとんど移行しないことがわかっています。
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インフルエンザワクチン
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現在日本で使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンです。
妊娠中は胎児を免疫学的に寛容するために、母体の免疫機能は低下傾向にあり易感染性です。さらに、妊娠初期では悪阻による体力低下、中期以降は子宮の増大による他臓器への圧排所見の1つとして横隔膜の挙上による肺活量の低下、循環血漿量の増大による心への負荷が加わり心肺機能の低下がみられます。これらのことから、妊婦はインフルエンザ感染症に関しては感染しやすくさらに重症化しやすい身体状況にあると考えられ、積極的なワクチン接種が世界的に勧められております。
国立成育医療センターでは、妊娠中のワクチン接種による母体の免疫獲得能力、出産までの免疫持続力、赤ちゃんへの免疫移行に関し研究させていただいております。前述のとおり母体の免疫機能は低下傾向にあり、ワクチンによる免疫獲得能力が妊娠していない時より低下することが心配されておりましたが、現在までの当院での研究の結果からは、不活化インフルエンザワクチンは妊娠中の免疫の変動に関係なく約90%が免疫を獲得することが可能で、全ての時期でワクチン接種は免疫獲得に有効であることが想定されました。ワクチン接種後に獲得された免疫は少しずつ低下しますが、出産時にはまだ感染防御に十分とされる免疫力が残っており、さらに母体の免疫が胎盤を介して児へ移行することにより、出産した赤ちゃんも出生時に既に感染防御に十分な免疫を獲得していることが証明されました。また、2002年の開設以来シーズンあたり150人前後の妊婦さんがワクチン接種を受けていますが、副反応、胎児への影響もみられておりません。従って、妊娠中のインフルエンザワクチン接種は母子ともに有用なワクチン接種と考えられます(J Med Virol 2009, in press)。
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なお、厚生労働省でも、新型インフルエンザワクチン接種時の妊婦の安全性について、及び抗インフルエンザウイルス薬投与時の妊婦の安全性について検討されています。
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