第9回倫理委員会

開催日時: 平成21年12月25日(木)10:00~15:30
開催場所: 国立成育医療センター 4階会議室 41・42
出席委員:

名取委員長、松井副委員長、藤井委員、北川委員、石井委員、藤本委員、 奥山(虎)委員、奥山(眞)委員、高木委員、磯部委員、長瀬委員

審議課題数 7件(条件付承認7件)
受付番号350 先天性代謝異常症および自己免疫性肝炎、劇症肝炎、突発性門脈圧亢進症、肝外門脈閉塞症、Budd-Chiari症候群、肝内結石症、肝内胆管傷害等の病態解明と患者に由来する生体試料の収集・バンク化
受付番号391 X染色体の数的・構造的異常に起因する疾患におけるX染色体からの遺伝子発現解析
受付番号394 小児におけるリウマチ性・自己免疫性疾患の病態にかかわる遺伝子機能解析
受付番号393 小児期発症難治性ネフローゼ症候群に対するリツキシマブの適応外投与状況の全国調査
受付番号384 言語・コミュニケーションストレスによるストレス反応及び発話非流暢 性に関する研究―2.脈波及びGSR計測
受付番号392 胎児仙尾部奇形腫の実態把握・治療指針作成に関する研究
受付番号381 小児がんの子どもを育てる母親の退院後の不安について

受付番号350
先天性代謝異常症および自己免疫性肝炎、劇症肝炎、突発性門脈圧亢進症、肝外門脈閉塞症、Budd-Chiari症候群、肝内結石症、肝内胆管傷害等の病態解明と患者に由来する生体試料の収集・バンク化

申請者
梅澤 明弘
申請の概要

ライソゾーム病を含む先天性代謝異常症および自己免疫性肝炎、劇症肝炎、突発性門脈圧亢進症、肝外門脈閉塞症、Budd-Chiari症候群、肝内結石症、肝内胆管傷害患者より生体試料の提供を受け、難治性疾患に対する病態解明、細胞生物学的解析、生体試料・細胞のバンク登録および寄託を行う。

審議結果
本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
① 課題名の「ライソゾーム病を含む」の箇所を削除することが望ましい。
【説明書について】
② 研究方法欄 :「他の研究に用いられなかった」という記載は削除すること。
③研究方法①欄:【成育センター内】であることを明記すること。
④(6.利益・不利益欄、9.個人情報の保護欄、10.研究成果の取り扱い欄)の表現を、検体が連結不可能匿名化されていることを前提に訂正すること。
⑤費用負担欄:‘この研究に必要な費用は・・・・研究費でまかなわれます’等の表現にすること。
⑥研究終了後の取り扱い欄:「バンク」については新たな項目を設けて、現状がイメージできるようにすること。使用の際は、倫理委員会に諮られるのか、使用状況を知ることができるのかなども記載すること。バンクの提供者向けパンフなどあれば、配布が望ましい。
⑦子供用の説明書(アセント)を作成すること。
⑧「難治性・・・」(基盤研)の所在地や連絡先が分からないので、明記すること。
⑨対象者の年齢群を明記すること。
⑩検体情報連絡用紙の「家系図」欄を削除すること。
<字句の修正>
計画書・11:「・・代諾者である親族の自由意思・・」を“・・代諾者の自由意思・・”に訂正すること。
判定
条件付承認(修正確認は委員長一任)


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受付番号391
X染色体の数的・構造的異常に起因する疾患におけるX染色体からの遺伝子発現解析

申請者
高田 修治
申請の概要

通常、正常女性ではX染色体不活性化機構によるX染色体上の遺伝子発現の抑制が認められるが、X染色体の数的・構造的異常によってそれが正常に機能していない可能性が考えられる。本研究は、X染色体の数的・構造的異常による疾患患者でのX染色体からの遺伝子発現プロファイリング(活性化X染色体と不活性化X染色体からの遺伝子発現解析)を行い、健常者の発言プロファイリングとどの程度違いがあるのかについて明らかにすることを目的としている。さらに、患者における発現パターンの変化と当該疾患の病態との関連性についても解析を進める。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
①P.52 10.試料の種類 ボランティアの年齢を記載すること。
②P.52バイオアトリックセンターの担当医を“医師”に訂正すること。
③P.54 ボランティア検体は連結不可能匿名化することを明記すること。
④「お願い」文について
1.用語集に添えるでもよいが、理解を深める上で適切な図を用意すること。
2.字配り、ルビ等工夫すること。
3.文章は簡潔に要点のみにすること。
4.「患者採血用」「ボランティア採血用」の“採血”を削除すること。
5.(4)個人情報の保護欄
「診療情報」を“カルテ情報の一部(具体的な内容)”にすること。
⑤P.83 「ボランティアへのお願い」欄  
*染色体検査をすることを記載すること。
*その結果の開示について記載をし、P.88の「同意書」に“開示希望の有無” 欄を設けること。
⑥用語集(ゲノム試料、セルライン等)を作成すること。
<字句の修正>  
⑦P.74 個人情報保護 「保護に努める」を“保護をおこなう”に訂正すること。
⑧P.81 (5)の試料提供者、P.82 (11)研究協力者 を適切な表現にすること

判定
  判定:条件付承認(修正確認は委員長一任)


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受付番号394
小児におけるリウマチ性・自己免疫性疾患の病態にかかわる遺 伝子機能解析

申請者
浅原 弘嗣
申請の概要

本研究は、小児におけるリウマチ性疾患・自己免疫疾患に関わる遺伝子の網羅的探索とその機能を検討することを目的として行う。本研究によって得られる遺伝子発現情報、ゲノム配列情報をもとに、当該疾患の発生機序に関わる遺伝子を探索、同定することが可能となる。さらに、それら遺伝子の機能を組織学的、分子生物学的に明らかにすることによって、基礎研究のみならず、早期診断やより効果的でリスクの低い治療法、新薬の開発など、臨床医学分野への貢献が期待できる。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること
①P.133 申請書・計画書全体 ボランティアの年齢を記載すること。
②P.136 ボランティア検体は連結不可能匿名化することを明記すること。
③「お願い」文について
1. 用語集に添えるでもよいが、理解を深める上で適切な図を用意すること。
2.字配り、ルビ等工夫すること。
3.文章は簡潔に要点のみにすること。
4.「患者採血用」「ボランティア採血用」の“採血”を削除すること。
④用語集の作成が望ましい。
字句の修正
P.161 (11)研究協力者 を適切な表現にすること。

判定
   条件付承認(修正確認は委員長一任)


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受付番号393
小児期発症難治性ネフローゼ症候群に対するリツキシマブの適応外投与状況の全国調査

申請者
伊藤 秀一
申請の概要

リツキシマブは抗CD20モノクロナル抗体であり、わが国では非ホジキンリンパ腫にのみ適応がある。しかし、近年になりネフローゼ症候群等にも有効性が報告されるようになり、小児難治性ネフローゼ症候群については、すでに保険収載を目標に医師主導型治験が開始されている。本研究は、治療登録症例以外でリツキシマブを適応外使用された小児期発症難治性ネフローゼ症候群患者に関する調査研究である。リツキシマブの対象、使用法、効果、副作用等についてアンケート調査を行い評価を行う。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること
①p.200:「11.研究参加の自由と撤回権」
計画書では、ポスターと同じ説明文を可能な限り渡すことになっているが、P.203の依頼文では、依頼先でそのように対応してもらう可能性に言及していない。方針を統一すること。
②P.203 
一番下の段落の1行目「また・・・」の文章は、“必ずしも必要ありません”に訂正すること。
③P.204
3行目「個々の患者からの文書で同意を得ることは不要です。」と、その2行下「患者様からも可能な限り同意を取得し・・・」との整合性を整えること。
④P213:「HP掲載用資料」欄  
撤回について記載すること。
表現、文体を工夫すること。

判定
条件付承認(修正確認は委員長一任)


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受付番号384
言語・コミュニケーションストレスによるストレス反応及び発話非流暢 性に関する研究―2.脈波及びGSR計測

申請者
谷村 雅子
申請の概要

ストレスと吃音との関係を調べて吃音治療に資する基礎資料を得るための予備的研究として、成人正音者5名および成人吃音者5名を対象として、実験的方法により、言語・コミュニケーションストレスに接した時の身体的ストレス反応を脈波およびGSR計測により計時的に測定して、言語ストレス指標としての妥当性を考察すると共に、発話非流暢性との関連性を明らかにする。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
①p.231 対象者が「成人正音者」のみになっているが、234以降、計画書ではすべて成人吃音者も被験者となっている。方針を統一すること。
②p.234 研究対象欄の「被験者の選定方法」について
先行研究(受付番号337)に記載されている内容に変更すること。
③p.236 10のメリットとして、希望者に結果を開示できるように実施するということは、連結可能匿名化の研究になるので、そのことを項目13に記し、個人情報管理の方針(例えば研究者番号と個人情報の連結票を誰がどこで管理するのか等)を記載すること。
④p.239 説明書 全体に文字が小さく、1行の文字数も多い。読みやすいバランスにすること。「ご協力いただく研究についてご説明」と書くと、参加が前提のように読めるので、「ご協力いただく」を削除すること。
⑤P.239 撤回権 
「廃棄の方針」と「撤回できるかどうか」は、別の問題ではないか。現在の文章によると、研究終了後は、全てのデータを廃棄できない(廃棄してもらえない)ように読めるので「終了後、資料は廃棄する」ことを明記すること。
⑥p.239 研究方法 
*「簡単な質問紙」というのは素人にイメージしにくいので、「生活に関する15問の調査・・・」など、少し具体的に記すこと。
*「答えたくない質問には答えなくとも良い」ことを記載すること。
⑦p.240 個人情報の保護 「厳重に管理」という表現ではなく、どのように管理されるか、もう少し具体的に記すこと。
⑧p.241 同意書 最後に住所を聞いているが、個別の検査結果を手紙だけで連絡するのではなく、口頭で手渡しすることが望ましい。

判定
  条件付承認(修正確認は委員長一任)


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受付番号392
胎児仙尾部奇形腫の実態把握・治療指針作成に関する研究

申請者
北野 良博
申請の概要

胎児診断された仙尾部奇形腫のおよそ半数が死亡し、生存者にも重篤な合併症が残ることがあると言われている。胎児治療報告例もあるが、各専門施設がそれぞれ少数の症例に対応しているため、胎児治療の意義や適応も含めて治療方針が確立していない。この研究の目的は、胎児診断された仙尾部奇形腫についての治療実態と治療成績を明らかにし、罹患胎児を合併症なく救命するための集学的治療指針を作成することである。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。
①P.288の「11:研究参加の自由と撤回権」欄 
二次調査についての説明であることを明記すること。
②計画書・説明書の「研究方法」欄 
業務委託契約について記載すること。
③P.300 「個人情報保護について」欄 
閲覧者が安心して読めるよう、もっと早い段階で分かるように項目の順序を工夫すること。
<字句の修正>
①299ページ 厚省難治性疾患克服研究事業とすること。

判定
条件付承認(修正確認は委員長一任)


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受付番号381
小児がんの子どもを育てる母親の退院後の不安について 

申請者
船木 聡美
申請の概要

小児がんに罹患した0歳から9歳未満の子どもを持つ母親500名を対象に、無記名の横断的質問紙調査を行う。目的は、小児がんの治療を終えた子どもの母親の感情構造を、疾患特有の不安と子育て不安の両面から明らかにし、それらを軽減できる介入方法を検討するための基礎資料を作成することである。内容は、退院後の不安、子育て不安、GHQ-12、ソーシャル・サポートについて計114項目を調査する。

審議結果

本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。
但し、以下の点について加筆・修正すること。

  1. P.363:[2.調査目的]

「・・・実際の支援を考えていきたいと思います。」とあるのは、説明文を読んだ母親に対して、個別の支援策を講じていくのではないことを明らかにした表現にした方が良いのではないか。

  1. P.364:[8.費用負担について]

調査に協力してもらうのに、費用負担はないと説明するのは適切ではないので、例えば、「この研究に必要な費用は・・・研究費でまかなわれます。」などとした方が良いのではないか。

  1. SF-36の質問において、「主に、病気のお子さんとの関係を思い浮かべて、お答えください。」は削除が望ましい。

④ P.364:[6.調査への参加の自由について]
アンケートを返送する前は、「同意」も行っていないので、「取り消す」という表現はあたらない。「協力しないこともできます(可能です)」などの表現がよいのではないか。
⑤結果の公表について
計画書と説明書の記載内容の齟齬を整えること。
p.411 「お名前欄」は削除すること。

判定
条件付承認(修正確認は委員長一任)




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