国立成育医療研究センター>センターからのお知らせ>倫理委員会>平成20年度審議課題名及び議事要旨>第1回倫理委員会
第1回倫理委員会
| 開催日時: | 平成20年4月28日(月)14:00~20:15 |
| 開催場所: | 国立成育医療センター2階 会議室21 |
| 出席委員: | 名取委員長、磯部委員、掛江委員、亀井委員、北川委員、高山委員、 齋藤(有)委員、斉藤(理)委員、藤本委員、松井委員、松下委員 |
| 審議課題数 | 8件(承認6件、条件付承認1件、継続審査1件) |
| 受付番号300 | 胎児同種免疫血小板減少症に対する母体γグロブリン大量療法(緊急審査) |
|---|---|
| 受付番号36 | 性分化異常症における原因遺伝子の検索 (迅速審査) |
| 受付番号38 | 生殖機能障害の遺伝子解析(迅速審査) |
| 受付番号39 | 先天奇形症候群の遺伝子解析(迅速審査) |
| 受付番号42 | 特発性低身長:ゲノム解析と候補遺伝子アプローチによる成長関連遺伝子の解明、「低身長」と「薬剤反応症異常」に関する遺伝子解析研究(迅速審査) |
| 受付番号270 | デルファイ法を用いた小児がん経験者の長期フォローアップに関する意識調査(迅速審査) |
| 受付番号187 | 慢性肉芽腫症に対する遺伝子治療の基礎研究(迅速審査) |
| 受付番号297 | 脳性麻痺をもつ乳幼児と母親の母子相互作用 |
| 受付番号298 | 腎機能障害を呈しているメチルマロン酸血症2歳男児に対するABO不適合生体腎移植 |
受付番号300
胎児同種免疫血小板減少症に対する母体γグロブリン大量療法 (緊急審査)
- 申請者
- 山口 晃史
- 申請の概要
- 胎児がHPA-4b抗原をもつ血小板を産生している場合、母体は妊娠中に自己に存在しない胎児由来のHPA-4b抗原に感作され抗HPA-4b抗体を産生する。この抗体のサブタイプはIgGであり胎盤を容易に通過し、胎児の血小板表面に存在するHPA-4b抗原に作用し、血小板凝集もしくは網内系で処理され、血小板減少を来たす。この疾患に対し、母体へγグロブリン大量療法を行い、母体側へは主に抗原認識・抗体産生能の低下、胎児側へは胎盤を通過し抗体が移行する結果、病原抗体の中和・標的抗原への結合阻止が期待され、結果的に胎児の血小板減少が抑制されることを目標とする
- 審議経過
- 平成20年4月18日倫理委員会(緊急審査)
本申請の医療行為としての緊急性、治療の有用性及び必要性を認め、承認とする。
但し、今回申請の症例のみに対する当該医療行為の実施とし、以下の事項について修正すること。
説明文書は、専門用語を避け、レイアウトを工夫するなど、わかりやすくすること。
① P5:1.[治療の目的]欄・“・・・勧めている文献”の文献を具体的に記載すること。「治療のリスクと対処」欄の「リスク」を書き足すこと。
② P5:4.「治療のリスクと対処」欄:薬剤のリスクを後にし、まずは、胎児及び母体へのリスクを分けて全体的に平易な表現で記載すること。
③ P5:「費用負担」欄に、当該治療に関する補償の有無等についてふれること。
④ P5:その他の代替可能な治療法について項目をたてること。
⑤ P6:「研究へのご協力」欄の、同意の撤回についての記載は別項目にすること。
⑥ P6:連絡先の電話を5494-7120(ダイヤルイン7118)とすること。
⑦ P7:「同意書」欄のご署名箇所を2箇所にすること。年月日の下に下線をつける。最下段は削除すること。
なお、実施後10日以内に結果報告書及び倫理委員会規定第7条第1項に定める申請書を委員長へ提出すること。- 審議結果
- 緊急審査における審査結果(承認)を委員長より報告し、了承された。
- 判定
- 承認
受付番号36
性分化異常症における原因遺伝子の検索 (迅速審査)
- 申請者
- 緒方 勤
- 申請の概要
- 平成15年4月1日国立成育医療センター倫理委員会にて承認された事項のうち共同担当者名の変更
- 審議結果
- 判定
- 承認
受付番号38
生殖機能障害の遺伝子解析(迅速審査)
- 申請者
- 緒方 勤
- 申請の概要
- 平成15年5月30日国立成育医療センター倫理委員会にて承認された事項のうち実施期間の延長
- 審議結果
- 判定
- 承認
受付番号39
先天奇形症候群の遺伝子解析(迅速審査)
- 申請者
- 緒方 勤
- 申請の概要
- 平成15年5月30日国立成育医療センター倫理委員会にて承認された事項のうち実施期間の延長
- 審議結果
- 判定
- 承認
受付番号42
特発性低身長:ゲノム解析と候補遺伝子アプローチによる成長関連遺伝子の解明、「低身長」と「薬剤反応症異常」に関する遺伝子解析研究(迅速審査)
- 申請者
- 緒方 勤
- 申請の概要
- 平成15年5月30日国立成育医療センター倫理委員会にて承認された事項のうち実施期間の延長
- 審議結果
- 判定
- 承認
受付番号270
デルファイ法を用いた小児がん経験者の長期フォローアップに関する意識調査(迅速審査)
- 申請者
- 藤本 純一郎
- 申請の概要
- 平成19年11月22日国立成育医療センター倫理委員会にて承認された事項のうち共同担当者の追加・変更と実施期間の延長
- 審議結果
- 判定
- 承認(資料1の訂正)
受付番号187
慢性肉芽腫症に対する遺伝子治療の基礎研究(迅速審査)
- 申請者
- 清川 信敬
- 申請の概要
- 平成18年2月24日国立成育医療センター倫理委員会にて承認された事項のうち実施期間の延長
- 審議結果
- 判定
- 承認
受付番号297
脳性麻痺をもつ乳幼児と母親の母子相互作用
- 申請者
- 石田 夕理
- 申請の概要
- 乳幼児期における母子相互作用の確率は愛着形成や児の発達のために重要である。脳性麻痺児は動きの制限、反応の弱さなどからその成立に困難さが伴うとされているが、既存の研究では麻痺の程度や医療依存度、母親の特性から母子相互作用の特徴を明らかにしたものは見当たらない。そこで、脳性麻痺児の母子相互作用確率への養育支援についての示唆を得ることを目的に、児と母親の両側面から母子相互作用の特徴を明らかにする。
- 審議結果
- 本研究の医療・医学上の意義を認め、かつ倫理的に妥当と判断し、承認する。 但し、以下の点について加筆・修正すること。
① P265:「患者選定協力者」・(洲鎌医長、松本医師)を共同研究者にすることが望ましい。
② 文中の“主治医、担当医師、医師、・・”の用語の使用を統一すること。
③ P.270:6)研究の進め方 欄 調査対象候補者に対し、担当医師が、「研究者の説明を聞く意思があるかどうか」口頭で確認を得るという趣旨の過程を加筆する。
④ P.272: 11. 研究参加の自由と撤回権 の欄5行目「子どもは母親の承諾を以て代理人とする」は表現を修正すること。
⑤ P.272:13欄・映像を長期保存する目的の可否・その手続きについて再考すること。その内容をP280の“データの長期保存”に反映させること。長期保存に同意を得られた対象者の資料は「全資料」ではなく、「映像資料を除く全資料は東京医科歯科大学に保存し、映像資料は成育医療センターにて保存する。将来、映像資料が必要になった場合には成育医療センターにて適切な手続を得て借り出すこととする」とする。再使用の際の手続きを研究計画書にも具体的に記載する事
⑥ P272:14欄“DVDによる記録は・・・・”を「ビデオ撮影による・・」に訂正すること。
⑦ P274:「流れ図」欄・主治医が口頭で同意をとるところから流れ図を作成し、P270の「研究の進め方」欄に反映させること。
⑧ P280:‘途中でやめることの自由’欄に、撮影中でも途中でやめることができること、その際はビデオを消去すること、データを廃棄することを明記すること。
⑨ P280:‘プライバシーの保護と研究成果について’欄の4番目の「データは全て・・・・」については、映像は含まない旨明記すること。映像資料については、個人情報とは別に保管するが、「お顔も含めて撮影させていただくので、個人を同定できる可能性は残りますが、厳重に保管し、研究者以外の目に触れないようにいたします」などと記すこと。
⑩ P.280:「誰のものか分からない状態で」という言葉は削除し、「研究用の番号を付けて保存し、具体的に誰のデータかは成育医療センターの研究者にしか分からないようにして保存します」とする。また、「保存データを用いて新たに研究が計画された場合には、病院を通してご説明します」ということも追記する。
⑪ P283:「同意書を子供用(代諾者)と本人用(母親)の二通り作成すること。子供用については、「上記すべての説明事項について理解した上で、私の子ども...同意いたします」の2行を削除し、保護者ご署名欄を2行にし、続柄も書けるようにする。括弧書きで連名が望ましいと書き加えること。
⑫ P.287:ご家庭訪問シートは、研究終了後は廃棄、もしくは、成育医療センターにビデオ資料と共に預け、東京医科歯科大学には残さないこととする旨、研究計画書に明記する。- 判定
- 条件付承認(修正箇所委員長一任)
受付番号298
腎機能障害を呈しているメチルマロン酸血症2歳男児に対するABO不適合生体腎移植
- 申請者
- 亀井 宏一
- 申請の概要
- 酵素活性の完全欠損型メチルマロン酸血症の腎機能障害を有している2歳男児に対し、生体肝移植術に先行して生体腎移植術を実施し、術後(2~3ヶ月後)に同一ドナーからの生体肝移植術を行い、患児の生命予後ならびにQOLの向上を目指す。なお、当該患児に臓器を提供するドナー候補者(23歳父親)とはABO不適合であることから、術前のrituximab投与(適応外使用)を伴う生体腎移植術を予定している。
- 審議結果
- 以下の点について加筆・修正すること。
リツキシマブ投与によりABO不適合を克服するということは、これまでの研究・経験ではそれ程エビデンスレベルが高いとはいえないと考えられるが、研究計画書・説明書ともあたかも高いエビデンスがあるような印象を与えているので、訂正すること。
① P363、P372の文中の“不可欠、最善”の文言を削除し、訂正前の表現を生かしながら、他の方法(移植しない場合の選択肢)もあることを含む表現にすること。
② リツキシマブ投与の症例一覧(副作用情報を含む)を添付すること。
③ リツキシマブの投与量を50mgとした根拠を明記すること。
④ 最初に、メチルマロン酸血症に対する治療方針(肝移植を含む)や予後について説明し、その上で、今回、本症例については腎移植を選択する理由を説明すること(腎不全でないのに腎移植を行うという点についての説明等)。
⑤ 計画書、説明書ともに、肝移植が前提となっているような記載、及び、既に同意が得られているかのような記載を訂正すること。特に、説明書の書き出しを、いきなり腎移植の話とせず、本疾患の病態・予後・一般的な治療法の選択等から始めるのが望ましい。(P363, P365, P382等)
⑥ P369:6「研究方法」欄を詳細な記述にすること(特に、ドナーが決定する過程を明示すること)。
⑦ P372:「腎移植が必要な理由」欄・腎移植をしなかった場合のこと、うまくいかない場合もあること等を追記した上で、腎移植の必要性を明記すること。
⑧ P373:中段を、より客観的な表現とし、成功事例(1例と3例)については具体的に記載すること。
⑨ P376:7.”利益・不利益“欄の肝移植前提の文言を省くこと。
⑩ 説明は、ドナーとレシピエントで異なる者が行うことが望ましい。また、説明に立ち会った移植コーディネーター等の署名欄を作成すること。
⑪ 計画書の個人情報(氏名やID)は削除すること。- 判定
- 継続審査
