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遺伝診療科
当センターは、「成育医療」という新しい理念を掲げ、胎児期・小児期・成人期と一生の全ステージを対象とし、さらに次世代へつないでいく医療体制の実現を目指しております。遺伝性疾患の成育医療の実現のために、2002年の開院と同時に遺伝診療科が開設されました。
1.遺伝診療
さまざまな先天異常をもつお子さん(染色体異常症・多発奇形症候群・代謝異常症・遺伝性疾患、骨系統疾患・原因不明など)の診療を担当しています。
全身の診察や一般的な検査に加え、臨床検査部と協力して染色体検査や遺伝子検査を用いて確定診断を行います。診断の確定後、各疾患に特有な合併症の予防・早期発見や治療・酵素補充療法などを行い、院内各科との連携を行っております。
2.遺伝相談
遺伝性疾患の方やご家族は、生涯にわたり疾患と向き合い、また次世代にも影響を及ぶことを懸念しておられることから、「遺伝相談」を提供しております。
遺伝性疾患に関する悩みや疑問に答えるため、遺伝カウンセリングのための専門外来(「遺伝相談」:自費診療)も設けております。相談内容について、遺伝医学の情報をご説明し、相談の解決に向けてご一緒に考えていきます。
- 患者さんのご両親が次のお子さんを考えている
- 患者さん自身が子どもを希望した場合に同じ疾患・体質をもつ可能性を知りたい
- 親戚に遺伝性の病気の方がおり、遺伝について心配
- 妊娠中に受けた検査結果について詳しく知りたい
- 先天性(遺伝性)の病気について原因を検査したい
- 診断がついていなく、今後について不安 など
また産科・胎児診療科と連携して、出生前の遺伝性疾患に関する診療も提供しています。たとえば不妊症・流産が遺伝性疾患と関連している場合、胎児超音波検査により染色体異常等が疑われる場合、母体血清マーカー検査等について、ご家族に出来るだけ正確な情報を提供することを心がけています。
対象疾患・専門分野
遺伝診療
染色体異常症 ダウン症候群、3p- 症候群、4p- 症候群、5p- 症候群、
22q11.2 欠失症候群、13トリソミー、18トリソミー、ウイリアムズ症候群、
プラダー・ウィリ症候群、Smith-Magenis症候群、
パリスター・キリアン症候群、アンジェルマン症候群、
クラインフェルター症候群、ターナー症候群、WAGR症候群、
その他の稀な染色体異常多発奇形症候群 神経線維腫症、ソトス症候群、頭蓋骨早期癒合症(クルーゾン病、
Apert症候群、Pfeiffer病、Saethre-Chotzen症候群)、マルファン症候群、
ビールス症候群、CHARGE症候群、ベックウィズ・ヴィーデマン症候群、
アラジール症候群、ヌーナン症候群、コステロ症候群、
カブキ・メーキャップ症候群、コケイン症候群、エーラス・ダンロス症候群、
Eliss van Crevelt症候群、VATER連合、コルネリア・デ・ランゲ症候群、
コフィン・ロゥリー症候群、ハーラーマン・ストライフ病、ワーデンブルグ病、
ゴールデンハー症候群(第一、二鰓弓症候群)、ピエール・ロビンシーケンス、
フリーマン・シェルドン症候群、ルビンシュタイン・テイビ症候群、
トリチャーコリンズ症候群、ホルト・オラム症候群、EEC症候群、
Antley-Bixler症候群、モワット・ウイルソン症候群、
シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群、ラッセル・シルバー症候群代謝異常症 ムコ多糖症、ムコリピドーシス、ファブリー病、ポンぺ病骨系統疾患 軟骨無(低)形成症、スティックラー症候群、マーシャル症候群、骨形成不全症、大理石病、脊椎骨端異形成(SED)、変容性骨異形成症、点状軟骨異形成症遺伝性疾患 色素失調症、基底母斑症(Gorlin症候群)、白皮症、外胚葉異形成、
先天性魚鱗癬、無汗症外胚葉異形成,筋強直性ジストロフィー、
筋ジストロフィー、DRPLA,脊髄筋萎縮症上記疾患(一部)の遺伝子診断については、必要に応じて、国内外の施設と協力して行っております。
遺伝相談
周産期 習慣性流産、高齢出産、薬剤、感染、胎児後頚部浮腫、出生前診断、
胎児染色体異常、羊水検査、血清マーカー検査染色体異常 ダウン症、クラインフェルター症候群、染色体異常症多発奇形症候群 神経線維腫症、トリチャー・コリンズ症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、
ソトス症候群、マルファン症候群 , ATR-X神経・筋疾患 自閉症、発達遅滞、ミトコンドリア病、筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、てんかん、統合失調症、レット症候群、脊髄性筋萎縮症、Fragile X内分泌/代謝疾患 ムコ多糖症、21水酸化酵素欠損症、ゴーシェ病、ムコリピドーシス、糖原病、
OTC欠損症、異染性白質ジストロフィー骨系統疾患 多指症、軟骨無形成症、致死性四肢短縮症、スティックラー症候群、
骨形成不全症頭蓋顔面疾患 水頭症、神経管閉鎖不全、口唇口蓋裂血液/免疫疾患 血友病、サラセミア、遺伝性血管拡張症、von Willebrand病、重症免疫不全症眼科疾患 色覚異常、白内障、網膜芽細胞腫、無虹彩症、小眼球症、ノリエ病耳鼻科疾患 難聴腎臓疾患 多発性腎嚢胞、Lowe 症候群消化器疾患 ヒルシュスプルング病、ポイツ・イエーガー病循環器疾患 先天性心疾患、不整脈、皮膚疾患 先天性魚鱗癬、色素失調症その他 近親婚
実績
(20002.3-2008.3)
遺伝診療(初診) 約 1300件
遺伝相談 約 400件
(2006-2008.3)
産科遺伝 約 550件
その他
当科の初診 (遺伝診療・遺伝相談)は全て予約制です。
(母体血清マーカー検査についての予約は「遺伝診療科外来」をご覧下さい)
従来、遺伝性疾患=不治の病という先入観がありました。しかし、遺伝医学の進歩により、様々な疾患の原因が明らかにされた結果、新しい薬物療法の導入・遺伝子治療・iPS細胞の開発への取り組みがなされ、難病研究の急速な進展も期待されています。私たちも、遺伝性疾患の原因究明に向けて、研究所や国内外の施設との共同研究を進めています。


