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胎児診療科
診療科の紹介
胎児診療科について
国立成育医療センターに日本で初めて胎児を専門に診療する胎児診療科が設けられました。当科の使命は、子宮内の胎児に対して最善の医療を提供することで、胎児診断と胎児治療を専門に行います。胎児の疾患を的確に診断し、新生児科、小児外科、循環器科、放射線科、遺伝診療科など各専門診療科と連携・協力し、最善の出生前の管理や出生後の治療を提供いたします。胎児治療には精力的に取り組んでおり、出生前に治療が必要となる疾患では、最善の胎児治療(胎児手術)を提供いたします。
外来診療について
外来は予約制となっております。
- 現在かかっている医療機関の医師から医療連携室(TEL:03-5494-5486 (月~金 祝祭日を除く 8時30分から16時30分))あてにご連絡・ご相談くださいますようお願いします。 (患者様ご自身が直接予約センターで、ご予約をされないようお願いいたします。)
- 現在外来は、毎週月曜日(午後)、水曜日(午後)(周産期遺伝外来)、木曜日(午後)で行っております。
対象疾患・専門分野
胎児治療
- 双胎間輸血症候群(TTTS)に対するレーザー手術
- 無心体双胎に対するラジオ波凝固術
- 胎児胸水に対するシャント術
- CCAMに対するシャント術
- 胎児貧血(血液型不適合妊娠、パルボ感染)に対する胎児輸血
- 胎児不整脈に対する母体薬物療法
- 胎児尿路閉塞症に対するシャント術
- 胎児卵巣のう腫に対する穿刺吸引術胎児鏡や胎児超音波ガイド下の治療を積極的に行っています。
胎児診断
- 胎児先天異常:水頭症、二分脊椎(脊髄髄膜瘤)、先天性横隔膜ヘルニア、先天性嚢胞性腺腫様奇形(CCAM)、先天性心奇形、臍帯ヘルニア、腹壁破裂、小腸閉鎖、胎便性腹膜炎、水腎症、先天性尿路閉鎖症、仙尾部奇形腫、双胎間輸血症候群(TTTS)、無心体双胎
- 先天性遺伝性疾患、染色体異常 胎児超音波検査、MRI検査、羊水検査、絨毛検査、臍帯血検査などを的確に用いて診断を行っています。羊水検査(リンク 説明文書)、絨毛検査(リンク 説明文書)は遺伝学的検査であり、遺伝診療科と連携して遺伝カウンセリングを行っています。妊娠中の胎児に何らかの異常があったり、異常が疑われたり、また異常がでる可能性の高いと思われる方が対象となります。
実績
| 臓器 | 症例数 | 主な内容 |
|---|---|---|
中枢神経 |
32例 |
髄膜瘤(7) 脳室拡大・水頭症(6) ガレン静脈奇形(2) |
顔面・頚部 |
2例 |
口唇口蓋裂(2) |
| 胸部 | 41例 |
先天性横隔膜ヘルニア(15) 胸水(15) CCAM/CLM(11) |
| 心臓 | 47例 | 内臓錯位(9) 不整脈(8) |
| 腹部 | 9例 | 臍帯ヘルニア(2) 腹壁破裂(1) |
| 消化器 | 12例 | 消化管閉鎖(6) 胎便性腹膜炎(4) 総胆管嚢腫(2) |
泌尿・生殖器 |
30例 | 水腎症(9) MCDK(6) LUTO(5) Potter症候群(3) |
四肢・骨格 |
11例 | Thanatopholic dysplasia(3) Achondroplasia(3) OI(2) |
多胎 |
76例 | TTTS(43) TAFD(23) TRAP sequence(6) |
発育異常 |
5例 | FGR(5) |
胎児水腫 |
14例 | Hydrops(8) Cystic Hygroma(3) |
染色体異常 |
34例 | 18trisomy(12) 21trisomy(10) 13trisomy(3) |
奇形症候群 |
4例 | VATER association(1) |
その他 |
10例 |
|
| 計 | 327例 |
| 治療名 | 件数 | 適応疾患 |
|---|---|---|
母体抗不整脈剤投与 |
8例 |
胎児頻脈 |
母体ステロイド投与 |
18例 |
AVブロック(11)、胎児CCAM(7) |
| 羊水吸引術 | 7例 |
TTTS |
胸水吸引、肺嚢胞吸引術 |
37例 | 胎児胸水(32)、CCAM(5) |
卵巣嚢腫吸引術 |
6例 | 胎児巨大卵巣嚢腫 |
胎児輸血 |
9例 | 胎児貧血(パルボ・Rh-) |
胸腔・羊水腔シャント術 |
28例 | 胎児胸水 |
肺嚢胞・羊水腔シャント術 |
7例 | CCAM |
膀胱、腎盂・羊水腔シャント術 |
2例 | 下部尿路閉鎖 |
無心体ラジオ波凝固術 |
18例 | 無心体双胎 |
腫瘍ラジオ波凝固術 |
1例 | 仙尾部奇形種 |
胎児鏡下胎盤血管レーザー凝固法 |
230例 | 双胎間輸血症候群 |
胎児鏡下前部尿道閉塞解除術 |
1例 | 前部尿道弁 |
EXIT |
2例 | 頚部腫瘤 |
直視下肺腫瘍切除術 |
1例 | CCAM |
| 計 | 375例 |
その他
まだ例数は極めて少ないですが、胎児鏡下前部尿道弁解除術、胎児仙尾部奇形種ラジオ波凝固術など新しい胎児手術法にも取り組んでいます。先天性横隔膜ヘルニア、左心低形成、脊髄髄膜瘤の胎児手術はいまだ日本では施行されておりません。万全な準備が必要であると考えております。胎児疾患の管理は新生児科など関係各科との連携が不可欠であり、原則他院からの紹介(医師から医療連携室へ受診前に情報をいただくことが極めて重要です)とさせていただいております。また疾患により当センター以外での管理や治療が十分可能である場合は、生後の通院事情などを加味して妊娠・分娩管理する医療機関をご相談させていただいております。


