第1回倫理委員会

日時: 平成14年5月21日(火)10:00~12:30
場所: 国立成育医療センター1階会議室11
出席委員: 栁澤委員、秦委員、石井委員、掛江委員、北井委員、後藤委員、佐伯委員、戸田委員、津金委員
第1回倫理審査小委員会
日 時: 平成14年5月21日(火)13:30~16:00
場 所: 国立成育医療センター1階会議室11
出席委員: 秦委員、佐伯委員、石井委員、掛江委員、後藤委員、戸田委員
第2回倫理審査小委員会
日 時: 平成14年6月11日(火)13:00~16:00
場 所: 国立成育医療センター1階第12会議室
出席委員: 秦委員、佐伯委員、石井委員、掛江委員、後藤委員、戸田委員

第2回倫理委員会

日時: 平成14年6月18日(火)10:00~12:00
場所: 国立成育医療センター1階会議室11
出席委員: 栁澤委員、秦委員、石井委員、掛江委員、北井委員、後藤委員、佐伯委員、戸田委員、津金委員
議題1 ハイリスク-絨毛膜性双胎(双胎間輸血症候群)における胎盤血管の内視鏡的レーザー凝固手術施行
議題2 不妊治療における体外受精・胚移植
議題3 不妊治療における卵子及び胚の凍結保存・融解胚移植
議題4 不妊治療における顕微授精
議題5 「不妊治療としての生殖補助技術に供するための精巣内精子採取術(TESE)
精巣上体精子吸引術(MESA)
議題6 「我が国における妊娠糖尿病に対するスクリーニング法に関する検討」

議題1
ハイリスク-絨毛膜性双胎(双胎間輸血症候群)における胎盤血管の内視鏡的レーザー凝固手術施行

申請者
特殊診療部 千葉 敏雄部長
申請の概要
在胎28週以前の双胎間輸血症候群の症例で、かつ羊水穿刺吸引法において効果が得られない症例に対し、母体全身麻酔下に子宮へ内視鏡を挿入留置し、胎盤表面の吻合血管にレーザー光照射することによってこれを凝固・閉塞させる手技を実施する。
審議結果
  1. 医療行為及び医学研究の対象となる個人(対象者)の人権擁護
    説明どおり承認された。
  2. 医療行為及び医学研究の利益と不利益
    説明どおり承認された。
  3. 医療行為及び医学研究の社会的意義及び影響
    説明どおり承認された。
  4. 対象者(代諾者を含む)の理解と自発的同意

    1. 説明文書に治療終了後出生した児に関する追跡調査の具体的内容を追加するべきである。
    2. 同意文書中、代諾者署名欄は不必要である。代諾による実施を必要とする事例が生じた場合は、改めて倫理委員会の審査を求めるべきである。
    3. 対象者への説明の際、費用負担がないことが本治療法選択を誘導しないよう、留意すべきである。
  5. その他
    治療終了後倫理委員会へ報告すること(倫理委員会規程第14条)。

第一回委員会において修正すべきとの意見があった箇所の確認は委員長一任となった。第二回倫理委員会において委員長より修正を確認した旨報告された。承認の条件として、倫理委員会規程第14条に従い、治療終了後倫理委員会へ報告を行うことを付記する。

判定
条件付承認

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議題2
不妊治療における体外受精・胚移植
議題3
不妊治療における卵子及び胚の凍結保存・融解胚移植
議題4
不妊治療における顕微授精

申請者
周産期診療部不妊診療科 齊藤  英和医長
申請の概要
議題2: 卵管性不妊症患者等を対象に、排卵誘発剤を投与し卵胞発育を促進する。超音波 ガイド下に膣より穿刺針を刺入、卵胞液を採取する。採取された卵子を培養しその培養液の中に精子浮遊液を注入する。
議題3: 前核期、2~4細胞期、胚盤胞期、成熟卵子(精子が採取できない場合)を対象として液体窒素を用いた急速凍結法を行う。顕微授精を行う際には、急速融解法を用いる。
議題4: 薬品(ヒアルロニダーゼ)で裸化した卵子の細胞質内に顕微授精装置を用いて運動精子を一個注入する。無精子症の場合は、あらかじめ泌尿器科医師の協力により、採取した精巣上体精子あるいは精巣精子を用いて顕微授精を行う。
審議結果

議題2~4は一連の医療行為であるため、まとめて審議が行われた。医療行為としては承認されたが治療に使用されなかった卵胞液等の研究への二次利用については再審査を要するとの意見が出された。また、凍結卵子・凍結胚研究への二次利用については別途審議することとなった。

  1. 医療行為及び医学研究の対象となる個人(対象者)の人権擁護
    説明どおり承認された。
  2. 医療行為及び医学研究の利益と不利益
    説明どおり承認された。
  3. 医療行為及び医学研究の社会的意義及び影響
    対象者を婚姻した夫婦(法律婚)とすること及びその根拠(日本産科婦人科学会会告)婚姻した夫婦(法律婚)であることを確認する方法について研究計画書及び説明文書に明記すべきである。
  4. 対象者(代諾者を含む)の理解と自発的同意

    1. 研究への二次利用について別途、説明文書及び同意書を作成し、再同意の取得方法も含めて再審査を受けるべきである。
    2. 対象者に対するカウンセリング体制についての詳細を実施計画書、説明文書に記載すること。
    3. 出生した児のフォローアップの内容、体制、期間について実施計画書及び説明文書に記載すること。
    4. 「研究への生体材料提供」に関する説明文書は内容が難解であるため、平易にすること。また、全ての対象者に提供を依頼している旨及び得られたデータを蓄積していく旨も説明文書に記載すること。
    5. 凍結卵子と凍結胚の治療成績の比較に関する事項を説明文書に記載すること。
    6. 研究への生体材料提供」に関する同意書は「意思表明書」と変更し、「同意いたします」を「下記のとおり意思表明します」とすること。
  5. その他
    カウンセリング体制の整備を行うべきである。

倫理審査小委員会(以下「小委員会」という。) 委員長より第一回委員会及び第二回小委員会において指摘のあった箇所が修正されたことを確認した旨、報告があった。承認の条件は対象夫婦に対するカウンセリング体制が円滑に機能するよう整備することとする。

判定
条件付承認

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議題5
「不妊治療としての生殖補助技術に供するための精巣内精子採取術(TESE)
精巣上体精子吸引術(MESA)

申請者
第二専門診療部泌尿器科 大橋 正和医師
申請の概要
無精子症患者で、精液中に精子を出現させることが不可能と診断された者を対象に、全身麻酔下で陰嚢皮膚を切開し、精巣、精巣上体を露出させ、精巣組織の一部または精巣上体から精子を回収する。
審議結果

当該治療の本院内における実施(周産期診療部不妊診療科)については承認された。

  1. 医療行為及び医学研究の対象となる個人(対象者)の人権擁護

    1. 同意の撤回権についても記載する必要がある。
    2. 同意書中の住所記載は、不必要な個人情報であるので削除するべきである。
    3. 共同実施者である慶應義塾大学医学部の倫理委員会において、共同実施(精子の提供を院外から受ける)が承認されているかどうか確認すること。
  2. 医療行為及び医学研究の利益と不利益
    説明どおり承認された。
  3. 医療行為及び医学研究の社会的意義及び影響
    対象者を婚姻した夫婦(法律婚)とすること及びその根拠、確認方法を説明文書に明記すべきである。
  4. 対象者(代諾者を含む)の理解と自発的同意
    診療行為同意書の説明内容の記載が、対象者にとって不適切であるので修正する必要がある。
  5. その他

    1. 「共同実施依頼書」に事実と反する内容が記載されているので修正すること。また、検体受領書に署名する医師(産科担当医)は共同実施責任者とすること。
    2. 対象者に対するカウンセリング体制を確保するべきである。
    3. 他院との共同実施(精子の院外提供)については今後下記の点について整備の上、審査を受けること。

      1. 提供先の医療技術レベルの確認
      2. 提供した精子が生殖補助医療に使用されたことの確認
      3. 共同実施依頼書が発出されていること。
      4. 共同実施機関の倫理委員会の承認を得ていること。
        (承認されていない場合はその理由)

倫理審査小委員会(以下「小委員会」という。) 委員長より第二回小委員会において指摘のあった箇所が修正されたことを確認した旨、報告があった。説明文書にカウンセリングに関する事項が追記された後、承認とする。承認の条件は以下のとおりとする。

  1. 共同実施者である慶応大学の倫理委員会において共同実施(院外から精子提供を受けること)が承認されていることを確認し、速やかに当倫理委員会に報告すること。
  2. 他院との不妊治療の共同実施(精子の院外提供)については、今後下記の点について確認の上、随時審査を受けること。

    1. 提供先の医療技術レベル
    2. 提供した精子が生殖補助医療に使用されたことを確認する方法
    3. 共同実施依頼書が発出されていること
    4. 共同実施機関の倫理委員会の承認を得ていること(承認されていない場合はその理由)
判定
条件付承認

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議題6
「我が国における妊娠糖尿病に対するスクリーニング法に関する検討」

申請者
周産期診療部産科 久保医長
申請の概要
我が国で妊婦健康審査の検査項目として実施すべき妊娠糖尿病のスクリーニング法を決定することを目的とした多施設共同研究に参加する。妊娠初期及び妊娠24~28週に2回、妊娠糖尿病のスクリーニング法として、食後血糖測定、随時血糖測定、空腹時血糖測定、50gグルコースチャレンジテストのいずれかを実施し、確定診断試験として、75g糖負荷試験を実施する。当センターでは、随時血糖測定をスクリーニング法とする群に参加する。
審議結果

申請書の添付資料として、多施設共同研究の研究の中での本研究の位置づけが分かるよう、厚生労働科学研究費の研究計画書の提出を求めた。提出された研究計画書上、当センターは研究参加施設に含まれていなかったため、当センターが途中参加する旨の文書を主任研究者に提出依頼することを求めることとした。

  1. 医療行為及び医学研究の対象となる個人(対象者)の人権擁護
    個人情報の管理について(使用する個人情報の種類、保管方法、登録方法)について、具体的な説明を加筆する必要がある。
  2. 医療行為及び医学研究の利益と不利益
    本研究に参加しなかった場合に提供される妊婦検診について説明し、本研究参加を検討する情報として提供することが必要である。
  3. 医療行為及び医学研究の社会的意義及び影響
    説明どおり承認された。
  4. 対象者(代諾者を含む)の理解と自発的同意

    1. 説明文書中の以下の点について修正、加筆すること。

      1. 説明文書中の誘導的な表現は修正するべきである。
      2. 説明文書中の研究の方法についての説明(75g糖負荷試験に関する内容等)は詳細かつわかりやすくするべきである。
      3. 説明文書に得られたデータは中央集積機関への登録を前提としている旨、検査後の試料の廃棄方法、本研究に関する問い合わせ先を加筆すること。
      4. 同意は登録されたデータの解析開始後撤回できないことを説明文書に記載すること。
    2. 同意文書中の以下の点について修正、加筆すること。

      1. 同意文書中、「説明を受けた項目」については、整理して記載すべきである。
      2. 同意書中の署名欄について、配偶者が同意する場合も考え、署名欄を設けたほうがよい(但し、配偶者の同意は絶対条件ではないので、「配偶者に相談することを勧める」旨とすること)。

倫理審査小委員会(以下「小委員会」という。) 委員長より第二回小委員会において指摘のあった箇所が修正されたことを確認した旨、報告があった。承認の条件は厚生科学研究費補助金による多施設共同研究の主任研究者が当センターに対して研究への途中参加を求めている旨の説明文書を提出することとする。

判定
条件付承認

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