

小児と薬情報収集ネットワーク整備事業
1. 小児と薬情報収集ネットワーク整備事業について

背景
小児用医薬品は、安全性・有効性の評価が難しいこと、治験が難しいこと、採算性が乏しいことなどから、医療現場では小児用量が設定されていない医薬品を投与量を減らすなどして使用されている。ライフ・イノベーションの推進により新薬等の開発、供給が進むことが予想されるが、小児に対しても安全に医薬品等を投与できる環境を整えることは次世代育成支援の観点からも重要である。
概要
「小児医療情報収集システム事務局」を設置し、必要なデータベースの開発を行い、全国の小児医療機関等からなる小児医療機関ネットワークを活用して、副作用情報や投与量情報などを収集する体制を整備する。
目標
小児医療機関ネットワークを活用し、小児に対する医薬品の投与量、投与方法と副作用等の発現状況を収集するとともに、それらを分析、評価するデータベースを整備することにより、小児用医薬品の安全対策のさらなる向上を目指し、小児用医薬品の開発にも貢献する。

2. 協力医療機関について
小児医療情報収集システム -システム導入施設(2022年4月末時点)-
小児医療施設等(11施設)
# | 施設名 |
---|---|
1 | 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター |
2 | 大阪母子医療センター |
3 | 静岡県立こども病院 |
4 | 東京都立小児総合医療センター |
5 | 国立成育医療研究センター |
6 | 神奈川県立こども医療センター |
7 | 宮城県立こども病院 |
8 | あいち小児保健医療総合センター |
9 | 東京慈恵会医科大学附属第三病院 |
10 | 福岡市立こども病院 |
11 | 社会医療法人 愛仁会 高槻病院 |
クリニック等(30施設)
# | 施設名 |
---|---|
1 | さるえこどもクリニック |
2 | かんだこどもクリニック |
3 | さとう小児科クリニック |
4 | 渡辺こどもクリニック |
5 | おおくぼ小児科 |
6 | さくらこどもクリニック |
7 | ニコこどもクリニック |
8 | いわはらキッズクリニック |
9 | つだ小児科クリニック |
10 | しんめいこどもクリニック |
11 | わだ小児科クリニック |
12 | こざわ小児科 |
13 | 岩尾こどもクリニック |
14 | 木原こどもクリニック |
15 | こどもクリニックふかざわ |
16 | 小野内科医院 |
17 | 石塚醫院 |
18 | 山口クリニック |
19 | 横山小児科医院 |
20 | ゆりのき医院 |
21 | 牛田クリニック |
22 | 池野医院 |
23 | 中島こどもクリニック |
24 | 中標津こどもクリニック |
25 | にしだこどもクリニック |
26 | ナビタスクリニック川崎 |
27 | 亀田ファミリークリニック館山 |
28 | かど小児科クリニック |
29 | まつうらバンビクリニック |
30 | ふちざわ子どもクリニック |
3. 関連事業(小児を対象とした医薬品の使用環境改善事業)について

評価対象とする医薬品(群)について、小児医療情報収集システム(以下、「本システム」という)により得られた情報を解析するとともに、文献、海外情報等も含めて整理する。 (評価対象とする医薬品(群)の選定については、日本小児総合医療施設協議会加盟施設を対象とした医薬品使用の実態調査及び本システムにて得られた使用量の多い品目、評価検討会構成員並びに行政や学会等からの要望などを勘案して決定していく。)
本システムで得られた情報そして、評価対象とする医薬品(群)の情報について、専門家(小児科医、薬剤師等)、規制当局(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)、及び必要に応じて小児関連学会の関係者により構成されている小児医薬品適正使用検討会にて、添付文書へ の追記等、およびウェブサイトによる情報公開の可能性等について検討を行う。