委員会規定/ヒトES細胞研究倫理審査委員会
目的
第1条 本規程は、国立成育医療研究センター(以下、「センター」という。)において行なわれるヒトES細胞に関する医学研究が、生命倫理及び医の倫理に基づき、また「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」(平成13年文部科学省告示第155号、平成21年改正文部科学省告示第84号)(以下、「ES指針」という。)、「特定胚の取扱いに関する指針」(平成13年文部科学省告示第173号、平成21年改正文部科学省告示第83号)(以下、「特定胚指針」という。)に基づき適正に行なわれるよう、ヒトES細胞研究倫理審査委員会(以下、「委員会」という。)の組織及び運営に関して必要な事項を定めることを目的とする。
責務
第2条 委員会は、センターに所属する者(以下、「研究者」という。)が、ヒトES細胞に関する研究を実施する場合、指針に基づき、樹立又は使用に関する計画及びその実施の適否等について、科学的観点とともに倫理的観点も含めて審査し、センター総長(以下、「総長」という。)に対して文書により意見を述べなければならない。なお、審査に当たっては、次に揚げる要件に留意する。
- ヒトES細胞の樹立又は樹立計画の変更および使用の目的と意義、科学的妥当性を明確にし、その計画の遂行の過程で生じる可能性のある倫理的問題及びヒトES細胞の樹立又は使用から生じる可能性のある倫理的問題を明らかにすること。
- ヒトES細胞の樹立又は使用の目的が指針に定める基礎的研究の範囲内であること及び禁止行為に当たらないことを確認するとともに、人の尊厳を侵害することのないよう、倫理的妥当性についても慎重を期すること。
- 人の生命の萌芽たるヒト胚及びそれを滅失させて樹立されたヒトES細胞が濫用されることのないよう、動物のES細胞やヒトの組織幹細胞を用いた研究が十分に行なわれているなど、ヒトES細胞を樹立又は使用する段階に進むことに科学的合理性及び必要性が示されていること。
- ヒトES細胞を使用する場合、同細胞の樹立及び分配の条件が、指針に適合していること。
- 分配計画について指針に即し、その妥当性について総合的に審査を行い、その適否、留意事項、改善事項等に関して樹立機関の長に対し意見を提出するとともに、当該審査の過程の記録を作成し、これを保管すること。
- 分配機関への寄託について指針に即し、その妥当性について総合的に審査を行い、その適否、留意事項、改善事項等に関して樹立機関の長に対し意見を提出するとともに、当該審査の過程の記録を作成し、これを保管すること。
2)委員会は、研究計画にヒトゲノム・遺伝子解析研究が含まれている場合、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」(平成13年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第1号平成20年改正)を参照し、ヒトゲノム・遺伝子解析研究としての観点からも科学的妥当性及び倫理的妥当性について審査する。
3)委員会は、ヒトES細胞の樹立又は使用が計画通りに行なわれているかを確認するために、必要に応じてその状況の調査を行ない、適正な研究実施を求めることができる。
4)委員会は、総長に対して、既に承認されたヒトES細胞に関する研究が実施中であっても、その計画の変更、中止その他必要と認める意見を述べることができる。
5)委員会の委員は、職務上知り得た情報を正当な理由なく漏らしてはならない。その職を辞した後も、同様である。
構成
第3条 委員会は、次の各号に揚げる委員をもって構成する。
- 生物学、医学を専門とする者2名以上
- 法律を専門とする者1名以上
- 生命倫理に関する意見を述べるにふさわしい識見を有する者1名以上
- 一般の立場に立って意見を述べられる者1名以上
2)委員は6名以上とし、総長が委嘱する。
3)委員のうち、センターに所属する者以外の委員2名以上とする。
4)委員のうち、男性及び女性をそれぞれ2名以上とする。
5)委員の任期は2年とする。但し、再任を妨げない。
6)委員は任期途中であっても、理由を述べて辞任することができる。
7)委員に欠員が生じた場合の後任の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
8)樹立又は使用計画を実施する者、樹立又は使用責任者との間に利害関係を有する者及び樹立又は使用責任者の三親等以内の親族は審査に参画しない。
委員長
第4条 委員会には委員長及び副委員長を置き、第3条1項の委員のうちから、委員会委員の互選によって定める。
2) 副委員長は、委員長を補佐し、委員長が職務を遂行できない場合は、その職務を代行する。
運営
第5条 委員会の会議は、委員長がこれを招集する。
2)議長は委員長とする。
3)委員の3分の2以上の出席で成立する。
4)委員会は、会議における審査及び決議事項等を記した議事録を作成し、審査の際に用いた関連資料等とともに、研究の完了後5年間保管する。議事録及び関連資料等は、原則としてその概要を公開 する。但し、公開することにより試料等提供者及びその家族の人権、研究に係る独創性、特許権などの知的財産権の保護に支障が生じる恐れがある部分については、非公開とすることができる。
5)委員会は、ヒトES細胞の樹立又は使用が計画に基づいて適切に行なわれていることを確認するため、必要に応じて研究状況の調査を行ない、審査事項等の周知徹底を図るものとする。
審査及び決議方法
第6条 審査における判定は、出席委員の合意を原則とする。
2)総長、審査対象となる研究の責任者(以下、「責任者」という。)及び当該研究に関係する者は、その審議又は採決に参加してはならない。但し、委員会の求めに応じて、会議に出席し、当該研究に関して説明することができる。
3)委員会は、責任者に対し、審査のために必要な説明及び資料の追加提出を求めることができ る。責任者は、正当な理由がない限りこれに応じなければならない。
4)委員長は、研究計画の軽微な変更など書面による審査が適当と認められる場合に、書面による審査を行うことができる。この場合に、委員長は、審査のために必要な資料を添えて、すべての委員に書面による意見の提出を求めなければならない。意見の提出を求められた委員は、委員長に対し、理由を付して、会議による審査を求めることができる。委員長は、会議による審査の求めに相当の理由があると認められるときは、会議を速やかに開催し、当該事項について審査することとしなければならない。そのような求めがなく、委員の3分の2以上が意見を提出し、提出された意見すべての合意がある場合、その判定は委員会による判定と扱われる。
5)判定は、次の各号のいずれかを選択することにより行なう。
- 承認
- 資料確認のうえ承認
- 条件付承認
- 不承認
- 保留
6)専門的事項については、委員以外の専門家から意見を聴取することができる。
審査手続き等
第7条 研究者がヒトES細胞に関する研究について審査を受けようとするときは、ヒトES細胞研究倫理審査申請書に必要事項を記入し、研究計画書を添付して、総長に提出しなければならない。
2)総長は、前項により申請があったときは、当該研究計画の審査を委員会に諮問しなければならない。
3)委員会は、申請された研究計画について審査を行ない、委員長は委員会での審査終了後直ちに、その審査結果を、ヒトES細胞研究倫理審査結果報告書をもって総長に答申しなければならない。
4)前項の報告にあたっては、判定及びその理由等を明記しなければならない。
5)総長は、委員会からの答申に基づき、速やかに当該申請に対する取扱いに係る決定を行ない、必要に応じて当該研究計画について文部科学大臣の確認を求めなければならない。
6)研究計画に変更が生じた場合には、研究責任者はヒトES細胞研究計画変更審査依頼書に変更事項を記入の上、総長に提出しなければならない。
7)前項により研究者から変更審査依頼があった場合には、総長は当該研究計画の変更について委員会に諮問しなければならない。
研究完了後の報告
第8条 総長は、ヒトES細胞の樹立又は使用計画が完了した後、責任者から提出された研究報告書の写しを委員長に提出する。
庶務
第9条 委員会の庶務は、運営局政策医療企画課において処理する。
細則
第10条 本規程に定めるものの他、この規程の実施にあたって必要な事項は、総長が定める。
改定
第11条 本規程は、センターに設置された運営会議の意見に基づき、総長が改定することができる。
準用
第12条 センター病院又は研究所が、指針に定める樹立機関、提供医療機関又は使用機関となる場合は、委員会をもって当該機関の倫理審査委員会とし、本規程を準用する。
この場合において、「総長」とあるのは「病院長」又は「研究所長」と読み替えるものとする。ただし第11条については、本条を適用しない。
附則
本規程は、平成17年10月 3日より施行する。
本規程は、平成18年 4月24日より施行する。
本規程は、平成18年 5月22日より施行する。
本規程は、平成18年 9月25日より施行する。
本規程は、平成18年10月16日より施行する。
本規程は、平成19年 9月 3日より施行する。
本規程は、平成19年10月15日より施行する。
本規程は、平成21年 6月 1日より施行する。
