アレルギー科

現在の日本では小児アレルギー疾患の有病率は増加傾向にあり非常に高くなっています。軽症な患者様の大半は治療内容に関わりなく年齢とともに自然軽快していきますが、一部に自然治癒が期待できない重症な患者様もいます。そうした重症な患者様は日常生活にも支障があり、ときには生命の危機に直面することもあるため、ご家族の心配や負担も大きくなってしまいます。国立成育医療研究センターアレルギー科では、一般的な治療ではコントロールすることが困難な患者様とそのご家族を救うことが重要な任務の一つです。

そのため診療に際しては以下の3つを基本的理念に掲げています。

  1. 科学的根拠に基づく医療(Evidence-based Medicine)
  2. 患者様中心の医療(Narrative-based Medicine & Patient Oriented Medicine)
  3. 行動医学に基づく医療(薬物療法中心の医療ではなく、患者様の社会心理的な側面も考慮した包括的な医療)

これらに基づいた診療を行うことにより、個々の患者様にとって最良な医療を提供できると考えています。また必要に応じて他科とも連携して患者様のニーズに対応した診療を行っています。

アレルギー科のもう一つ重要な任務は、新しい標準治療法を開発することです。最も副作用が少なく最も効果の高い治療法を見いだすためには、現在優劣がついていない複数の治療法を比較する臨床研究を行う必要があります。このような臨床研究は的確な研究デザイン、倫理委員会の審査、インフォームドコンセント、個人情報保護への配慮等、非常に複雑な手続きを要するため、我が国では製薬メーカーの新薬開発研究以外ではほとんど行われていませんでした。しかしそれではいつまでも、欧米で開発された治療法や過去の経験的な治療法に固執することになります。アレルギー科では現代の日本の患者様にとって最もよい治療法を開発することが自らの使命であると考え、多くの臨床研究を同意が得られた患者様のご協力のもとで行っています。

外来診療について

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対象疾患・専門分野


アレルギー科では小児のアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息などをはじめとして様々な小児アレルギー疾患の診断治療を行っています。

  • 気管支ぜん息、およびそれに合併したアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎
  • アトピー性皮膚炎およびその合併症
  • 食物アレルギー(運動誘発性食物依存性アナフィラキシー、アレルギー性胃腸炎を含む):必要に応じて入入院負荷試験も行っています。
  • IgA欠損症、高IgE症候群sなど免疫異常を伴うアレルギー疾患
  • ラテックスアレルギー、口腔アレルギー症候群
  • 多型滲出性紅班、蕁麻疹、自家感作性皮膚炎、接触性皮膚炎、薬物アレルギー
  • 昆虫アレルギー、動物アレルギー

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実績


平成17年度
外来患者数 初診 451名
再診 15,677名
入院患者数 402名

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その他


アレルギー科では初診の方、当科に通院なさっている患者様を対象に下記のような教室を定期的に開催しています。(参加には予約が必要です。)

  1. アトピー教室
    アレルギー科を受診したアトピー性皮膚炎患者様の養育者向けに毎週木曜日午前中、医師および看護師が病態生理、原因、悪化因子、治療方法、スキンケア方法、環境整備などについて説明します。
  2. ぜん息教室
    アレルギー科を受診した気管支ぜん息患者様の養育者向けに毎週火曜日午前中、医師および看護師が病態生理、原因、悪化因子、治療方法、セルフモニタリング、環境整備などについて説明します。
  3. 子ども向けアトピー教室
    主として小学生以上の患者様を対象に夏休みや春休みに子ども向けのアトピー性皮膚炎の講義、実技指導などを医師、看護師、心理士が分担して行います。
  4. 子ども向けぜん息教室
    主として小学生以上の患者様を対象に夏休みや春休みに子ども向けのぜん息の講義、実技指導などを医師、看護師、心理士が分担して行います。

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