小児期・思春期診療科


小児期診療科


病院の入口・振り分け機能

これまでの医療機関では、高度専門医療を行うにつれて、その診療科は細分化され患者様にとっては、自分の病気がなんだかわからない時点において自分に合った診療科を選択することは困難になっていました。 また、患者様が自己判断で直接専門診療科に受診することは、必ずしも適切ではありませんでした。

こんなことありませんか?
お子さんが数日前から咳があり、突然「耳が痛い」と言い出したとき、何科の受診を考えますか?
耳鼻科の受診を考えることが多いでしょう。実際に耳鼻科では「急性中耳炎ですね」と診断されましたがなかなか咳がおさまらず、肺炎もおこしていた。このようにこどもは、上手に症状を訴えてくれません。目立った症状にだけ気を取られてしまいがちです。総合診療部では、「耳が痛い」の他に症状はないか、全身を診察して皮膚の状態、発熱の経過、食欲や元気、うんちは出ているかなど。さらに、何度も繰り返していないか、今後の予防対策はどうしたらよいかを考えて適切な専門診療科と連携して治療をおこないます。

総合診療部では、まず患者様の症状や経過をよく伺い、全身の診察をおこないます。必要に応じて専門診療科へ適切な検査、診断、治療を依頼します。

包括的医療の実践

医療機関では病気の症状を改善するために薬を処方して治療をします。初めての症状、軽微な症状ならこれですみますが、多くの病気には、遺伝的、環境的背景があります。慢性疾患、繰り返しおこしている病気、生活習慣病では、その場その時の対処療法では良くなりません。

こんなことありませんか?
4月から毎週のように鼻水を垂らして発熱している。病院にかかると、「カゼでしょう」と言われて、抗生物質とカゼ薬を処方されます。最近はゼロゼロするようになってきました。 発熱に対して毎回「カゼでしょう」という診断は間違えではありません。しかし、なぜ繰り返すのでしょう?どうしてゼロゼロするのでしょう。4月から保育園や幼稚園に通い始めましたか?お母様、お父様は働いていますか?タバコを吸う方はいませんか?家族にアレルギーの病気のある方はいませんか?病気を繰り返す原因を見つけてその予防方法も含めて、全身管理を行わないと根本的な治療にはなりません。

総合診療部では、まず患者様の症状をよく伺い、患者様に関する医療情報を収集します。

このため、一見今回の症状には関係ないように思いがちな質問。例えば、「発熱を繰り返す」といって受診しているのに、 「母乳栄養でしたか、人工栄養でしたか?」という質問を予診で伺います。これも、実は発熱を繰り返すことと関係している事があるのです。お父様、お母様、ご兄弟姉妹のこと、妊娠中のこと、成育歴、発育歴、これまでの病気、予防接種、家庭環境、住宅環境、養育環境などお子さんをとりまく全ての環境を考慮して医療をおこなう包括的医療をおこないます。


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チーム医療の実践

ある症状・病気で病院を受診すると専門の診療科の医師が診察にあたり、それで治ってしまえば良いのですが。「これはうちの科の病気じゃないね」といわれて、他の診療科をたらい回しにされることがあります。

こんなことありませんか?
最近時々胸が痛くなるようになりました。心臓の病気を心配して循環器専門の医師にかかりました。そこでは、レントゲンを撮って心電図検査をしましたが異常は見つかりません。医師も困って「肺の病気かもしれませんから呼吸器の専門の先生に紹介しましょう」といって次の病院に行きました。ところがそこでもわかりません。数日したら背中から胸にかけて小さな水疱がでてきました。こどもに「胸が痛いの」と言われたらどうしますか?確かに心臓が心配で心臓専門の診療科に受診してしまうかもしれません。しかし、「胸が痛いの」と言われたときには、さまざまな病気を考えなくてはいけません。本当に胸が痛いのか?実はお腹が痛いのにうまく表現できないのかもしれません。皮膚症状はないか?最近の心的ストレスはないか?適切な問診・診察から専門医へのコンサルトが必要になります。

これは最初に対応する医師の診断能力の問題ですが、総合診療部では適切な問診、正確な診察に基づいて考えられる病気を想定し検査などお子さんへの負担や重複が無いように注意して必要に応じて効率よく専門診療科を受診できるように考えています。

重い病気や治療に時間のかかる病気では、長い入院生活、頻回の外来通院が必要になります。

こんなことありませんか?
何ヶ月もかかる重い病気に限らず、治療や検査のために2週間、3週間と入院が長くなってしまうことがあります。治療中の病気には直接関係ないけど、予定していた予防接種ができなくなってしまったり、お尻にできていた湿疹は大丈夫かしら、虫歯のことも心配になったり、学校の勉強が遅れてしまい心配になったり次から次へと心配事が出てきます。 専門的な治療を受けているのだからそれ以外のことは後でなんとかしましょうとがまんしていませんか?

入院中の患者様には、数名の担当医がつくようにしています。専門的な検査・治療が必要な場合には専門診療部の医師と全身的に何でも相談に対応する総合診療部の医師、看護師が連携して担当します。


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健康小児科の実践

子どもさんを元気に健康に育てたいというのは誰もが願うことです。

  • 健康なお子さんをいつまでも健康に
  • 病気やアレルギーで逃してしまった予防接種のフォロー
  • 発達・発育のフォローアップ
  • 食事の相談・栄養相談
  • 育児に関する不安
  • こんなことで病院にかかっていいのかしらと思うこと

成育医療研究センターでは、予防接種の摂取率低下によるはしか(麻疹)の流行の予防、何らかの理由合併症で実施できなかった予防接種の積極的な実施をします。

乳幼児健診、合併症や障害をもつお子さんの発達・発育のフォローアップをおこないます。(当面は国立小児病院・大蔵病院からフォローしている患者様、成育医療研究センターで出生した患者様を対象とさせていただきます)


情報提供の実施

少子化や社会構造の変化の中で、病気や健康に関する知識は医学書やインターネットに頼っていませんか?この病気はうちの子だけなのかしら?ほかの方はどうされているのかしら?

子どもさんの急な発熱、熱性痙攣の対応方法、救急受診の必要な場合などに関しての説明

慢性疾患の治療には、病気に対する詳しい知識が必要です。外来での説明に加えて将来は患者教室を実施していきます。

 


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思春期診療科

子どもから大人への橋渡しの時期である思春期は、身体も心も大きく変化していきます。総合診療部思春期診療科はこの思春期年齢を中心として、この時期に特有の成長と性成熟の問題や、生活習慣病・慢性疾患の思春期の問題など、さまざまな悩みに取り組み、子ども達の調和のとれた「成長」と「成熟」のお手伝いをしたいと考えています。そのために「思春期外来」を行っています。

また、必要に応じて思春期病棟(10階東西)にて入院治療も行っています。


思春期とは?


「思春期」とは、子どもが大人になる移行の時期で、身長が急速に伸びたり男性らしいまたは女性らしい体型に変化する10歳前後から20歳の時期をさします。

男の子はその間に身長が約25〜30cm伸び、ひげが生えて声変わりをします。女の子は約20〜25cm身長が伸び、乳房が発達して初経を迎えます。このように、思春期には身体が大きく変化するのです。また、思春期は身体的成長だけではなく精神的な発達の上でもとても重要な時期です。自分の中で「依存する心」と「自立する心」との間に葛藤がおきたり、家族や友人との関係にも変化が生じ、時には摩擦が起きたりします。身体と心がそれぞれ大きく変化を遂げていく時期ですが、両者がそれぞれの個性の中でバランス良く成長・成熟していくことが、この時期を迎えたお子さんにはとても大切です。


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診療のご案内


思春期外来

思春期診療科・婦人科・こころの診療部・内分泌代謝科が連携して、思春期年齢に特有な疾患や二次性徴の異常を対象に包括的な医療を提供するために 思春期外来 を行っています。心と身体のデリケートな問題も、ご本人やご家族の気持ちを大切にしながら解決への糸口を探るお手伝いをします。

例えばこんなことはありませんか?

頭痛・腹痛があり、学校に行けない。
(女の子の場合)同級生はみんな初経を迎えたが、自分だけ胸も大きくならない。  (男の子の場合)中学3年生になるが、他のお子さんに比べて二次性徴(声変わりなど)が遅い。
まだ小さいのに二次性徴が出てきた。
月経が不順で、量が多かったり少なかったりする。
男の子なのに乳房が発達してきた。
小さいときから慢性疾患で治療している。思春期の成長が気になる。

二次性徴の出方には個人差があります。この個人差を考えた上で、診断と治療を行っていきます。

太ることを極端に嫌がって、食事量が減少して急にやせてしまった。
甘いものなどを無茶食いした後に、わざと食べたものを吐いてしまう。

精神的ストレスやボディイメージの歪みからおこる食行動の異常が低年齢化し、問題になっています。身体を作る思春期に充分な栄養がとれないと、成長が障害されたり月経異常が起きたり、骨密度が低下して将来も骨粗鬆症になるなど、様々な障害が起きてきます。思春期外来では、それぞれの専門科が心と身体の両面から総合的にこの問題に取り組みます。

思春期外来は毎週月曜日・金曜日の午後2時〜5時に行っています。 診療は原則として予約制とさせて頂いておりますので、診察をご希望の方は、 予約センター(03-5494-7300、平日9:00〜17:00)にお問い合わせ下さい。 初診の方は初診外来を案内させて頂くこともあります。

その他、思春期に関連したさまざまな悩みについてご相談下さい。
思春期診療科 医長 永井章



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